細々と彫りつける

Concerning poetry,radioactivity,disability,and so on(詩、放射能汚染、障害などについて)

新型インフルエンザ発生数日目に思う―個人的に

(某所の掲示板に書いたのを少し直して出してみます)
 科学的かどうかは専門家ではないのでわかりませんが生活実感から書きます。

 基本的に昔のスペイン風邪のときより人口密集度ははるかに増大していますから、外出禁止、学校閉鎖では限界がありますよね。だって、そもそもJRの大きな駅で電車に乗ったら、日常でも満員電車は生き物としてきついです。
インフルエンザに限らず、過密の電車などは、感染症の培地のようなもの。都市自体の問題がかなり大きい。また生活と、資本主義システムをどこかで切り分けないと苦しい。そこらあたりの無策は驚くべきです。でも現代というのはそういう社会なのだから仕方ないのか。

自分は大阪なのですがみなが働くために、あるいは行くところがあるのでマスクを買うのは当たり前です。自分も少しは足りない分を補った。それは衆愚的な行動と切って捨てれるのでしょうか。やっぱりパブリックな部門がうまく対策をアナウンスできていなかったのではないか。

現実に次善の策として実際にまず飛沫をすわない、すいにくくするという点で
マスクをする*1のが事実上今のところはこれしかないかなあと言う気も。自分は一市民なので。
しないよりは多少ちがうかなと。しないで出るよりは口からの侵入は一定ガードしうる。もちろん厳密には非常に小さいものだからマスクも通過するんでしょう。けど、まあ直に飛沫した空気の塊を吸うのは防げる。まあ咳している人に近づかないとか、人込みにいる時間を短くするというのが大事なんでしょうが。


騒ぎすぎという人もいますが、毒性は今のところ低いとはいえ、免疫の低下している人や、持病で身体が弱っている人には命に関わる威力を持ちうるので、感染を拡げないように、人の集まるところでは、マスクをするというのは肝要なことのように思います。(感染を繰り返すうちに強毒に変化しないともいえませんし)身体が丈夫でない人だけでなく住まいのない人や体調が悪くても働きに出ないと食えない人はどうフォローできるのかという格差の問題もあります。


弱いけどたくさんの人に広がりうる。症状の重さは例年のインフルエンザと同じくらいかもしれないけど、多くの人が抵抗力の基礎となる「抗体」をもっていないという事実を鑑みれば、「おそるるに足らず」も「厳重すぎる隔離」もどちらも機能しないように思います。今のところ。


とにかく現状やウィルスの実態に基いたら本当は、ベターな答えは出ると思うんです。子どもや、色んな人を休ませているだけではすぐに市民生活が成り立たなくなりますし。「外に出るな」と首長が言い放つのはどうなのか。「隔離」「排除」「外出禁止」の機械的適用だけではきつそう。
限定的に効果的に、感染拡大させないための公共施設の取り扱いはどれがベストか。もちろん罹った人は休むべきだけど、どこで休めばいいのか。家?つまり封鎖は仕方ないとしても、その間みんなはどう過ごせばいいのかってこと。その辺に行政が命令を出したものの、なんかしっくりこない原因があるんではないか。僕は無職なんで家で掃除したり洗濯したりしますけど、お子さんのいる家庭などはそうは行かないでしょう。また子どもは学校を休校してもどんどん繁華街に繰り出しているようにも感じます。

実際的に互いの身体を守るには、外出時(特に人が多いところ)マスク、帰った後は手洗い、うがいでしょうね。意外とシンプルな気がします。

あと国の対策が検疫ばかりにいって、実際現在のインフルエンザが国内で出た時に「H5N1」並みの強毒鳥インフルエンザ対策ガイドラインしか置いてなかったのも問題な気がする。どういう形で今の流通と交通の都市の中で感染の拡大を防ぐか。

それぞれの生活がかかるイシューですから、もう少し事前に、様々な人の生活事情・健康状態を考慮・シュミレートした対策はできなかったのかな。

まあ個人的にはこういう思いです。

※参考にしたり読んでよかったブログ・資料
http://d.hatena.ne.jp/sunafukin99/20090430/1241092831
http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20090427#p1
http://d.hatena.ne.jp/mujin/20090519
http://d.hatena.ne.jp/Arisan/20090519
http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA02812_05
http://idsc.nih.go.jp/disease/swine_influenza/QAindex.html

※以下マスクについての諸説…http://homepage3.nifty.com/sank/jyouhou/BIRDFLU/2006/mask.pdf
http://www.microbes.jp/aimai/kurashi/fl445.htm
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/special/flu2007/pickup/200801/505340.html
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/09/dl/s0922-7b.pdf

*1:しかしどうもそんなに神経質になってもあんまりマスクに意味はないという説と、するにこしたことはないという説があるようですね。ただ咳エチケットといいまして、咳をするときはかならずティッシュで押さえる。そのティッシュはすぐ捨てる。その手はきちんと洗うことが大事なようです。それは感染していない人が人込みを短時間とおる際も同じようです。あと、無闇に、人込みにでないくらいでしょうか。しかし感染が確定しているかわかんない場合にまあ、マスクをすればうつしにくいってのはあるのかなとも。うつらないという効果より「人にうつさない」効果がマスクにはあるということのようです。海外と比較するなら、アメリカ人はあんまりマスクしないようです。自分は日本に住んでいるので、これは科学的に意味がないから余程接触する人しかしないのか、そうではない文化的な違いなのかわかんないです。ウィルスが侵入してくることや他者に関するセンサーが過敏かどうかということもあるように思います。