滋賀県汚染チップ不法投棄の裏側にみえる深刻な森林汚染と放射能拡散政策
滋賀県の汚染チップ＝樹皮の投棄に関連して。
滋賀県の汚染チップ問題は、滋賀県が告発しないため、滋賀県などの市民や環境学者が、滋賀県警に河川法及び、廃棄物処理法違反で、不法投棄に関わった業者を告発すると共に、滋賀県に対しても情報開示や事態の改善を強く求めています。
さて、それでは汚染地域の木々はどうなっているのか。全体の構図を見てみる必要がありそうです。
例えば。
農水省は国産木材のまきストーブ使用を奨励しています。
詳しくはこちらをお読みください。
↓
東北・関東などの薪の放射能汚染度をすべてチェックするシス テムがどこにもありません。流 通している薪の産地をチェック できません。
そんな中で、木材利用ポイントや、再生可能エ ネルギー事業、復興事業、循環型社会推進事業 などの名目で、億単位の補助金
http://blog.goo.ne.jp/flyhigh_2012/e/de73b32cbfb5f2489e8527143e7d76b6
さらにオリンピックは
2014年1月30日 東京五輪施設は国産森林認証材で、３団体が意見書
日本森林管理協議会（ＦＳＣ）、ＰＥＦＣアジアプロモーションズ、緑 の循環認証会議（ＳＧＥＣ）は１月29日に、東京五輪関連施設の整備に あたって国産森林認証材の使用を求める意見書を沼田正俊林野庁長官に 提出した。ロンドン五輪やリオデジャネイロ五輪でも認証材が使われて おり、東京五輪も同様のスタンスで「木の文化」を発信すべきとしてい る。
困りました。これではさらに汚染が広がります。
林野庁は危険をわかっててやっています。
ひどいです。
林野庁「 また、枝葉や樹皮等をバイオマス燃料として利用する場合 には、木灰の放射性セシウム濃度が元の木材の50〜100倍 に濃縮されることから、木灰の処理が大きな課題となる。 」http://t.co/yaVNaHd0m3
原発事故によって、福島、栃木、群馬、宮城、岩手といった広大な山林が汚染されました。
実は政府は早くからその事態を調べています。
「 この他、堆肥用原料等となる樹皮や、薪、木炭、イノ シシ・クマ・シカ肉などの出荷制限についても記述が あり、放射性物質の汚染による林業への影響が総括的 に報告されています。 」 / “原子力災害からの復興：平成24（2012）年…” http://t.co/VmUGrufGI3
さらに林野庁に勤めていた人々の証言。
今年の2月に、林野庁の外郭団体とされる組織 の幹部の方と話をする機会がありました。懇談の 目的は放射能汚染とは全く別の議題でしたが、偶 々、この方が携わった調査が完了した直後であっ た為に、雑談の場でこの話題が出てきたのです。 ちなみに、この方は、以前に、林野に関する国の 研究機関（有名所）にて、研究職にあった方で、 科学的知見を備えた方であります。
そのお話を要約すると以下のような内容でした 。
・ 福島県外(茨城県)であっても、想像以上に 深刻な事態であった。
・ 地上1ｍの空間線量から想定するよりも、 地表面の値は高かった。
・ 水分を含んだ落ち葉が高い値を示してい る。
・ 落ち葉を取り除いた地表の値は意外と低 かった。
・ 樹木への移行が確認された。想像してい たよりも高かった。
・ これら汚染木材を、従来の活用方法で使 用するのは無理である。
・ 膨大な量になる汚染木材の処理について は見当がつかない。
・ 除染についても想像しがたい、落ち葉の 除去は山の治水能力の低下と生態系破壊 につながる。山が死ぬ。膨大な量の落ち 葉処理は物理的に困難
http://rin-moku-ka.jugem.jp/?eid=8
時間があればこのページのPDFをみてください。
除染とか食べるとかの前に放射能汚染が生態系に与える影響に慄然とします。
だから予防的な移住や健康支援、汚染を拡散させない政策が必要です。
「 放射線の除染対策と影響評価：生物・生態系分野にはどのような研究が求められるか？
鷲谷いづみ教授 （東京大学大学院農学生命科学研究科） 」
http://www.nies.go.jp/biology/Events/20111031.html
これらは莫大な森林資源の喪失で、経済の大損害です。
すでに早くから汚染樹皮の行き先がなくなったことは報道されていました。
福島県田村市の田村森林組合敷地内にできた高 さ５メートルのバークの山＝２０１２年７月、 栗田慎一撮影
原発事故:福島の製材樹皮４万トン滞留 特措 法の想定外 http://mainichi.jp/select/news/20120803k0000 m040141000c.html 毎日新聞 2012年08月03日 02時30分（最終 更新 08月03日 02時51分）
