細々と彫りつける

Concerning poetry,radioactivity,disability,and so on(詩、放射能汚染、障害などについて)

【詩作品】梱包材composer

火がつかない 燃えカスだからだ なかったからだ もともとなかったんだ 草を踏み、鉄橋のカゲを歩いている 本当だ いま見えないです ここは馬が走っていたんです あの頃 僕は雲から雲へ飛び移って 見えない存在だったんだ 揺れ動いて 揺れ動いて あなたに比べたら血は一滴もなく 圧倒的に無敵で だから命を持たなかったんで今でもその名残があるので 頑張れないんです 風に肉がついたら訳がわからないでしょう だけど風は肉の原初形態ですよ 生きながらに死んでいるものなんです だから この世は懐かしくて気まずいんですね うすら笑い 浮かべてるしかないんです すべて真剣ですがね 真剣さは見えないのです 一生懸命な人には見えないです

僕は命に慣れないです だからあなたに話す内容を持たないんです ただ右から真ん中へ 真ん中から外側へ 僕の皮膚の中から泡が生まれてきますよ 泡にしかなり得なかったんです 形はありましたが、内包するのは 梱包材のプチプチみたいに 小さな音でしかないんです

【詩作品】total equality

反抗するのである 軽視するのではない 雨と風の夏に おまえの音を聞いて

ああ地獄だよ悪くないもんだ 満たされていて 情けない 散らばっていく 星と木と町の中の川を

階段を上がって 私の部屋です 階段を降りて おまえの外だ 私の寂しさで埋められていく

どうして どうして風なのか 暗い魂に感謝 灯りが取れる ダメな夜に 冷たい嵐の中で 一番にならないこと

見捨てられていた と感じていたら 背反する 坂道に寝ぼけ眼で あえなく抱きしめられる 思い出の中でイライラして ふわふわして笑って

次の 次の駅で 降りなければ 昨日がそう昨日が 私たちに手招きする 浮ついた気持ちで手をつなぐ 寂しさを埋めようと慌てて 病院のロビーに滑りこむ 待ち合わせた苦しみに 一礼して

そうこれからはきっと 散らばっていく あの人とこの町と木箱が 宝石を抱えた役人たち 笑いながら通り過ぎる夢

こんなことでなんて意味つけちゃ だめ やんぺ 変わるがわる仕組みが 変わるがわる 心の真ん中に 何があっても愛せるか 何がなくても いられるか これはあたたかく 一人で旅立って 通信途絶えて 痛み激しく光り輝いて 血の中から破裂する 大切な手紙

筑紫哲也が亡くなる前日本はガンにかかっていますと言っていた。‬ ‪あれから10年以上。日本の政治経済的支配体制に死亡宣告をすべき時《追記あり》

政府が基幹統計で不正を働く。 それを直すと賃金は伸び悩んでいる。

政府、賃金マイナス公表へ 18年実質、0.5%程度(共同通信) - Yahoo!ニュース https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190201-00000012-kyodonews-pol @YahooNewsTopics 「 毎月勤労統計を巡り、厚生労働省が前年同期と比べた実質賃金の伸び率を実態に近い形で計算し、結果を来週にも国会に示す方針を固めたことが31日、分かった。現在示している「参考値」よりも2018年1~11月の平均で0.5%程度マイナスとなる。専門家から今の統計の数値が「実態に合わない」と批判が根強く、見直しは避けられないと判断した。

 アベノミクスの要である賃金の伸び悩みを認めれば安倍政権にとって大きな打撃となる。野党が「賃金偽装」との追及を強めるのは必至だ。政府は「勤労統計は景気判断の一要素にすぎない」とかわし、所得が改善しているとの見解を維持するとみられる。」

‪もちろんアベノミクスのために統計不正して、誇大広告していたのは安倍政権の責任である。

ただし注意せねばならないのは、文書や統計をいじらねばこれまでの成長とか中央権力の見た目が保てないほどの事態が生じている。 そんなわけで、これまでの中央集権は困難だというのは安倍政権が倒れてはっきりするのではないか。 つまり今後が大変。

