どんどんどん
石と太陽と空に啼く
僕の唇の暖かいときに
死んじゃった人の群れのありがたさ
死んじゃったなあと
思うことが死んだ人にできるかどうか
だけど
死んじゃったなあと何かが思っているかもしれず
今生きている僕の唇に赤色を塗っているのは
死者たちかもしれず
この夕暮れを思い出す
夜の夜の中で思い出す
もう時間がないなあ
どうすればいいかなあ
寝ようかなあ
どうしたらいいんかなあ
もうどうしたらいいんかなあ
生きていると
もうどうしたらいいんかなあと思うだけ
いいのかなあ
空に啼く鳥ももう無く
ありがたいなあ
ありがたいなあ
何もない時の
あたたかさだけがある
暖かさがどこから来ているのかなあ
流れる血はどこから来ているのかなあ
土は血かなあ
草も血かなあ
夜見る夢も血かなあ