細々と彫りつける

Concerning poetry,radioactivity,disability,and so on(詩、放射能汚染、障害などについて)

【詩作品】1日の仕事

 

高い雲を見ている
流れている

響く
風に
立ち止まる

悩み
立ち止まり
生まれる
何が

いつもの
この私の
意識が
生まれてくるようで

でも
ふと
わからなくなって
確かに
私がいたのに

緑の葉が
重なりあって
日が
鈍く
かさかさと
気持ちがよい

また進み
苦悶する
歩み

土の
匂いが
立ち上がり
これからの
未来を
考えようとする

でも

また
私のことを
はっきりと
つかめなくなる

広がる
グラウンドから
複数の
人間が
呼びかけてくる

それぞれに
「私」の意識が
あるのだろう

だけど
私と「私」の
切れ目がわからない

空に向かって
あなたは?
あなたは?
あなたは?
と呼びかける

空から
宇宙へと
どんどん
連続している
広がりがある

あなたは?
あなたは?
あなたは?

私は
あなたの一番奥に
話しかけている

だから
私は
あなたとの
境目がわからなくなる

しかし
境目がなくても
それぞれの
孤独が
わかるような気がして

水を飲んで
身体の中で
冷たい細い紐が
広がって
冷たい水の
冷たさと
身体の境目が
なくなる

境目がないのに
その一瞬は
奇跡のように
はっきりして
それだけが1日の
仕事のように
思えてきて

私は
疲労している