日本政府、経済という死体を生きているように見せかけるわけだからー統計不正はまったくダメだとしてー死体ですよ、でもなるべく弱者は押しつぶされないようにします、という政治家がいるのかどうか。

安倍政権を呼び出したのは紛うことなく、日米の産官軍複合体だろう。原発事故と長い不況で、日米の複合体が危機。 無理やり自由貿易を加速し、核政策の維持と米軍の肩代わりとしての自衛軍創設。 こんな無茶は情報隠蔽改ざんでしか不可能。 日米同盟に祖父の代から骨絡みで権力亡者の安倍が最適となる。

最後の大ばくちに年金までつっこんだが赤字。 もうけて取り戻せるケタのように思えない。 統計不正や外交ができないこと、原発輸出頓挫も含め、通貨の信用低下が起きかねないのではないか。

年金運用、過去最大14兆円超 https://this.kiji.is/463959909164745825?c=0

これだけ、差別、排外を煽るってのは、長期的な社会的統合、包摂を捨ててるわけで、実際通貨の信用低下や、将来的な財政リスクの恐れがあり、それを大規模な弱者切り捨てでしのぐ、戦争やっていろいろウヤムヤにするということしか支配者の視野にはないのだろう。

原発も大丈夫大丈夫言われながら爆発し被害者を切り捨てている。 日本経済や通貨の信用も統計不正をしてまで大丈夫と言ってるのだから、(あくまで支配者にとっての)経済支配体制は炉心損傷が起き始め、水をかけ出したということなのではないか。

原子炉が破れて水をかけたら原子炉はアウトなように、政府や日本経済の信用が破れてそれを不正や改ざんで繕ったら政府や企業経済も再起は困難だろう。 長期的に放射性崩壊を起こし有害であり続ける あとはゾンビ化した政府や企業の崩壊熱をいかに除き、体制を変更するかしかないのか、、

野党も本音ではこんな壊れた社会を政権交代で回ってきても、どうしたらいいかという感じではないか。 その間に、安倍がどうしようもない政治経済を無茶苦茶にいじって、さらにどうにもならなくなってるという感じ。 かくも一度壊れ出した体制を直すのは難しい。というか無理。 目標から作り直すしかない。 オリンピックや天皇交代祭りなどでお茶を濁しては傷を深める。 莫大な社会的弱者、庶民が犠牲になりかねない。

これまでの中央集権を改める巨大な変革が必要で、これはつまり明治維新以来、戦争責任を取らないまま、突っ走った支配体制の変革が必要だということだと思う。

筑紫哲也が亡くなる前日本はガンにかかっています(※追記)と言っていた。‬ ‪あれから10年以上。‬ ‪筑紫が最晩年出会ってた鶴見俊輔梅原猛も死んだ。‬ ‬ ‪ナショナリズムは増大し、原発事故という致命傷。とうとう文書統計データまで改ざん。‬ ‪日本の死亡宣告をすべき時。‬

※追記 ‪筑紫ががん患者だったからこその切迫した表現だったのでしょうけれど、病を悪者扱いするのは引っかかる面もあります。‬ 筑紫発言の発見の部分を尊重しますが、‪病が否定的な含意を含まないような社会になるように考えていく必要があると思いました。‬ ‪その旨追記しておきたいと思います。‬

橋本治が死んだと知った時、ある町が消え、子どもの頃にあったありふれた風景が丸ごと消えたような感覚がした。

私がかつて愛読していた橋本治が亡くなりました。

その時たまたま、私はすごく寂しかった。橋本治が亡くなったと知る直前。

訳あって、一人暮らししていたマンションを一時的に離れ、短期の賃貸を借りたばかりで、慣れない。

しかしそれだけではない。

私には寂しさの発作がある。 時空の感覚が変わる。 気を失ったり頭痛になったりする。若い時から辛い。 自閉症スペクトラムだけでは説明できない。自閉症スペクトラムは一人のが楽な人が多い気がする。私も干渉されるのは苦手。また感覚も独特。 しかし自閉症スペクトラムからだけでは説明できない。 境界性パーソナリティ的な部分もある。 干渉されたくないのに、一人でいると辛い。そして徒方もなく、索漠たる感覚世界で苦しんでいる。 何か大きなものに包まれ抱かれていたいのに、それがない。それが人間かどうかもわからない。 セックスや友だちづきあいで収まるかすらわからない。 ずっとそんな風に生きている。 わかる人がいたらいいのだけど。