東京電力福島第１原発事故による放射性物質 の影響で、製材時に生じる樹皮（バーク）が行 き場を失い、福島県内の木材業者の敷地に計約 ４万トン山積みされて保管されていることが、 県と県木材協同組合連合会（県木連、約２２０ 社）の調査でわかった。放射性物質を国が除去 することなどを定めた放射性物質汚染対処特別 措置法は、このような事態を想定しておらず、 滞留バークは毎月数千トンずつ増え続けている 。県木連は「業界の対応だけでは限界がある」 として、東電に対策を求めている。
バークはスギやヒノキなどの表皮を３〜５ミ リはいだもの。家畜飼料や肥料などに使われる が、放射性セシウムの濃度が１キロ当たり４０ ０ベクレルを超えると出荷が禁じられ、滞留バ ークの多くがこの基準を上回っている。東電は 汚染されたバークについて、保管場所設置費を 損害賠償対象にしたが、処分や引き取りには応 じていない。
県木連によると、バークはセシウム濃度の基 準値を下回っても買い手がつかず、滞留量は増 加の一途。焼却後の灰が同８０００ベクレル以 下の場合、国は一般廃棄物処分場での埋め立て を認めているが、焼却施設側が受け入れを拒否 するケースが相次いでいる。
県木連の宗形芳明専務理事は「バークの体積 を圧縮したり、敷地に余裕のある事業者が引き 取るなどしてきたが限界だ」と話す。県木連は 東電に▽石炭火力発電所での混焼▽仮置き場を 東電所有地に設置▽木質バイオマス専用焼却施 設の建設−−などを要請している。東電広報部 は「火力発電所での混焼は社内で検討中だ」と している。
バークの滞留は近隣県にも広がり、栃木県に よると、３月末現在で計約３０００トンが行き 場がない状態だ。群馬県も「相当量が滞留して いる」という。
廃棄物の排出者責任に詳しい植田和弘・京都 大大学院教授（環境経済学）は「将来の原子力 事故も視野に入れ、国と東電は責任を持って法 整備を含めた解決策を図るべきだ」と指摘して いる。【栗田慎一】
植田教授が国と東電に制度の改善を求める指摘をしていますが、こういう問題が改善をしたというニュースは聞きません。
それどころか、滋賀県琵琶湖に不法投棄されていました。
こんな事態を放置して東電は、再稼働と経営再建に前のめり。
これをすべて東電の賠償対象にすれば、東電は完全につぶれます。メガバンクなどはその負担を回避したいのだと思います。
なので意地でも「廃棄物」として告発しないのです。
その代わり私たちが日々被曝させられているのです。
チェルノブイリでは森林は大規模な除染をあきらめ、森林火災の監視などをしています。
これも林野庁、農水省は知っています。
チェルノブイリ事故による森林の汚染に対して、ロシア、 ベラルーシ及びウクライナ（旧ソビエト連邦）で実施され た「管理に基づく対策」としては、一般市民及び林業労働 者の森林へのアクセス制限、一般市民によるきのこ類・果 実類・野生動物等の食物採取の制限、一般市民による薪材 採取の制限、野生動物がきのこを摂取する時期における狩 猟の回避、放射性セシウムの再飛散防止のための森林火災 の予防を挙げることができる。
http://www.rinya.maff.go.jp/j/kikaku/hakusyo/23hakusyo_h/all/a16.html
しかしわかってて環境省と農水省は森林除染を試みています。確信犯です。
環境省 は ８ 月 27 日 に「第９回環境回復検討会」を開催し、森林除染の進め方を見直した。「住居等近隣の森林」については、林 縁から20ｍ程度を目安にして落ち葉等の除去を実施し ているが、同５ｍを目安に追加的な堆積有機物残さの 除去を可能にする。また、谷間にある線量が高い居住 地を取り囲む森林等については、例外的に20ｍよりも 広げて除染を行えるようにする。同省は、８月30日に新しい除染計画を発表する。
また木質バイオマスをしたり、除染廃棄物である枝木や牧草を福島県で燃やしたりしようとしています。
福島県鮫川村の焼却炉爆発事故、再稼働に向け環境省が村民限定で一度きりの住民説明会を開催 村外への説明は「チラシかインターネットで」 http://iwj.co.jp/wj/open/archives/112536
環境省が進める高濃度汚染廃棄物の焼却による減容化事業一覧です。
福島県福島市における実証事業 (福島市堀河町終末処理場における下水汚泥減容化事業)
福島県県中浄化センターにおける実証事業 (福島県県中浄化センター（郡山市）における下水汚泥焼却事業)
福島県飯舘村蕨平地区において、可燃性廃棄物減容化事業 を進めることとなりました。
詳しくはこちら 3.8MB
http://shiteihaiki.env.go.jp/04/01.html
爆発しても進める焼却事業。異常です。
除染廃棄物の保管の仕方も異常です。
除染土放置：「子どもが袋に乗り遊んで る」 安全置き去り - 毎日新聞 mainichi.jp/select/news/20… mainichijpnewsから 「 県に電話し『子どもたちが（廃棄物入り の）袋に乗って遊んでいる』と対策を求め て も、たらい回しにされた揚げ句、ほった らかし」
