細々と彫りつける

Concerning poetry,radioactivity,disability,and so on(詩、放射能汚染、障害などについて)

わからんはなし2

彼はやはり元々狂っていたのではないだろうか。どこがか。それは彼にはわからなかった。今もわからないのだろう。狂っているというより、どこまでも突き抜けていきたい欲動があるのではないだろうか。
考えすぎて考えすぎて来た道を見失う時、しかし見失ってもしょうがないと思えるとき、そこにやっと狂った彼の生きる道があらわれたのだ。それまで彼は死んだも同然であった。