橋本治が死んだと知った時、ある町が消え、子どもの頃にあったありふれた風景が丸ごと消えたような感覚がした。

おもちゃ、草むら、軒先、雨宿り、夏休み、アイスクリーム、こたつ、あやめ、一人で泣いた、切手、駐車場、雑誌、けん玉、インク、立ち食いうどん、プラモデル

橋本治は巨大な、小さなもの、ありふれたものの中にあった思い出や匂いの総体のような人だ。 20世紀の真ん中から終わりに向かう、消費社会、戦争、大衆、その中で、たった一人から世界とつながれると戦った人ではなかったか。

                        ✳︎

橋本治という人は、天皇が死んだり美空ひばり手塚治虫が死んだときに、私たちはもう解放されているんだということをかなりはっきり述べた人。 橋本治の先見の明はある時期まで凄まじかった。

さらに橋本治は、独学の天才だった。東大の大学院に行って、後世の仕事から見れば、古典教養が卓越してるのは明らかだった。 しかし橋本治は研究者にならなかった。 才能が溢れていたからだけではない。徹底的に自分のセンスにこだわることしかできないため、研究者コミュニティに入れないと感じたのではないだろうか。 それは橋本治の人間としてのあり方が当時の常識をはるかに越えていたからだ。 橋本治は、世界的にはセクマイでスターになったミュージシャンやミシェル・フーコードゥルーズに近い流れにあったかもしれないが日本では孤立してもいたはずだ。 橋本治セクシャリティジェンダーに関する取り組みはかなり先駆的で35年くらい前?に男の編み物の本を出したり、そのもう少し前に女性ものの水着を着て写真を撮ったりしていた。 橋本治の取り組みは当時孤絶したものだったが、私は橋本治の取り組みから8年後くらいかな?20くらいで読んで、自分のしたいことをして生きていっていいんだなと。 そうしてジェンダーの枠組みを解体して再編成しようとしていく橋本治に勇気付けられた。 橋本治の「恋愛論」「蓮と刀」などは、人が人を好きになるということを体験からも理論からも話せるし、その上で自分の気持ちというもので走れると。 そうしながら自分の体や心をぶつけて、世界を知り自分を豊かにできるんだということを説得的に示していた。

橋本治は豊かな古典教養を持ちながら、それを現代人と同一平面の場所から、直ちに感じることができると示していたし、常識のうつろいやすさを見つめながら、それにとらわれず生きるために大変に学んだ人。 橋本治の読字量は莫大で、彼が幼い時に悩んだことを整理するためにどれだけの研究をしたか想像を絶する。 何しろ多産で、おしゃべり体で、時に論旨は錯綜しもするから、まとめにくい著述が多く、その仕事を総覧するのは困難だから、位置付けは難しいだろう。

                     ✳︎

晩年はいろいろ賞をもらって、題材も確かにわりかし地味になった感じがしたのと、橋本治に教えてもらうんじゃなく自分で考えなきゃと思ったので、あまり読みませんでした。 いつまでも甘えてちゃいけない。 それと橋本治も普通のおじさんになったのかもしれないなって。 まあでも橋本治なりにしか生きていなかったかもしれず、簡単に決めてはいけない。また読んでみよう。 しかし橋本治の悩みながら学ぶ姿勢、自分の気持ち、欲望を見つめて、精いっぱい生きる気持ち、私は忘れたくない。 橋本さん、よく頑張られました。 本当にさみしいです。 橋本さんがいなければ、命を絶ったたくさんの命があるでしょう。 私もその一人かもしれない。