税金の無駄遣い4907億円 12年度、会計検査院報 告 http://mw.nikkei.com/sp/#!/article/ GXNASDG0703C_X01C13A1000
000/… 「 復興予算のうち22％にあたる４兆 5305億円が 使われていないことや、東京電力福 島第一原発事 故に絡む除染費用のうち、国が立 て替えた336億 円を東電が支払っていない 」
しかも作業は危険。
元プラントエンジニア「ガイ ガー無しで除染作業なんて日当一千万円でも行き ません」−福島入り156日目 http://ikarashima.blogspo t.com/2013/11/156thdy.html… 「 結局、知らない人が報酬目当てで入ってくる現 場 なのだ。 」
さらに今までろくに放射線管理もされていない！
電離放射線規則違反じゃない？" @hamajaya: 今まで 無かったの？？ / “除染作業員にも管理手帳義務づ け 業界団体が新ルール - MSN産経ニュース” http://h tn.to/oqmd2a #逆にすごい "
除染にはあまり期待していませんが、ホントにひどい状況です。
しかもせっかく除去した高汚染廃棄物を燃やしてしまいます。
かさは減りますから置場所は小さくできますが、灰はさらに高濃縮され大気にも微粒子は拡散しかねません！
管理からも、健康からも、道義的にも不可解なことだらけ！
さらに
バイオマスにも補助金がたくさん！
国が放射能汚染をごまかそうと付け焼き刃をする度にボロや矛盾が出ます。
原子力が安いなんて失笑します。
ご都合もここまで来ると、もうなんで もアリの世界。二酸化炭素よりももっと恐ろし い、放射性PMを撒き散らす、汚染地域の木質 バイオマスまで 「燃やしてよし」にしてしま うこの屁理屈。
そうまでして木質バイオマス発電を福島でやり たい理由は何か？考えます。今までのパターン から言って、助成金や補助金に群がってると推 測できます。あ〜やっぱりありましたね。
http://blog.goo.ne.jp/flyhigh_2012/e/36e7cfc58195bf648689445ba58d55e5
しかも自民党はしいたけを推進しています。
キノコが放射性物質を始め重金属を蓄積することは重金属研究者やチェルノブイリの研究者などはよく知ることです。
汚染地域で原木で生産されていればその汚染は必ずしいたけに移行します。
それは風評被害とは呼びません。
科学的事実です。
シイタケ産地再生 風評払拭へ具体策 １３年度補正予算めざす 自民が議論加 速 （2013/11/17）
自民党は、東京電力福島第１原子力発電所事故に伴う「風評 被害」などで価格低迷が続くシイタケ産地の再生に向け、風評 被害の払拭（ふっしょく）や学校給食を含めた消費拡大など具 体的な対策について論議を始めた。産地維持に向け対策を急ぐ 方針で、党として意見をまとめ、２０１３年度補正予算への反 映を目指す。
http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=24528
さらにまきは市民に消費させようとしています。
「汚染された薪や木質チップ、ペレットが、今こ の瞬間も燃やされている日本。↓
【再エネ公害】汚染木質チップ撒き散らしてど こが再生可能？国策「バイオマス」自然エネル ギーを検証する
ゴミ焼却炉だけでなくて、となりのおしゃれな 家の暖炉の煙突からも放射性PMが撒き散らさ れてる可能性もあると思います。
しつこいようですが、樹皮＝バークの汚 染を可視化します」
http://blog.goo.ne.jp/flyhigh_2012/e/de73b32cbfb5f2489e8527143e7d76b6
つまり捨て場所に困っているほど大量だから、不法投棄されているのです。
大規模な山林が汚染されたからです。
しかし住民を避難させたり、木材による二次的な汚染は防ぎません。
それどころかまだ商品として流通させ少しでも大企業に痛みを背負わさない、東電に責任をとらさないように政府がカタクナに安全をいいつづけ、新たな汚染防護、東電整理の仕組みを作らず東電をいかしつづけています。
オリンピックだってそういうことです。
当座の経済は持つかもしれませんが
自然や人間は傷つきます。
大胆な政策転換が脱原発とともに必要です。
しかし都知事選挙では利権だらけの汚染無視のオリンピックをやめさせたいという候補はひとりしかいません。
最初に引用したようにすでに施設を国産木材で作らせる動きはあるのに、です。
やり方を見直す候補はいます。
見直さない候補もいます。
どちらにしてもオリンピックは昔から利権や国家のナショナリズムがうごめくので、やめてほしいです。
