細々と彫りつける

Concerning poetry,radioactivity,disability,and so on(詩、放射能汚染、障害などについて)

【詩作品】勝手にしやがれ

空を見ている

目が疲れる

風が吹いてくる こんなところで

憧れが湧いてくる こんなところで

あたたかさを思い出す

こんなところで人の懐かしい香りを思い出す

 

アスファルトはまったく乾いている

空はひどく清潔にどこまでも僕らの汚れを跳ね返す

ここから進む力がない

誰からも連絡は来ない

虫が夕陽にうつっている

この草むらはもうすぐ来る夕暮れを

期待しているようだ

 

僕はずっと人間ではないようだった

僕は人間の形をしていたけど

その形のまとまりを理解できないでいた

多くの人は理想を語ったが

僕にはものの形こそがいつも汲めども尽きないものだった

 

ものを正しくとらえるには

無限の響きと闇を受け止める必要がある

そんなことが僕にできるか

その不安を誰かに相談したい

そんなことしなくても

いつか私もあなたも燃え尽きるのです

という答えを聴きたい

燃え尽きるまで

しばらくゆっくりしていましょうと

いってほしい

 

僕の住む島にはたくさんの地震が蛇のように

過ごしている

この蛇は僕らの命令を聞かない

彼らは

彼らで生きるのだ

僕らも勝手にするしかない