細々と彫りつける

Concerning poetry,radioactivity,disability,and so on(詩、放射能汚染、障害などについて)

農薬と放射能汚染はミツバチなどの花粉媒介昆虫を減らしていると国連報告。農薬と放射能からの環境保護を!(資料アリ)

大変重要な報告です。
気になるのは後半にネオニコチノイド系農薬や放射能汚染でミツバチが減少するという指摘があることです。


ハチが花粉をつけて植物の受粉を助けることで、イチゴやアーモンドは立派な実をつけ、栄養も豊富です。

これは実は国連機関のまとめたもので、世界的な生物多様性会議の報告書だそうです。

ミツバチ保護急務、農業に貢献大 国連機関が報告書

10/16 11:30

【平昌=共同】ミツバチなど花粉を運ぶ昆虫 は農作物の生産量増加や質の向上に大きな役割 を果たす一方で、各国で生息状況の悪化が目立 ち、保護対策が急務だなどとする報告書を国連 食糧農業機関(FAO)の研究チームが16日ま でにまとめ、韓国・平昌で開催中の生物多様性 条約の第12回締約国会議(COP12)に提出し た。

条約事務局は各国の研究者と協力して花粉媒 介昆虫の国際研究を進める方針で、会議でも保 護対策などを議論する。

報告書によると、ドイツの研究グループが、 ハチによる受粉と、風や自家受粉でできたイチ ゴを比較する実験をした結果、ハチが受粉を助 けた方が実の重さが増え、収穫後の寿命が長く なり、廃棄量が11%減ることが分かった。ま た、米国のアーモンドはハチなどによる受粉が 盛んな農場ほど収量が多く、ビタミンEの含有 量も多かった。

さらに、日本を含む世界約600カ所で得られ たアーモンドやサクランボなど約40種の作物の データから、人間が飼育するミツバチなどに受 粉を頼るよりも、野生のハチが受粉を媒介した 場所の方が、収量が2倍近く多いことが判明し た。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG1600T_W4A011C1CR0000/

このように自然界において植物の生育に大切なミツバチ。しかし近年、ネオニコチノイド系農薬で、大量に死んでしまうという報告がどんどんあがっており、国連機関の報告書でも脅威として指摘されています。
日本はこれをまともに規制できておらず一部規制をゆるめています。
さらに気になるのはチェルノブイリ放射能汚染で、「放射性物質汚染が激しい 場所で、花粉媒介昆虫の数が目立って少なかっ たことも紹介」されたとのこと。
これもまた統計的疫学的な調査だと思いますが、ネオニコチノイドとメカニズムはちがうとはいえ、放射能汚染が生物や環境にあたえる影響はわかっているのだと思うのです。
まだ、詳しく報告書をみておりませんが、重大な記事です。
一刻も早く農薬の削減とネオニコ農薬の禁止、放射能汚染のさらなる拡大、拡散の防止、人間や生物の放射能からの保護、影響調査をせねばなりません。

昔からムラサキツユクサヤマトシジミなど放射能の影響を受ける動植物や人間の健康影響はわかっていました。
原発は動かしたり作ってはならないし、人間に影響がないなんてとんでもない嘘です。

一方で、2006年ごろから米国で問題になって いるミツバチの群れが突然いなくなる現象が昨 年から今年にかけても発生している。欧州では 68種類のハナバチのうち16種類が絶滅の恐れが あるとされ、世界的に生息状況が悪化してい た。

報告書は、寄生虫ネオニコチノイドなどの 農薬が生存への脅威だと指摘。旧ソ連のチェル ノブイリ原発事故後、放射性物質汚染が激しい 場所で、花粉媒介昆虫の数が目立って少なかっ たことも紹介した。

http://mw.nikkei.com/sp/#!/article/DGXLASDG1600T_W4A011C1CR0000/


【追記】文書を発見しました!!

CONFERENCE OF THE PARTIES TO THE CONVENTION ON BIOLOGICAL DIVERSITY
Twelfth meeting
Pyeongchang, Republic of Korea, 6-17 October 2014
Item 29of the provisional agenda*
http://www.cbd.int/doc/meetings/cop/cop-12/information/cop-12-inf-37-en.pdf

Sixteen of Europe’s 68 bumblebee species are at risk of extinction, according to a new report from the Red List of the International Union for Conservation of Nature (IUCN 2014). The report also noted, “Of the five most important insect pollinators of European crops, three are bumblebee species. The populations of almost half of these European bumblebee species are falling and just 13 percent are increasing”, it said. The assessment, the first by the Red List to look at bumblebees, identified the main threats as climate change, which is altering their habitat, and changes in agricultural land use that is causing their natural environment to disappear

IUCNのレッドリストの最新報告によると68のマルハナバチ種のうち16の種が絶滅の危機にある。報告書は特に注意して「ヨーロッパの農作物にとって重要な5つの花粉媒介昆虫種のうち、3つがマルハナバチ種である。これらの種のうちほぼ半分のヨーロッパのマルハナバチの種の総数が減少しており、増加しているのは13%のマルハナバチ種に過ぎない。」と述べている。マルハナバチ種に注目した最初の、そのアセスメントは主な脅威を、生息地を変化させている原因となる気象変動、とマルハナバチの生息域を消滅させる農地使用の変化であると特定している。

There is also evidence that pollinator status is threatened by a combination of diseases and pesticide use. Specifically, there has been shown to be a significant interaction between neonicotinoid exposure and parasite infection on bumble bee mother queen survival. This in turn is intrinsically linked to colony success, and under combined pressure of parasite infection and neonicotinoid exposure, mother queen survival was lowest (Fauser-Misslin et al. 2014).

花粉媒介昆虫の生態をおびやかすのは病気と、殺虫剤の使用であるという根拠も存在する。マルハナバチの女王蜂の生存率と、ネオニコチノイド農薬曝露や寄生虫感染には重大な相関がみられる。そしてこれが本質的に集団形成の成否にかかわってくる。そして、寄生虫感染とネオニコチノイド農薬曝露の複合的なプレッシャーによって女王蜂の生存率は最も低下する。

A re-investigation of ecosystem function in the area of the 1986 Chernobyl nuclear accident provides some insight into long-term effects of pollinator declines at large geographic scales. In a recent study (Moller 2012), it was shown that twenty-five years later in the Chernobyl region, therewere considerably fewer pollinating insects in areas with high levels of radiation. Fruit trees and bushes (apple Malus domestica, pear Pyrus communis, rowan Sorbus aucuparia, wild rose Rosa Rugosa spp., twistingwood Viburnum lantana, and European cranberry bush Viburnum opulus) that are all pollinated by insects produced fewer fruit in highly radioactively contaminated areas, partly linked to the local reduction in abundance of pollinators.

1986年のチェルノブイリ核事故地域の生態学的システム機能の再調査は、大規模な地理的なスケールで、花粉媒介昆虫減少の長期的な影響にとっていくつかの洞察を与えてくれる。近年の研究において、25年後のチェルノブイリ地域では、放射線量が高いレベルの地域において、花粉媒介昆虫のかなりの減少がみられる。それらの昆虫が媒介する(apple Malus domestica, pear Pyrus communis, rowan Sorbus aucuparia, wild rose Rosa Rugosa spp., twistingwood Viburnum lantana, and European cranberry bush Viburnum opulusなどの)果樹や茂みでは、 花粉媒介者の存在の局所的な減少に部分的に関係して、高度に放射能汚染された地域において、実をつける量はより少なかった。