話せないような悩みを自分から果敢に打ち明けて、絶望の淵にある誰かを生きさせた人。本当は正体不明な人。 やっぱり80年代の人だなあ。 その時代だから登場できたんだ。 戦前戦後しばらくは橋本治のような人には居場所がなかった。 よく生きて話してくださった。

これからは橋本治なしでも、誰もが生きやすい世の中にならなければ。 私では全く非力だ。 みんなでやるしかないな。

東京新聞大スクープ!2011.3.21昼「放射線の影響はニコニコ笑っている人には来ません」と福島県民に語った山下俊一氏が、同日夜福島県オフサイトセンターで「小児の甲状腺被ばくは深刻なレベルに達する可能性」と放医研に発言記録《追記あり》

山下俊一氏が危険をわかっていて「放射線の影響はニコニコ笑っている人には来ません」と嘘を言っていたことが判明。

宮崎真、早野龍五論文もそうでしたが、放射能安全言説の代表格の不正が暴かれてきています。

東京新聞:震災後「放射線ニコニコしている人に影響ない」 山下・長崎大教授「深刻な可能性」見解記録:社会(TOKYO Web) http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201901/CK2019012802000122.html 「山下氏は二〇一一年三月二十一日の午後二時から、福島市内であった講演で「心配いらないと断定する」「放射線の影響はニコニコ笑っている人には来ません」と発言していたことが知られている。保田氏によると、この日の昼、県庁内のOFCで山下氏と面会。その結果は放医研内部の連絡のため、同日夜に記録していた。これらに従えば、「深刻」発言は「ニコニコ」の講演と同じ日にあったことになる。  本紙は保田氏の記録の写しを情報開示請求で入手した。それによると「長崎大の山下俊一教授がOFCに来られ、総括班長経産省)&立崎班長とともに話をうかがいました。山下先生も小児の甲状腺被ばくは深刻なレベルに達する可能性があるとの見解です」と記されていた。」

《追記》

東京新聞への山下の回答があるという特報を拝見 ひどい言い訳です。 山下俊一氏はチェルノブイリ調査した専門家です。 10万人以上の被災者データを笹川チェルノブイリ調査で知りうる立場。 原発爆発の際広域拡散して、被害が発生するのを知ってるはずです。 さらにオフサイトセンターで放医研や政府の人間と話している。 深刻な汚染が生じてるのを知りうる立場。 文科省放射線計測のデータを政府官僚に確認してないと不自然。 仮に知らずに区域外は安全と言ったなら余計無責任と思います。

【宮崎早野論文問題】国際専門誌「ジャーナル・オブ・レディオロジカル・プロテクション」が「誤りは論文の主要な結論に影響する可能性がある」と発表。黒川レターの黒川名誉教授同誌にさらにさらなる指摘を投稿予定ー朝日が詳報。疑惑の検証本格化。

伊達市のデータを同意なく使った宮崎早野論文について、朝日新聞に詳報。

掲載された国際専門誌「ジャーナル・オブ・レディオロジカル・プロテクション」が「誤りは論文の主要な結論に影響する可能性がある」と発表。 また、被ばく問題を追及してきた高エネ研黒川眞一名誉教授と東京大学の押川正毅教授が論文に複数の不可解な不整合を指摘。 黒川眞一名誉教授は近く国際専門誌「ジャーナル・オブ・レディオロジカル・プロテクション」に指摘を投稿予定。

科学的な疑惑追及は本格化してきました。

‪論文に新たな疑問、被曝線量過小評価めぐり専門家が指摘:朝日新聞デジタル https://www.asahi.com/articles/ASM1D5VCRM1DULBJ007.html‬ ‪「‬‪論文に新たな疑問、被曝線量過小評価めぐり専門家が指摘‬ ‪小宮山亮磨、大岩ゆり2019年1月16日14時58分‬ ‪B!‬ ‪ 東京電力福島第一原発事故放射線被曝(ひばく)を分析した東京大の早野龍五名誉教授らの論文に、市民の被曝線量を過小評価する誤りがあった問題で、掲載した国際専門誌が「誤りは論文の主要な結論に影響する可能性がある」との声明を発表した。また、国内の専門家が、論文には他にも不自然な点があるとして、近く同誌に指摘する予定だ。‬ ‪市民の被曝線量、3分の1に過小評価 東大名誉教授論文‬

