細々と彫りつける

Concerning poetry,radioactivity,disability,and so on(詩、放射能汚染、障害などについて)

新潟県知事:震災がれき焼却灰について「東電が引き取るべきだ」−1228災害廃棄物ニュース


大阪では市長はこんな顔で瓦礫本格焼却を決めたようですが。
こういう知事もいます。

逆に言えば瓦礫処理が何のための絆か新潟県知事ははっきりご存知のようです。

東日本大震災:知事、がれき焼却灰も東電引き取りを /新潟
毎日新聞 12月27日(木)11時16分配信
 泉田裕彦知事は26日の記者会見で、東日本大震災の震災がれきの焼却で発生する焼却灰について「東電が引き取るべきだ」と述べた。

 泉田知事は放射能を含む焼却灰の管理方法などに懸念があることから、県内5市が進めている震災がれきの受け入れに慎重姿勢を示している。泉田知事は「放射性物質の管理のプロは原発事業者。そこが管理するのが一番合理的」と述べた。
 泉田知事はこれまで、県内の浄水場などで保管されている放射性物質を含む汚泥について、東電が引き取るよう主張している。【宮地佳那子】
12月27日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121227-00000018-mailo-l15

東電の責任というのは、放射能汚染対処特措法でも強くではないにしろ問われておりますから

原子力事業者の責務)
第五条  関係原子力事業者は、事故由来放射性物質による環境の汚染への対処に関し、誠意をもって必要な措置を講ずるとともに、国又は地方公共団体が実施する事故由来放射性物質による環境の汚染への対処に関する施策に協力しなければならない。
平成二十三年三月十一日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処に関する特別措置法

 
 「誠意をもって必要な措置」を講じてくださいとこうなるのは普通ですね。量の大小の話で安全かどうか以前の問題なんですね。
 大阪市の市長は弁護士さんですがどういう見解をお持ちなのでありましょう。

 新潟県知事のご見解を見てみましょう。
 基本的には事故前と事故後でなぜ管理の仕方が変わったのかを国は整合的に考え、なるべく汚染を広げない努力をすべきだということに尽きるように思います。そしてこれは未来への責任という言葉を使っておって原則論として正しいと思います。

(震災がれき等に含まれる放射性物質の管理等について)(文頭に戻る)

 がれきの問題ですが、新政権に変わるということで、国の考え方も変わる可能性もあるのですが、がれきの問題で新政府に求めることはありますか。
A 知 事 
 「がれきの問題はない」と前から申し上げています。

 放射能管理の問題や、それに付随する問題なのですが・・・。
A 知 事
 放射能管理に関して言えば、今、事故時ということで基準を緩めているのです。ですから原発内よりも普通の一般環境中の方が汚染してもいいという基準になっているのです。事故時の緩めた基準ということは、若干影響があってもいいという思想が含まれている可能性があるのです。いつまで続けるのでしょうか。そもそも、なぜ原発内の方を厳しく扱うのですかと。さらに言うと、先日、特定避難勧奨地点の解除を行っていますが、年間20ミリシーベルトを下回ったからということでしょう。ちなみに、年間5ミリシーベルトを超えるところは放射線管理区域というのです。労働安全衛生法上、未成年者は勤務してはいけないということになっているのです。それなのに、なぜ20ミリシーベルトを下回ると解除できるのでしょうか。つまり万が一、5ミリから20ミリシーベルト(の線量がある区域)に赤ちゃんがいた場合、そもそも労働安全衛生法上は働くことができない場所で生活するのに支援は打ち切るという意味なのでしょうか。今の基準は理解できないです。

 新政権には(基準を)改めてほしい等、何か・・・。
A 知 事
 新潟県が直接関わらない部分をどこまで言えるかということなので、関わる部分については、おかしい部分は「おかしい」と言っていかざるを得ないです。

 私が今回伺ったことは、がれきを搬入してくることについては放射性物質を含んでいるので、その管理については厳しく知事は・・・。
A 知 事
 厳しくではなく、今までどおりやってほしいというだけです。

 そこをずっと言ってきていますが、政権が変わると考え方が変わる可能性があります。あらためて、国に対して主張していくという考えでしょうか。
A 知 事 
 どういう形になっていくかが見えない段階で、今は確たる方針を持っているわけではありません。

