細々と彫りつける

Concerning poetry,radioactivity,disability,and so on(詩、放射能汚染、障害などについて)

河野益近さん、石田紀郎さん、日本の戦後の放射線や環境問題のエキスパートに学ぶ素敵な1日

 

‪今日は市民環境研究所で、守田敏也さん主催の放射性廃棄物拡散問題学習研究会に参加してきました。‬
‪守田敏也さんが岡山での放射能汚染防止法勉強会の報告。‬
篠山市でのヨウ素剤配布についての報告もありました。

守田さんたち有識者の働きかけと篠山市長の英断で実現。ヨウ素剤配布のパンフレットも篠山市ホームページで、近日公開だとか。

放射能汚染防止法についての守田さんのお話でそうだなと思ったのは、放射能汚染防止法を作るとしても、既存の放射線に関する法令を私たちが理解しておらず、また既存法令を生かしきれてないのではないかと。

しかし既存の法令を私たちはよくしらない。

‪そこで、放射線計測のエキスパート河野益近さんが放射能に関する法令の理解や放射線管理や計測の実際について。‬
‪河野益近さんの話は本当に勉強になります!‬
なにしろ40年以上の放射線管理、計測の経験があります。
核実験、原発原発事故による核種の分布、特徴などいくらでも話せるそうです。
何しろ核実験由来の放射性物質原発由来の放射性物質は種類が違っていて、例えばコバルト60は核実験ではできない。だから原発由来の放射性物質を特定するにはコバルト60は指標になるから、あちこち集めて日本列島の汚染分布を作成したり。
また松葉に集まる放射性物質を計測して、どのような汚染があるか調べたり。

あと驚いたのは、線量率計測機には、JIS規格があり、15パーセントの誤差が認められていて、本当は国は15パーセント範囲の誤差を加えて、数字を考えなきゃいけないはずだと。

福島事故であちこちに、文科省の法令では、管理区域として届けなければならない場所や物質が存在するが、取り締まられていない。
それは環境省セシウム換算8000ベクレル以上を指定廃棄物ということにしてしまったから、どうも文科省放射線障害防止法の放射性同位元素に指定できない。

あとは、20ミリシーベルトにはどうやら法的根拠はない。なぜなら未だICRP勧告の90年バージョンで法律がつくられている。20ミリシーベルトICRPの2007年勧告に出てくる数値で、日本の法律にはまだ反映されてない。どうも20ミリシーベルトはど原子力緊急事態宣言を発令する時に20ミリシーベルト以上を避難区域と定めたらしく、内閣の閣議とか省令レベルでしかないが、非常に絶対的なようにまかり通っているとか。

現在は帰還や避難区域解除は、線量に基づき行われ、同心円状の区域設定は解除されている。河野さんは海はどうですか?というと、海は20ミリシーベルトを下回っており解除されていると国の役人。つまり事故直後と違い、福島第一原発付近の海域をたくさん測定できるかもと笑っていました。
聞いている私たちはそんな怖いとこよーいかんわと青ざめていました。

研究機関での放射線管理の実際、法令運用の実際。
書ききれないです。
河野益近さんに直接聞くか、河野益近さんのインタビューをまとめた冊子を守田さんが作りましたから、読んで見られることをオススメします。
実際河野益近さんの話を聞いてると、いっぱいお話が出てくるから、河野益近版放射線辞書が作れそうだ!とビックリでした。

帰り際石田紀郎さんが、私に核実験禁止条約に絡んで、核の話をしてくださいました。
石田さんは北朝鮮の核が怖いとかみんな言うとるが、アメリカは大陸間弾道核ミサイル何発もっとるねん、米ソは山ほど核実験したやないか、なんでそれ言わんと、北朝鮮だけ悪いみたいな話しとるんやと。
私も同じ気持ちでしたから、石田さんと意気投合しましたら、石田さんは、カザフスタンソ連核兵器が大量に残存していた話や、カザフは核実験被害地であり、被ばく国の日本が大使館を作らんのはおかしいと国や政治家に抗議し、とうとう大使館ができた話をしていました。
また、アメリカの大陸間弾道ミサイル第一号が、石田さんの郷里滋賀県饗庭の訓練場に運び込まれ訓練した様子を見たと言ってました。
石田さんが高校生だから約60年前の話。

河野益近さん、石田紀郎さん、日本の戦後の放射線や環境問題の生き字引です。
そんな方々とまなべ、本当にうれしいです!