細々と彫りつける

Concerning poetry,radioactivity,disability,and so on(詩、放射能汚染、障害などについて)

【詩作品】思考呻吟

何かを考えていて
その考えは
クシャクシャと
丸まり
そこらへんに
放ったらかす
だけで
まとめる気力も
昔に比べれば
ない
昔からたぶん
まとめたり
まとまったり
あまりできない
いや
全然できなかったから
前からか

それはたぶん
私がこだわりに固まって
いるからかもしれないし
思考の断片が
瞬間瞬間に
炸裂しているからかも
しれないし
私を貫く
宇宙のエネルギーは
私のような
ただの人には
受け止められず
ただ通過させる
しかない

机に座り
ひとり後ろを向いて
食事を摂る
誰も嫌わない
ただそうしている

こうして
一秒前から
現在に
命をつなぐとき
激しい眠気が襲う
とても頭が疲れる
私が考えても
たどり着けない
あなたがあり
それは
誰のことでもなく
すべてのあなたである

少し休むことで
ただ先送りし
罪悪感を
感じないように
新しい空気を
入れる

換気が大事といわれて
そうしている
外が私の回りに
滑り込む

破局の知らせが
ニュース速報で
読み上げられる
こんな毎日は
もうたくさんだと
思うが
たくさんだと
嫌気がさしても
どうにもならないので
もうたくさんって
なんだよと思う

いや
なにもかも足りない
鳥が冴え渡るように
鳴く
鳥のように
美しい声で
悲しみを
歌えたら

そんな願望がよぎり
なんとか
なんとかと
呻吟する

ゆっくりと
ご飯を食べている