 変わらないようであればアピールしていく形でしょうか。
A 知 事
 ですから、今は確たる方針を持っていません。

 放射性物質の管理の問題で、汚泥に関しては新潟市から話があれば(県で)集中管理するというような話があり、糸魚川市で出したりというような話が進んでいます。そうであれば汚泥だけでなく、がれきを燃やした焼却灰についても同じように東電に引き取ってもらう等のパターンはあり得るのでしょうか。
A 知 事
 基本的には原発内で、つまり3月11日以前に管理していたものに準じてやるべきだと思っています。もしも3月11日以前に放射能が検出された場合、今まではどう対応していたのかということです。なぜ3月11日以降、(基準を)変えるのですかと。今までやっていたのは間違いだったのですか。5ミリシーベルト以上を放射線管理区域にしたのは間違いだったのですかと。そうであれば、規定を全て改めればいいのです。改めもせずに安全だというのはどういうことなのでしょうか。あり得ないと思います。

 今、焼却灰をどうするかということについて5市と協議に臨んでいますが、例えば解決策として、東電に引き取ってもらうことはあり得ますか。
A 知 事
 私はそうすべきだと思っています。なぜかと言うと、原子力発電所の中には放射性物質をどう扱えばいいかがわかる管理のプロがいるのです。市町村には専門家がいないでしょう。元々、放射性物質を環境中から隔離し、人体に影響を及ぼさないように管理する一番のプロが誰かと言えば原子力発電所を扱っている事業者なのです。そこが管理するのが一番合理的だということは当たり前だと思います。

 放射能の管理についてですが、三条市柏崎市でも本格受け入れが年明けにも始まると思うのですが、懸念される点について・・・。
A 知 事
 放射性物質の管理(基準)を3月11日以降で妙に緩めるようなことはせず、きちんとしてほしいということです。自らも心配だから緩められた基準に対して100ベクレルという数字を出してきたのでしょう。問題あると思っているからでしょう。国の基準が絶対安全なのであれば100という数字にはしません。この100ベクレルがどういう基準かと言うと、ガラスやコンクリート等、使ったものを再活用するときの基準であって、(水に)溶け出すようなものは100ベクレルでよしということにはなっていないのです。例えば原発からの排水はリットル当たり90ベクレルまでという基準があるわけです。100ではないのです。100であれば何でもよし等という基準にはなっていないということですので、放射性物質の管理は的確にやる必要があると思っています。

 知事はがれきの問題ではなく、放射能の管理の問題だと言いますが、県内で出たゴミに含まれる放射性物質に関して、100ベクレル以下のものであっても埋めることには知事は反対だと・・・。
A 知 事
 (濃度の)高いものについては、できる限り管理する最大限の努力をすべきです。薄めてばらまくというのは基本原則に反するということです。なるべく(1箇所に)集めて隔離して人間社会から隔絶すると。そのために知恵を使うべきだと思っています。

 議会でも答弁していますが、県内の市町村が出すゴミや焼却灰を県外に出している例もあるということです。知事は答弁で新潟県外、例えば山形県に出すゴミに関しては新潟県内よりも放射性物質濃度の高いところに出すぶんには濃縮の理にかなっているという話でした。例えば県内から九州に出ている例もあるようなのですが、それはこの話に合わないのではないかと思いますが。
A 知 事
 最大限の努力をすべきなのです。さらに言うと、現実問題として東京都の廃棄物埋立処分場では放射線管理区域の水準を超えるような値が出ています。(放射性物質が)一回集まったところについては、さらにもう一回集めるべきなのでしょう。今、(放射性物質が)結果的に集まっているところに、暫定的に集積していくということはプロセスとしては私は正しいと思っています。なるべく意識して努力していくべきであって、「安全」と言うだけ言って、では、なぜ3月11日以前と以降で(基準が)違うのか、その説明をしないで本来やるべき努力をしなくてもいいかのような錯覚を社会全体に持たせていくのは間違いだと思っています。努力できる限り最大限努力していくということが次世代に対する責任だと私は思います。

