細々と彫りつける

Concerning poetry,radioactivity,disability,and so on(詩、放射能汚染、障害などについて)

最近の読書

奇跡の人 ヘレン・ケラー自伝 (新潮文庫)

奇跡の人 ヘレン・ケラー自伝 (新潮文庫)

少しずつ読んでいる。といってもまだ三章までだ。
驚くのはこの本が電話の発明者ベルにささげられていることだ。ベルは、聴覚障害者の教育や支援に携わっていて、その研究過程において電話機が発明されたということだ。そしてベルとヘレンケラーは会っている。ヘレンケラーの親はへレンのことで相談に行ったようなのだ。ベルは知人の学校長に依頼し、その学校長がサリバン先生をヘレンケラーのもとに派遣した。
これは重要なことのようなのに、なぜか僕は知らなかった。文章は非常によく良質の小説のようだ。
それでも人生にイエスと言う

それでも人生にイエスと言う

この本はナチ強制収容所への収容体験とその分析を書いた「夜と霧」で有名になったフランクルの講演録。恐ろしく力強い。ほぼ読んだ。生命は力強く、同時に脆いと思った。その源泉は同じだ。しかし生命はいつでも崩壊する危機にあるのに、うまくバランスをとるようになっているのかこれはホメオスタシスという言葉だけではよくわからない。謎である。生命の謎は大きい。それゆえ、人類は悲惨であり滑稽でもあるような毎日を送る。それは苦痛であるとともに解放の遂行条件なのだ。

スティグマの社会学―烙印を押されたアイデンティティ

スティグマの社会学―烙印を押されたアイデンティティ

昨日購入。近くの商業ビルの本屋にずっとこれが売れ残っていた。これを読んでしまはなくてはいけないと強く思った。まだ読んでいない。社会学の勉強のためでなく、それは人間の世界を知るために、自分の存在に穿たれた溝を辿るために必要なのだ。私は病気という状態は治っても、「穿たれた溝」から解放されるかどうかはわからない。生命として私が存在しながら、いつも「私」という形で話をしてしまうのかということ。それは免れ得ない。しかしそれは桎梏ですら実はない、のかもしれない。

この3っつの本を今手元に置いていることは重要だと思う。どれも聴いたことがあるのに、通り過ぎていた。どうもテーマがあるように思う。自分にはバラバラなんだけどなんか芯があるのかなとも思う。