細々と彫りつける

Concerning poetry,radioactivity,disability,and so on(詩、放射能汚染、障害などについて)

【詩作品】もや・もや

ひび割れた心を 支えながら歩いている 銀行から3メートル進んで もう歩くのが嫌になっている 巨大なスピーカーが ザクロのように ツブツブを出しながら 万人の万人に対する 闘争に追い込んでいる 私は かけらを散らしながら 無表情を気取っている

いつまであと何年 削れていくのか

今日幾人もの人が 流されていった

距離が取れない 昼寝をする

やるべきことが わからなくなっている

夕方ぼんやりしている いくらか頭痛がして いろいろ手につかない

夜になる

私はあふれてきて 張り詰めて 持て余している

これ以上また 愚かなことはしたくない 滅びつつある世界では 愚かなことだけが なしうるのだろうか

私たちは歴史を忘れて システムを捉えられなく なっているとSNSに 投稿する またひとりフォロワーが減り 暗い画面から 笑い声が聞こえてくる

わかったふりをしていても 滅びは避けられない

夜の風は ヒロイックではない モヤモヤしていて 生ぬるい 秋なのに