前見つけたんだけど

　前見つけたんだけど、なんやかやで紹介していなかった。youtubeで松村邦洋の物まねの動画見つけたのです。すごい面白い。一級品です。でも、それからしばらくして東京マラソンで心筋梗塞および心室細動で倒れてしまわれるとは…

　昨日はＷＢＣで日本が優勝して、町はたくさんの人がワンセグやお店のテレビでかぶりつきでした。松村さんは大の野球ファンなのにその野球は見れる状態では今もないと思います。僕も松村さんには負けますが野球は大好きなので、すごくさびしいと思います。

　彼は以前もフルを走っていたようですが、そのときより体重や年齢は上がっています。彼はお笑いでいうと体を痛めつけたり、いじめられたりする芸でやってきたので、本人や周りはそのように今までどおりのノリでやってしまったのかなと思います。
　でも僕もいじめられた経験があります。松村さん自身もいじめられた経験があったと聞いたことがあります。

　そういう誰かを血祭りにあげるようなものはお笑いにするのは好きではないです。僕個人は。
　もちろん皮肉や自虐やどつき漫才なんてのもありますから、ある程度は笑いは攻撃性だったりというものがあるのはわかります。でも、それが人の命や尊厳を奪うというなら実際今回そうなったにちかいわけで、ぶつけようのない憤りが湧きました。

　松村さん、生きていくための仕事だし断るのは難しいかもしれない。またあなたのサービス精神からやったことなのかもしれないけれど、あなたが死んでしまったとしたらあなたの素晴らしい物まね芸はみられなくなってしまう。またあなたの芸を見たい。（だから無理をしないでほしかった）

　それから仕事を頼んだ人たち。もちろんあなたたちも仕事でやっているのでしょう。しかしあれだけ肥満体で、血液検査の値、循環器や全身の状態はどうかわかりませんが、素朴な疑問として「あれだけ太った人が走って大丈夫なのか？」と考えなかったのだろうか。考えて参加を見合わせる方向はなかったのだろうか。もちろん後から考えての批判だということは自覚しています。（実際元曙関は参加できなかったそうです）僕だって誰かを傷つけることがあります。一方的に善人顔していうつもりはありません。だけど、誰かがひとりの人間の命を大事にするという良心を見せられなかったでしょうか。

　いじめだって内部告発だってそうです。それを明るみに出した人がひどい目に会う世の中ではあります。しかしひとりの人間を大事にせず多数の論理に押し流されることが、現在のテレビや社会の頽廃を招いているように思えてなりません。（ちなみに都知事が強い風の中、スタート前とうとうとお話をされているのも気になりました。気象条件はどうだったのでしょうか。東京にオリンピックをという都知事のお話になんか釈然としない思いがしました。そういえば昨年２４時間テレビでヘビースモーカーの欽ちゃんを走らせたのも記憶に新しい。恐いことです。）

　ＡＥＤが無ければおそらく心肺停止から蘇生することはむずかしかったかもしれず、長距離を走ることが人間にとってどのようなリスクや逆によさをもたらすか、根性論抜きで考えられないでしょうか。