細々と彫りつける

Concerning poetry,radioactivity,disability,and so on(詩、放射能汚染、障害などについて)

激変する東アジアとアメリカの対アジア政策、エネルギー供給を視野に入れながら、集団的自衛権反対の論陣を張ることの大切さ

7月1日昼過ぎ閣議決定が迫りそれを前に官邸前では30日四万人の大規模な反対が行われましたが今日はもう少し俯瞰した話をします。


韓国政府とアメリカ政府はもめているようだ。ひとつは、アメリカが対中防衛のためのミサイルシステムを韓国に入れさせたがっているが韓国は中国に配慮して、いやがっている。また、韓国でも、米軍基地の兵士による性的なトラブルが社会問題化している。
アメリカ上院は韓国への基地予算を保留し始めている。
かねてから在韓米軍の縮小撤退がささやかれている。
アメリカは、グアムとフィリピンまで防衛ラインを下げる予定はかねてからある。

韓国のミサイル防衛システムの話で、日本の京丹後に米軍レーダー基地建設が進んでいる話が理解できた。
アメリカは、朝鮮半島や中国有事に備えてあそこにレーダーを置いているようだ。
つまり、これらは米軍と日中朝韓の関係が変わりつつあることであり、おそらく米軍が撤退し、中国と日本と朝鮮半島という仲良くなれない同士が鉢合わせすることを誰もが恐れている。
アメリカは、めんどくさいから丸投げしたいのだがそうもいかないので、朝鮮半島有事や様々な非常事態に日本がみずからの軍事力で解決することを望んでいる。
しかし、安倍は極右であり中朝韓をバカにしているため、危険である。

そんな中でリムパック(環太平洋合同軍事演習)や日米防衛協力指針策定が進んでいる。リムパックはハワイ沖で、日本は空母型の護衛艦いせをだし、洋上展開作戦やらあとは陸上自衛隊が離島奪還訓練をしている。
また、中国がきわめて珍しく参加している。
これは中国がいま事実上政権が軍部主導のため、日米韓は気を使っているということがあるだろう。

いま日米韓は軍事関係者がリムパックにからんで、日本の歴史認識朝鮮半島のミサイル危機を話し合ったようだが、中国との関係やアメリカのアジアからの撤退、米韓の関係のこじれも話し合われているだろう。

いずれにせよ、このような東アジアの軍事バランス変化の中で日本政府は独自の軍事力を持ち東アジア危機に対処し、また巨大な危機が起きてアメリカや国連と軍事行動をするために集団的自衛権を行使できるようにしたいというのが日米政府の本音であろう。

また日本は様々な国に原子力技術を提供して、トルコやイスラエルと連携し中東の産油国を監視し石油の安定供給を自らできるように、集団的自衛権ホルムズ海峡の機雷掃海を視野に入れているかもしれない。
自民党原子力を維持し、また産油国を牽制するために海事の能力を高めたいのだろう。


こう書いていると私は集団的自衛権を肯定しているように見えるかもしれないがしかしそうではない。日本が様々な国と特に東アジアと友好関係を築くため、日本が20世紀の悲惨な戦争体制から離脱する誓いをたてるべきだ。
また、東日本の震災と原子力事故が危機的で、世界の国々に謝罪し非原子力化しながら、省エネルギー社会のさらなる進展をし、原子力事故被害者を救済する必要がある。

しかし当面天然ガスや石油が必要でまた、朝鮮半島有事や様々な問題が浮上してくる。
これらの問題を集団的自衛権なしに解決することは不可能ではないかもしれないが、アメリカとの関わりやしがらみがでかい。
しかし、これらの問題を考えながらそれでも最低限の自衛以外は侵略や軍事介入をシナイという選択はできるかもしれないし、その際のリスクを引き受ける覚悟があり、世界の核体制から離反する勇気があれば、憲法を核に原発体制や軍事体制を縮小していくことを世界に宣言することができる。

もちろん、安倍政権集団的自衛権の手続きはむちゃくちゃだから私は批判する。
しかし背景には気が重い世界の現実がある。集団的自衛権反対派は内向きの議論ばかりして、安倍総理とは別の方角で世界情勢の変化を無視する嫌いがある。

20世紀の戦争の民間人殺戮、殺戮兵器の非人道せいは非常に胸が痛むし、また、みんぞくふんそうやアメリカの対テロ攻撃や武力侵攻は泥沼であるこのほうがくから集団的自衛権を批判することもできる。
集団的自衛権は抑止力にならないとそこで、日本国憲法の新たな意義の確認はできる。