 実際にそれをやっている市町村に対してはやはり・・・。
A 知 事
 無論、話はしているのですが、法的に事故時の暫定ということで基準を緩和してしまって、違法とまでは言えないわけです。ですからそこが問題なのだと思います。できるだけ放射能は集めて濃縮して、人間社会から隔離する努力をなぜしないのでしょうか。BSN(TBS系列)だったと思いますが、鳥の数が減っているという福島からのレポートがありました。全国放送で放送しています。NHKの教育放送と地上波で流している内容が微妙に違います。どうして日本国民全体に放射能についてきちんと管理しようということをお知らせしないのでしょうか。3月11日以前と以降とで(基準が)違うというところをなかなか報道してくれません。社会全体として次の時代に責任を持つ放射能管理がどうあるべきかという議論を、私はきちんとやるべきだと思います。

新潟県庁|新潟県知事公式ホームページ(海彦、山彦、裕彦)|記者会見|平成24年12月26日 泉田知事定例記者会見要旨

 橋下市長とぜひ公開討論をしてほしいですね・・

 新潟県知事は瓦礫の受け入れに反対でございますが、県内の市町村は受け入れ自治体がたくさんあります。
 しかし、放射能以前の問題が起きていました。重金属です。
 大阪府と市もPMの調査を早くやっていただけないでしょうかね。
 やっぱり公害防止協定が必要なのか。しかし環境基本条例でもなんとかなりませんでしょうか。

東日本大震災:住民ら120人研修、焼却灰の処理学ぶ 亀田・新田の清掃センターで−−新潟 /新潟
毎日新聞 12月25日(火)11時49分配信
 東日本大震災で発生した岩手県大槌町の震災がれきの試験焼却を延期している新潟市は24日、がれきを焼却予定だった亀田・新田両清掃センターの2カ所で、焼却灰の処理方法などについて学ぶ研修会を開いた。両清掃センターと焼却灰処分場周辺の住民ら計約120人が参加。専門家の話に耳を傾けた。

 両清掃センターでは焼却灰に基準を超える鉛や水銀が含まれていた。しかし、公表が遅れたため、住民の不安を招いた。
 これについて、篠田昭市長は「地域の方々の健康や環境に問題が無ければ情報を開示しない従来のやり方が不信感を招いた」と改めて謝罪。清掃センターの操業に伴い住民らと結んだ公害防止協定については、「情報開示について協定に盛り込むよう内容を見直していきたい」と言及した。
 清掃センターから鉛や水銀が基準値を超えて検出されたことについて市は見解を表明。「重金属の溶出を抑えるための薬剤を入れすぎたためではないか」などと説明した。
 質疑応答も行われ、住民からは「ごみ処分に対する取り組みがお粗末。市の隠蔽(いんぺい)体質が不信感を招いた」などと意見が寄せられた。山本愛
12月25日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121225-00000087-mailo-l15

焼却灰処理に関する研修会について
更新日:2012年12月26日
 新潟市では、所管する亀田清掃センター及び新田清掃センターにおいて、処理飛灰の水銀や鉛の溶出量が基準値(※)を超えて検出されたことから、現在、その対策を検討しており、このたび廃棄物の専門家を招致して、基準値超過の原因や対策などについて、市議会議員や施設周辺住民の方も交えて研修会を開催しましたので、実施状況や研修会資料を掲載します。
http://www.city.niigata.lg.jp/kurashi/gomi/gomishisetsu/sisetu_ijikanri/haisyori-kenshu.html

http://www.city.niigata.lg.jp/kurashi/gomi/gomishisetsu/sisetu_ijikanri/haisyori-kenshu.files/sinden-siryo.pdf

上の資料を見ますと鉛が以前の1.85倍になっております。
大阪市も最終処分場の排水の成分分析とかしてみたほうがいいかもしれませんね。

ちなみに大阪府にどれだけの意見が寄せられているか資料を見てみましょう。

◆総件数 27,205件 (平成23年3月14日〜平成24月12月12日)
※反対意見(問合せを含む): 27,081件、賛成意見: 124件
・ メール、ホームページ問い合わせシステム : 3,085件
・ 電話 : 3,415件
・ FAX・郵送 : 400件
・ 来庁 : 257件
・ 署名・要望書 : 20,046件
http://www.pref.osaka.jp/attach/14725/00115393/03.siryou1.pdf

1年半で、ほとんど反対の意見しかなく理解を得られている政策とはいいがたいと思います。

最後に。ガレキ反対活動をしている二人の活動家の方が釈放されました。
言論の自由は何より大切なものと思います。
下地さんとNさん、釈放決定。 Hさん起訴 - 11.13弾圧 救援会