‪ 福島県伊達市の市民の被曝線量を分析した論文は、2016年12月発表の「第1論文」と、17年7月の「第2論文」の2本。早野氏が、福島県医大の研究者と共同で発表し、国際専門誌「ジャーナル・オブ・レディオロジカル・プロテクション」に掲載された。‬ ‪ うち、伊達市で最も線量が高い地域に70年間住み続けても、被曝線量の中央値は「18ミリシーベルトに満たない」と分析した第2論文について、早野氏は線量を実際の3分の1に見積もる誤りがあったと認め、掲載誌に修正を申し入れた。修正すれば中央値は約60ミリシーベルトになるとみられる。同誌は誤りが論文の主要な結論に影響する可能性があるとして、「懸念」を表明した。‬ ‪ 高エネルギー加速器研究機構の黒川真一名誉教授と東京大の押川正毅教授はそれぞれ、第2論文はほかにも、この誤りでは説明できない不自然な点があると指摘する。月ごとの被曝線量を示したグラフと、被曝を続けたことによる累積線量のグラフについて、両者は同じデータを元にしているはずなのに値が一致しない矛盾があるという。‬ ‪ 場所ごとの「空間線量」と、そこに住む人が被曝した「個人線量」の関係を調べた第1論文についても、グラフ中で線量が「ゼロ」の人が多すぎるなど、不自然さがあると黒川氏は指摘。掲載誌に近く投稿する予定という。一方で早野氏は「第1論文の結論には解析上の誤りは見いだされていない」としている。‬

‪ 早野氏は朝日新聞の取材に、第2論文への新たな疑問について「まだ間違いがあるかもしれないが、逐次的にコメントする段階ではない」とメールで返答した。福島県医大の倫理委員会で承認を受けた研究計画書にもとづきデータはすでに削除したという。再解析は伊達市からデータを改めて提供してもらう必要があるとみられる。‬ ‪ また、市民が東大に昨年12月、県立医大に今年1月、それぞれ調査を申し立てた。両大学は本格的な調査に入るかどうか検討している。‬ ‪ 2本の論文では、伊達市が市民の同意を得ないまま、被曝線量のデータを早野氏の側に提供していた問題も明らかになっており、同誌はこれについても懸念を表明している。早野氏は、「適切なデータを提供いただいたと認識していた。不同意データが含まれているなら、(すでに認めた)誤りの修正にとどまらない事態と考えている」としている。‬ ‪ 2本の論文と、同誌による「懸念」はウェブサイトで読める。第1論文は(https://doi.org/10.1088/1361-6498/37/1/1別ウインドウで開きます)、第2論文は(https://doi.org/10.1088/1361-6498/aa6094別ウインドウで開きます)(小宮山亮磨、大岩ゆり)」‬

宮崎早野論文は、汚染地域は、ガラスバッジで測っても、被ばくは小さく、居住できるという趣旨だから、まさに国の帰還政策と一致してます。 国策との関係も気になります。

【宮崎早野論文問題】福島・被ばく論文、撤回不可避に 伊達市からデータ再提供得られず:福島民友新聞

多くの住民同意がないまま、執筆された論文です。伊達市住民の被ばく線量、GIS作成のための住所氏名データなのですから、伊達市が再度データを渡すことはないのは当然でしょう。 しかし伊達市もこれを渡してしまった罪は逃れられません。 そして、早野氏はなぜこんなとんでもない論文を書いてしまったのか、疑義を逃れてはなりません。

