細々と彫りつける

Concerning poetry,radioactivity,disability,and so on(詩、放射能汚染、障害などについて)

あさって1月19日から東海村JCOで臨界事故以来保管していたウラン廃棄物が焼却

東海村でとうとうJCOのウランに汚染された廃棄物及び廃油が焼却されるようです。
以前から気になっていたのですが、とうとう。。
原発事故由来の放射能汚染廃棄物もがんがん被災県で燃やされたり、被災県外不法投棄が起きたりしています。

JCO、低レベル放射性廃棄物の焼却処理開始へ
 茨城県東海村の核燃料加工会社「JCO」は、臨界事故後に保管している低レベル放射性廃棄物の焼却処理を、今月から開始すると発表しました。

 東海村の核燃料加工会社「JCO」によりますと、臨界事故後、会社の施設内でドラム缶に入れて保管している低レベル放射性廃棄物のうち、可燃性のウラン廃棄物およそ200本と、ドラム缶に換算しておよそ500本分の油類を今月19日から8年かけて焼却処理を行うということです。JCOは新しい焼却処理施設の検査や試験を行い問題ないことが確認され、敷地内の空間線量の調査を行ったところ平常値の範囲内だったことなどから、周辺住民の理解が得られたと説明しています。

 また、JCOは焼却処理開始後も構内の放射線を測定するなど、近隣の自治体に定期的な情報提供を行うとしています。(16日21:52)


News i - TBSの動画ニュースサイト http://news.tbs.co.jp/sp/newseye/tbs_newseye2396456.html

計700本のウラン廃棄物。
臨界事故以来保管していたようですが
ウランα線核種で、微粒子になれば間違いなく危険。

これまでの経緯は風の谷さんがまとめています。

茨城県核施設でトラブル頻発。幕引き報道の先に、JCO焼却施設のウラン廃棄物焼却の本格運転開始が! http://blog.goo.ne.jp/flyhigh_2012/e/decc64fd32be4a4618d3336880897966 @oldblue2012さんから


で、今後の予定はって、あと2日で燃やすんじゃないか!

●今後の予定
今後の予定については、以下のとおりとなっております。次のステップとして、運転状況等を確認しながら保管溶媒の焼却を段階的に行っていきます。なお、焼却運転の状況に関する説明会を3月上旬目途で開催する予定です。
1.保管溶媒の焼却試運転 1月19日〜
2.焼却運転の状況に関する住民説明会開催 3月上旬目途

http://www.jco.co.jp/project.php

地元は反対なのか?

東京新聞「JCO焼却施設の着工延期申し入れ 東海村と周辺住民ら16人」 - リリウムの会 ブログ - Yahoo!ブログ http://blogs.yahoo.co.jp/liliumnokai/10822213.html

2013年末に抗議があったようです。


さらに東海村議会で相沢議員がJCOのウラン廃棄物は焼却に不適であると質疑しています。事実とすれば、大問題。

あたかもどこにでもあるような焼却施設のようなことも言われている。
しかしそうではないようだ。
少なくともウランにまみれた廃溶媒、リン酸トリブチルというが、それと希釈剤ドテカンが混じった廃溶液を焼却する炉を造るのは初めてだと最初は言っていたが、その後、旧動燃にそういう焼却炉があるということになってきているが、極めて特異な焼却炉であると言うことだと思う。
どうもよくわからない。
メーカーの施設を利用してテストをしたというが、安全性のテスト、能率のテストをしたというが、その結果は示されていない。
何ともはっきりしない焼却炉だ。

ある人が原子力機構に関係があるのだろうと色々調べた。
その結果、2つの論文に遭遇した。
1つはJAEA Technology2008−006という雑誌がある。
その雑誌に
『水蒸気改質処理法によるウランを含有する廃TBP/n-ドデカンの処理』
という論文がある。

もう1つ、同じ雑誌の2009−023にも
『水蒸気改質処理法によるウランを含有する廃TBP/n-ドデカンの長期連続処理』
という論文がある。

そのドラフトの前文に次のことが書かれている。
最初の論文では

二次廃棄物が多量に発生する等の理由により焼却処理が適さない有機系廃棄物(リン酸トリブチル廃溶媒等)の処理技術として水蒸気改質処理法

と書かれている。

焼却処理に適さない有機系廃棄物・リン酸トリブチル廃溶媒と出ている。

焼却処理に適さないと出ている。

もう1つの論文では、ドラフトの頭に

装置の腐食や閉塞を引き起こす等の理由により焼却処理が適さない有機系廃棄物(リン酸トリブチル廃溶媒等)

このように処理が適さないということがあり、それに代わる技術開発をしているという論文である。

高度情報科学技術研究機構があるが、そこで出しているATOMICAによると廃溶媒の処理という項に

廃溶媒がときには焼却炉で処理されてきたが、焼却炉の炉材の腐食がはなはだしく、この方法は放棄され、その他の方法によるようになった。

http://office-aoba01.seesaa.net/s/article/382469886.html

この疑問はクリアしているのでしょうか?

東海村のJCOといえば度重なる事故があり、福島第一原発事故以前は日本最悪の事故(レベル4)である臨界事故が発生し、所員は大量の放射線を浴びて死亡、所外住民も被曝しました。
福島第一原発事故当時の2011年東海村村長は12年目の追悼式で「金のために魂を売ってはならない」と厳しい言葉を述べていますがJCOは懲りていなかったようです。
原子力はほとぼりが冷めたりどさくさに紛れ何をしでかすかわかりません。

 朝礼の冒頭、職員約100人が黙とう。村上村長は「政府や東電の事故対応はまったくなっていない」と批判。「原発による経済的繁栄は一炊の夢であり、その結果すべてを失う。人に冷たく、無能な国では原発は持つべきではなく、その資格もない」と述べた。

 臨界事故は99年9月30日に発生。作業員2人が死亡、住民ら約660人も被ばくした。現場から半径350メートル以内の住民に避難を勧告、半径10キロ以内の住民約31万人に屋内退避を要請した。

 村には日本原子力発電東海第2原発がある。東日本大震災で自動停止し、5月から定期検査中。

臨界事故から12年…東海村長「金のために魂を売ってはならない」 ― スポニチ Sponichi Annex 社会 http://www.sponichi.co.jp/society/news/2011/09/30/kiji/K20110930001726740.html