細々と彫りつける

Concerning poetry,radioactivity,disability,and so on(詩、放射能汚染、障害などについて)

からだ・こころ

僕の、あほの海の中に一片の石を投げ込んでこの海をいつか歩いて渡れるようにしてみたいのである。

自分はある時から、頭がいい人のようにふるまおうと頑張って無駄なあがきをしてきた。しかし頭の良し悪しなど単なる比較でしかないのだから空しいものなのである。 とはいえ賢いふうに、社会とか思想とかの問題を語りたいものなのである。単なる見栄でそうし…

『かぐや姫の物語』は世界の終わりを物語るのか。

※映画のネタバレが含まれておりますので、映画をまだご覧でない方はご注意ください。 『かぐや姫の物語』(以下『かぐや姫』と略す)を昨日見た。この日記は新年の日付で更新されるのかもしれないが書いているのは31日からである。高畑勲脚本の『かぐや姫』は…

大阪市放射線教育の問題点についての動画/白石草さんの報告からわかるウクライナ政府にとっての保養の意味

大阪市教育委員会と市民団体の放射線教育に関する団体交渉です。抜け落ちもあるかもしれませんが論点をまとめます。1.放射線知識普及連携プロジェクトと関西原子力懇談会の関係 大阪市教育委員会はこの二つの団体を「それぞれの団体」として認識していると回…

大阪市の災害件数を調べてみた。

ふと調べたくなった。 大阪市市民の方へ 今年の災害件数対前年比で119番通報が1641件増えている。虚報・誤報の類は大して変わらない。救急出動が1459件増加している。 やや増えている。傷病や疾患などがわかれば 何が起きているかわかるのだけど…

弱者を襲う原発事故-辛淑玉氏の演説から

この報告は大変重要だと思いました。原発事故で、社会的に力のない人々はどのような二次的・三次的な被害に見舞われるのか。なかに「避難しなくても怒られ」「避難しても居場所がなく」「戻ってきたら戻ってきたで非難される」というような箇所がありました…

橋下市長の体罰に関する考え方への懸念

高校生が教師による体罰を苦にして自殺した事件で、大阪市長が奇怪な論理を述べているので気になっている。「体罰は容認するがその後のフォローアップが大事」といっていて、こんなときに不謹慎な論調であると首をかしげた。 それとともに、亡くなった男子生…

久しぶりに生きづらさについて

大阪市政や瓦礫問題での日記が続きました。今日は一見違うようにみえますが深いところでは共通しているかもしれません。 この10か条は素晴らしいもので自分はこの日記を時折読んでは目を開かされています。 一度ここのイベントにも行ったことがあります。…

国連人権理事会「日本政府に対して、健康調査を放射線汚染区域全体において実施することを要請いたします」

以下は福島の事故に関して初めて、健康福祉的な総括的な報告が行われたものとして、医療や情報へのアクセス権、政治的な参加の権利までも含めて日本政府の原発事故対応のいびつさに強く踏み込んでいる内容ですので是非読んでもらいたい。いつもOHCHAは頑張っ…

11月に国連が福島などの地域で「健康に対する権利」の調査を実施

ヒューマンライツナウという国際人権団体のページで 以下の記事を見つけました。 ヒューマンライツナウの危機認識は全く正当なものだと思います。 福島・11月に、国連「健康に対する権利に関する特別報告者」が来日、原発事故後の放射能影響下にある、子ども…

母に瓦礫問題で助言を得るために電話する

久しぶりに母親に電話する。 母は父親と、実家の墓参りに帰省中であった。僕はがれき反対の運動で、あまりにも橋下市長が強硬なので、困っていた。このままでは、強行突破されかねない。で、いろいろ議員や行政と交渉していて親身になって聞いてくれる議員さ…

不測の事態における検証と支援のシステム覚書―震災の死因 医師約3割が疑問というニュースから

震災の死因 医師約3割が疑問 3月28日 18時35分東日本大震災の犠牲者の9割以上が津波に溺れて亡くなったとされていることについて、実際に遺体を調べた医師の3人に1人は、「ほかの死因が含まれている」などとして、疑問を感じていることが、厚生労働省の…

大阪府第5回災害廃棄物検討会議の傍聴をして感じたこと

大阪府の第5回災害廃棄物検討会議に行ってきました。 大阪府/災害廃棄物の処理指針に係る検討会議について 検討会議の座長の傍聴者の取り扱い方の乱暴さもさることながらマスコミの報道の仕方も大変問題だと思いました。 一部府民がヤジを上げている妨害し…

貧困と剥奪と原発事故と

最近社会保障や社会福祉の記事を書いていなかったので書くことにします。 いい記事を読んだからです。後半、原発事故へつなげようと思いますがうまくつながっていないかもしれないです。 *生活保障の仕組みをよく知ることで働き方、働かせられ方を変えるき…

厚労省除染作業員の線量基準への意見

11月24日に内閣府ホームページより関係各省に送信したものです除染ボランティア及び除染作業員の線量基準について http://www.jaish.gr.jp/anzen/hor/hombun/hor1-52/hor1-52-57-1-0.htm 「男性労働者及び妊娠の可能性のない女性労働者については年間20…

痛みを分かち合えるか―徳永英明ライブに行ってきました。

雨の中大阪城ホールにて。 彼は25周年で50歳だそうですが声や姿の渋さはすごかったです。 彼は福岡出身の伊丹育ち。 伊丹での青春時代を書いたのが「壊れかけのRadio」だそうです。屈折と相当濃厚なロマンチシズムと成熟が混ざり合って独特の 味わいを出…

