細々と彫りつける

Concerning poetry,radioactivity,disability,and so on(詩、放射能汚染、障害などについて)

話すって大事だな

 今日はミクシィの方でマイミクのYくんと会いました。

 彼は若いんです。20代前半。エンジニアをやっているらしく、なんと初対面!今回初めてお会いしました。楽しかったです。天気もよかったので梅田を散歩しながら気ままにお話いたしました。

 なんかいろんなことに興味をもっていて、エンジニアの方のお仕事は僕が理数系に極端に弱いせいで、ちんぷんかんぷんでしたが、詩ってちょっとよくわからない、どういうものかっていう質問を直球でしてくるんですね。

 で、自分の詩集をもってきてなかったんで、自分がどういう詩を書いているか説明できないので、自分のこれまでの履歴なんかをお話しました。
 で、彼は物知りなので、ゲーテも詩人だよねとか僕はいってみたんです。いや衒学趣味じゃなくて、読んだことないっていうけど、ランボーだってなんだっているよっていうと「読んだことある」と。で彼は「アリストテレス詩学っていうのがあるけどあれはなんでしょう」と。
で次のように答えました。しどろもどろになりながら。古代ギリシャ地中海文明が全てではないけれど、叙事詩とか歌という形で古い文明には出来事を語り来歴を確かめる、共有し、確認する文化があった。そこから政治における弁論術も出てくる。そこは踊りも演劇の要素もあるみたいな。その真ん中にポエジーみたいなのがあったらしいと。
 でもそういう詩が今なぜ力を失っているかっていう。やはり読むのが大変力がいる、短いわりにといいました。大胆な省略や暗号化されたコードみたいになっていると。そういうのは効率化みたいなものとある意味では逆だと。いや全部がそうではないけど。しかしそういう音の感じとか、不思議なフレーズによってちがう言葉との接し方があると。もちろん日常に近い言葉のもあるけれど。その前に村上春樹はよく比喩を使うって言う話を彼がしていたので、話しやすかった。あと質問がうまかった。彼は小説との違いは何かみたいに訊いてきてくれたので。

 彼はニーチェフーコーにも興味がありましたが、伊坂幸太郎とかラノベみたいな僕があまり接したことのないジャンルの面白さを話してくれました。みなが全然ちがう目的やちがういきさつを持つのになぜか同じ場所に集まる、そういうストーリーに惹かれるといってました。あるいは逆に「ひぐらしのなく頃に」というゲームでは時間も場所も同じなのにプレイの中で少しずつちがったことが起こる。「同一」の中にズレがもちこまれているみたいな話をしてくれて。それぞれのちがいが系統的ではない。しかも謎の説き方も伏せられていて何が謎かわからないと。うーんポストモダンみたいな?永遠回帰?あと桜庭一樹がSF部門のランキングに入ったのはとか…

あと梅田のスカイビルのほうにも行ったので梅田北ヤード開発の話もしました。

僕が「爺くさい性格だ。爺さんと話が合うんだ」みたいな話をぼやいてて「それは年のせいではないのでは?」みたいにつっ込まれて、で、昔おじいさんがした戦争の話をしました。そしたら大変興味をもってくれて、すごく楽しかったです。あと僕が「仕事って恐い。大変だと話していると「いや楽なのもありますよ」ってさらっと彼はいいました。ふだんだったら反論しそうな言葉なのですが彼があんまり清々しそうにいうので、なんかあっそうかと新鮮な気分になりました。不思議です。内容ではなかったのでしょうね。万事そういうなんかスッとした雰囲気の持ち主でした。

 梅田でYくんと話したのですが、その後梅田でも多くの人がワンセグケータイで、試合をみてました。僕はちょっと見てかっぱ横丁の本屋に行きました。で地元に帰ってきたらWBC優勝ってことで号外が出ていました。


 昨日は掃除でお世話になった職員さんと電話したり。あと詩の先輩の方と話したり。話すって大事だな。なんか自分の流れを別のところから見ているような感じになります。煮詰まりやすいので助かります。