福島・被ばく論文、撤回不可避に 伊達市からデータ再提供得られず:科学・環境:福島民友新聞社 みんゆうNet http://www.minyu-net.com/newspack/KD2019011401001932.php 「科学・環境 福島・被ばく論文、撤回不可避に 伊達市からデータ再提供得られず 2019年01月14日 18時44分      東京電力福島第1原発事故後、福島県伊達市の住民の個人被ばく線量を分析した論文に本人の同意が得られていないデータが使われていた問題で、市が著者の早野龍五東京大名誉教授らに再解析に必要なデータを提供しない方針であることが14日、分かった。早野氏らは同意が得られている分で再解析し論文を修正する考えだったが、データが得られないため論文の撤回が避けられない状況となった。

 市の担当者は共同通信の取材に対し「住民の信頼を得られる見込みがないため、データを再提供する考えはない」と回答。早野氏は「市から正式な通知が来ていないので、見解は差し控える」としている。」

また、高エネ研黒川眞一名誉教授による公開レター、神戸大学天体物理学の牧野淳一郎教授ら、そうそうたる被ばくや計算物理学のエキスパートが論文の根幹を揺るがす疑問や指摘を公表しています。

Comment on "Individual external dose monitoring of all citizens of Date City by passive dosimeter 5 to 51 months after the Fukushima NPP accident (series): II"

Shin-ichi Kurokawa http://bit.ly/2Sw2cQ3

〝In summary, I have found serious inconsistencies in the paper, which prevent me from getting reliable information from the paper.〟(黒川レターより) 「要約すると、私はその論文に、論文から信頼できる情報を得ることを妨げる、複数の重大な矛盾を発見しました」 ここまで書かれている。

当然、徹底的な学問的検証が必要です。なぜなら、これは政府の政策に大きな影響を与える論文だからです。

すでに影響を与えています。

原子力規制委員長の更田氏の発言。 「更田委員長は昨年1月17日、原子力規制委員会の席上で、1時間当たり「0.23マイクロシーベルト」という値は、ガラスバッチで計測した個人線量と比較すると「4倍程度、保守的」と指摘。「改めないと帰還や復興を阻害する」と数値の見直しを提案した。」 http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/2356

第1論文、第2論文に通底するのは、環境省が定めた除染基準毎時0.23μSvは、保守的であり実際のガラスバッジ計測値はもっと低いので、除染も必要なく、健康影響を心配する線量レベルではないという中身だからです。 しかし、すでに積算線量は3倍の過小評価が明らかとなり、早野氏は「プログラミングミス」を理由に修正を願い出ています。 しかし、黒川眞一氏や牧野淳一郎氏、押川正毅氏らが指摘しているのは単なる計算間違いではありません。 第2論文の図6から図7の間に複数の不整合が見られ、示されている数値で検算すると、図が論文通りのカーブを描けず、論文の証明過程に重大な不整合が見られるからです。

牧野淳一郎氏の指摘。

‪データ不正提供疑惑・計算ミス発覚の個人被曝線量論文。早野教授は研究者として真摯な対応を | ハーバービジネスオンライン https://hbol.jp/183049 @hboljpより‬

「黒川氏のレター論文では10箇所近い誤りが指摘されているにもかかわらず、早野氏の「見解」では、「3倍するのを忘れた」という1つだけを誤りとしており、それは黒川氏が指摘しているものではありません。 仮に黒川氏の指摘が誤りである、というなら、そのことを根拠をあげて説明することが研究者に最低限求められることでしょう。単に無視し、全く別のことを答える、というのでは研究者の論文に対する指摘への対応としておよそありえないことです。」

なぜこのようなことになったのか、早野氏は批判に応えるべきです。 なぜなら公表された論文であり、伊達市住民の個人情報が関わり、ICRPなどで発表され、国策にまで影響を与えようとしているからです。

また、なんとか帰還を進めたい政府の意図にかないすぎた論文であり、その辺りに利益相反行為がないか、また、政府が宮崎早野論文をどのように使ってきたか、使おうとしてきたかも明らかにする必要もあると思われます。

検証はまだ端緒についたばかりです。