チェルノブイリ原発事故より32年。核燃料取り出しに500年以上。かえりみて日本の福島第1原発事故以降の言語秩序とモラルの破壊に思うこと
本日チェルノブイリ原発4号炉が爆発した日から32年目です。 書いてるうちに翌日になって、32年と1日目になりました。
NHKで活躍されていた原発事故ドキュメンタリー製作者七沢潔さんのこの本は96年版、「チェルノブイリからもんじゅへ」となっている。
七沢さんは福島第1原発事故でも放射能汚染地図作成のドキュメンタリーを撮った。 スリーマイル島事故の時、私は5才、チェルノブイリ事故の時12才、もんじゅ事故の頃21才、JCO臨界事故の時、25才、そして福島第1原発事故の時37才。
生まれてから8〜9年スパンで原発の事故が起きている。
改めてがくぜん。
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チェルノブイリ事故から32年 核燃料除去に「500年」:主要:福島民友新聞社 みんゆうNet http://www.minyu-net.com/newspack/KD2018042601001803.php 「 【キエフ共同】旧ソ連ウクライナで1986年に起きたチェルノブイリ原発4号機の爆発事故から26日で32年を迎えた。原発の解体、廃炉の立案を行うチェルノブイリ原発のドミトリー・ステリマフ戦略計画部長(41)は共同通信に「原発の核燃料除去まで500年以上かける方策が現実的」との見通しを語った。
4号機は2016年11月に耐用100年の鋼鉄製シェルターで覆われた。ステリマフ氏によると原発解体に向けた第1段階となるシェルター内の電気配線やクレーンの設置、換気システム整備が年内に完了する予定だ。
26日には、首都キエフなどで事故犠牲者の追悼式典が行われた。」
チェルノブイリ原発事故から32年が経ちました。核燃料取り出しには500年以上とチェルノブイリ原発のステリマフ戦略計画長は話しているそうです。
かたや少なくとも3基の原子炉で爆発が起き、4号機もなぜあんなに損壊したのかという東京電力福島第1原発は、複数基の事故なのに、たった40年で廃炉できると。 さらに、福島第1原発事故で発生した放射能汚染廃棄物を処理処分する中間貯蔵施設は、30年以内に、県外に廃棄物を移動させると。
福島第1原発廃炉は現実的に本当に40年で可能か、可能ではないと、愚考する私ですが、しかし無理にでも可能にするなら、作業員がどれだけ被ばくするか、廃炉の過程でどれだけの放射性粉じんが飛散するか本当に恐ろしく感じます。 政府や東電におかれては無理は慎んでほしい。
さらに放射能汚染廃棄物の件、燃やしたり、果ては公共事業に再利用とか国は言いだしています。 30年で、県外の自治体が引き受ける保証もなく、なにしろ危険物。 受け入れ先がないならなるべく燃やしてかさを減らそう、減らない土は、土手や堤防や道路の路盤の下に埋めようと考えているのではないかと私は邪推します。 これも国はもっと丁寧に未来のリスクを考えてもらいたい。 せっかく除染したものを堤防や道路の下に埋める。 これでは、あちこちが無制限に核廃棄物処分場になってしまう。
事故の形態の違いはあれど、チェルノブイリ原発の担当者の言うことのほうがまだしも慎重に思えます。 しかし、半減期が千年万年を越えるのが核燃料の中にあるウランや超ウラン元素の厄介さです。 さらに、チェルノブイリ原発事故において、事故した原発の中には、爆発に巻き込まれた作業員が未だ埋まっています。
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福島第1原発事故の1号機が爆発した時、 テレビのアナウンサーは、学者先生に「これは何が起きたのですか」と聞いた。 学者の先生が「これは爆破弁です。爆発的に原子炉の圧力を抜いたのです」と言ったのを見てしまった。 アナウンサーも一瞬沈黙していた。
これ以降、私は言語の秩序が崩壊し、言葉は現状をなんとしても取り繕うものになったと思っている。 いや、天皇が原子爆弾について「広島長崎の人びとは気の毒であったが、やむをえないことであります」と言ったのも、「取り繕う」言葉だったのかもしれない。
彼や彼の仲間が引き起こした戦争を取り繕ろえるわけがない。 結果、戦後という時代は、戦争放棄という憲法を抱きながら、在日米軍と自衛隊を配置する国である。 保守したい人はしたいだろう、戦後日本は、そのような言語破綻を核心に持つ。 保守も革新もこの言語破綻を認められない。 だからジョーカーともいうべき安倍総理は七色に光る支離滅裂な弁明を吐き続けて地位を失わない。
むろん、たいがいのことは、「取り繕う」ことなんぞできずに事態は悪化するしかない。 しかし、悪事をしたい政治家などには好都合だ。 常識のない世界でいくらでも言葉は切り貼りされ、繕えないものを繕おうとして大風呂敷になる。
大風呂敷の結果、汚染水および福島第1原発はアンダーコントロールとなり、セクハラも文書改ざんも騒ぐ奴が悪いとなる。
問題は私たちが筋道を立てるかどうかにかかっている。
ここでは戦略的に清濁併せ飲まないことも必要なのかもしれない。 オトナゲナイ分からず屋の、理屈にこだわる人になる。 私はこの意味で自閉症スペクトラムであることは、意味があるのかもしれない。
なぜって七沢潔の96年の本『原発事故を問う』によれば、チェルノブイリ事故の時日本の専門家は日本ではあんな事故は起きないと言ったらしい。 またしても、チェルノブイリの時にも、言語破綻はあった。 神国日本 世界一安全 すべて言語とモラルの破綻なのだ。