報道写真家樋口健二が語る、被ばく労働の実態

樋口氏が40年被ばく労働について取材した経験とそこから見る福島原発事故のお話。(原子力資料情報室)一時間を少し超える長い内容だが、損はしない内容である。というかまずはこういうことを知っておかないと今日本で被ばくという形で何が起きているかまっ…

中国整体に行ってみた

寝違いと肩こりが重なって、痛くてかなわない、歩くのもしんどいと感じたので近くの中国整体の先生にマッサージをしてもらいました。 背の高い髪の短い、すこし中国語訛りのある先生でした。 はじめていったんで緊張したけど、とてもソフトでした。あまりこ…

菅谷昭『子どもたちを放射能から守るために』

子どもたちを放射能から守るために作者: 菅谷昭出版社/メーカー: 亜紀書房発売日: 2011/05/31メディア: 単行本購入: 22人 クリック: 227回この商品を含むブログ (8件) を見る 人体の被曝の実態について、被ばくを避ける方法について啓蒙書的に平易に書かれた…

せめて沖に流されたときに

必ずしも詩の形をしていなくてもよいと個人的に思うけれど 言葉が事態を言い当て、適切に沈黙し、いいうるところをどこまでもいうということが改めて大切だと感じる昨今です。いたましい災害や事故ですから余計に精神論よりも、ある意味で不安の中にあり、そ…

何かを鳴らしている

昨日は小谷美紗子を聴いてた。 今日はすごく久しぶりに矢井田瞳を聴いている。 なぜだろう。 10年弱くらい前の曲だろうか。どこかふるえているようで、しかし弱いというのでは全くない。こっちをみよという否定できない声というか叫びを発しているようである…

この巨大な事態に思うことを話してみる、、

先般東北や関東で巨大地震、深刻な津波災害が生じ、その影響で原子力発電所が重大なトラブルに見舞われた。 私は大阪にいる。 正直被災地から遠くても、この事態には言葉を失ってしまいそうになる。 動揺する。 むろんこういう時は混乱から様々な情報が流れ…

傷口が治ったから「ほい終わり」ではない。

散歩がてらブラブラ。今日はやたら商店が混んでいる。土曜だから当たり前じゃ。 さて。 心や身体の苦痛やその回復について考えるのは難しい。 何故なら自分の心身が痛んでいる、そしてそのことで他者や世界との関わりの持ち方が下手であるとしよう。 傷の手…

ナラティブセラピーから考えた

CiNii 論文 - <再著述>としての成長とそのコミュニケーショナルな条件 : ナラティヴ・セラピーを手がかりとしてこのテキストの存在を教えていただき以前から興味を持っていたナラティブセラピーについて再び学習する機会を得ました。 私は詩をやっている関わ…

騙されるのではなくニードにたどり着くことが必要だ

例えば政治の目標を人々を救済することと定め、それに専心するスタッフや財源がつぎこまれても、それを受け取る人々が「その救済はいらない」といえば、その「救済事業」は一巻の終わりである。 福祉であれ何であれ、人にサービスを提供する事業はそのサービ…

【読書中】カリガリス『妄想はなぜ必要か-ラカン派の精神病臨床』

暖かくなっている。久しぶりに読書に熱中している。半分くらい(90頁くらいまで)読んだ。この調子で積読を解消したいが… 妄想はなぜ必要か―ラカン派の精神病臨床作者: コンタルドカリガリス,Contardo Calligaris,小出浩之,西尾彰泰出版社/メーカー: 岩波…

河本英夫『飽きる力』読了

飽きる力 (生活人新書 331)作者: 河本英夫出版社/メーカー: 日本放送出版協会発売日: 2010/10/07メディア: 新書購入: 8人 クリック: 56回この商品を含むブログ (18件) を見るオートポイエーシス研究で有名な河本英夫さんの本。 しかし難解なシステム理論とか…

きちがい扱いされたくないことと精神障害として自分の苦痛に言葉をあたえることの違いなど

タイトルに書いてある通り、この二つが混同されているというか、自分も他の人も混乱しているとしか思えません。この二つが簡単に分けれないものだとしても、これは非常に問題のあることだと思います。 けれど無理からぬことでもあります。「きちがい」扱いさ…

続・限られた力で何ができるか−ICFの紹介というか自分の勉強メモ

承前 限られた力で何ができるか。 - 細々と彫りつけるの続きです。 ちなみに今桑田真澄投手の本を読んでますがトレーニングを変えるだけでなく自分のいろんなやり方を工夫したり大変な作業です。彼はスキャンダルでマスコミに叩かれたとき「死」まで考えたこ…

限られた力で何ができるか。

昨日上山和樹氏(id:ueyamakzk)のはてなダイアリーをブクマしたら、id:lotus3000氏よりIDコールを頂きました。 http://b.hatena.ne.jp/entry/d.hatena.ne.jp/ueyamakzk/20101214で、この問いについて考えてみたいと思ったのですがけっこう難しいです。 の…

何を恐れているのかーカフカの思い出

残ったのは説明のつかぬ岩山である。−伝説は説明のつかぬものを説明しようと試みる。それは真実の根底があって出てきたのだから、ふたたび説明のつかぬものとなって終了せざるをえないのである。 (カフカ『プロメトイス』)*1 大学時代、カフカを読んだ時、…