【詩作品】深く死ぬ
人間は
目標を失った
運動会の
ポールや旗やバトンとしてうち捨てられている。
どういうこっちゃ。
認めざるをえない。
モニターしている、ただただ
測っている。ただ数値を。
それに意味はなく
永遠に近い疲労の時計を刻み続ける。
容器という容器から
君の肉体がこぼれおちる
こぼれ落ちた肉体が何もかも焼く。
焼かれているお祭りに
美しい草木が芽吹く。
しかしそこにどなたもいらっしゃらない。
これは破滅ではない。
喜びではない。
死んでいるということを
感じられないほど
我々は深く死ぬ。