【詩作品】寝転びたい
あまり何も考えないようにしよう
辛いから考えないようにしよう
だけど思い出してしまう
思い出したくなくても
忘れてはいないのだ
あの人のことも忘れよう
嫌いなあいつも忘れよう
しかし
そうしようとするたびに
あの人も
あいつも大きくなるばかりだ
酒を飲んだり
ヨガをしたりする
馴染めないこの世界に
1日でも長くいるために
正しいことは通らない
私の愚かさや恥が
雪のようにふりつもる
恥ずかしい
寒い
まっすぐに線路がゆく
歩いても
ヘコタレても
この道は続いてしまっている
いきている
いきてゆく
おまじないをとなえる
いきているが辛い
辛いというより
恥ずかしい
この匂いたつ体があるために
目や口がいつまでも
求めるために
空間や時間を越えて
草ぼうぼうの
寝転ぶ人間が好きだ
寝転びたい
いつまでも寝転びたい