細々と彫りつける

Concerning poetry,radioactivity,disability,and so on(詩、放射能汚染、障害などについて)

天皇即位の日から考えたこと、その断片

安倍総理がバンザイし、自衛隊が祝砲を打ち、罰金刑を受けた米軍人、軍属が恩赦される天皇即位。

これだけで、天皇制が何なのかって、明確にわかると思うのですが。

しかもアマテラスに拝んでるんです。 信仰を笑うということではなく、神的なものにすがって、侵略するということがおそろしい。 戦争を「聖なるもの」とするレトリック。危険きわまりない。 「天皇がアマテラス神の子孫で日本は神国だから戦争して勝てる」と言って、戦争して、アジアを破壊したんですが。 単なる一個人が神を祀っているのではなく、戦前は神聖不可侵の国家指導者であり、戦後は日本国の象徴として規定される天皇がアマテラスに祈るのです。

しかもそのアジア侵略について裕仁だけでなく、地位を継いだ明仁徳仁にも、正式に被害者に対し戦争責任を認めるということはありません。

「いたましい戦争」「深い反省」「平和の誓い」などの言葉は、それゆえ責任という「応答関係」をもちません。

私を含めた日本人もまた天皇の戦争責任を社会全体で明らかにしていくことができないままでいるという事実を見る必要があると思います。

東京で即位式に抗議していたデモ参加者数名が逮捕された。ひどい。

警察は今回史上最大級の警備体制を敷いているという。 天皇即位関連の予算は100億を超える。 批判の声を封じるのは、その体制が不正だからではないか。

これだけの警察力を投入してしか挙行できなかったとも言えるかもしれない。

天皇即位の翌朝、テレビで司会者がインドのカンニング対策で、ダンボールをかぶせて横を見えなくするというのをバカにして笑っていた。‬ ‪ダンボールの上に寝かされた避難者をしり目に、天皇がアマテラスに拝むのを万歳するこの国の惨状を、ダンボールをかぶらずとも直視しないあなた方が一番愚かだ。‬

さらに日本が恐ろしいのはそのダンボール敷きの避難所にすら入れてもらえない野宿者や、差別されたり、ハラスメントを受けるので入りにくい障害者や女性やLGBTQの人々がいることだ。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

陛下 へいか

古く中国で、天子の称として用いられた語。「陛」は階段をいい、陛下は階段の下というのが原義。臣下(家来)は天子に直接奏上することはなく、階段の下にいる護衛の者を通して行ったことから、この語が天子の尊称となった。「殿下」も天子の敬称であるが、これも階段の下というのが原義である。  日本では、陛下は天皇太皇太后、皇太后、皇后の敬称とし、殿下は古くは「てんか」とも読み、皇太子以下の皇族、諸王、さらには拡大されて摂政(せっしょう)、関白、将軍の敬称としても用いられた。なお、高位高官の人に対する敬称の閣下も、原義は高殿の下の意で、転じて天子や大臣など高貴な人のそばを意味した。[宇田敏彦]

https://kotobank.jp/word/%E9%99%9B%E4%B8%8B-623837

陛下とは階段の下で、臣下が上奏(意見を述べたり報告したり)することをいう。 私たちはまだ階段の下にいるのですか。 人間には上下はないのではないですか。

天皇制のことになると、まったく批判的なことが言えなくなってしまう。 それが言論の自由がない状態です。 イヤミでいってるのではありません。 この社会の民主主義を心配していってるんです。 このままでは本当に戦争になっても誰も文句が言えなくなるでしょう。

日本の民主主義、一人ひとりが問われています。

天皇は「日本国」や「日本国民統合の象徴」と言われる。 天皇制を批判したり反対したりするだけで右翼には「非国民」呼ばわりされ、警察にはひどい規制を受ける。

そのような形で天皇の存在が議論をしてはいけない、恐ろしいものとなっている。 天皇や総理大臣の気持ちや人柄の問題ではなく、この国は天皇の戦争責任を問わず、政教分離や性差別、障害者差別、身分差別などの批判に応えずに来た。 私はそのような状況がこの社会に様々な問題をもたらしていると思う。

何しろ「日本国の象徴」らしいので。

このように地位に過ぎないものを象徴として考えることができるのか、無理があるのではないかとも考えたりする時がある。

天皇は何十億の税金でご馳走や儀式をやって良くて、他方、生活保護もらったり、障害年金もらったり、被災者や原発避難者として生活支援されることに対しては、大衆や政府から「税金のムダ使い」と石を投げられる。アジアの民衆が戦時賠償を求める声にはさらなる非難という日本国の論理。‬ ‪ 非道極まる。‬

かつて裕仁死去の時、あからさまな自粛の一方、これは変だろうという言葉が多少メディアでも流れたのを記憶しているが、今回はとても少ない、 野党の国会議員が礼服姿をツイートしたりしている。 何も考えない人が増えている印象がある。 安倍昭恵氏の服装がどうこうと、安倍夫妻の悪口に終始し、その矛先が異様な格式を強調する天皇制に向かわない人も多々いる。

女系天皇にしたとて、「女性が後継を生むように強いられる」構造は変わりません。 女性の尊厳や生まれてくるこどもの尊厳を傷つけながら、家制度は持続するのです。 やはり天皇制は廃止しかないということになります。

このような制度を維持する限り、不公正な家制度は続き、女性やLGBTQのような多様なセクシャリティジェンダーへの保障は進みません。

天皇即位抗議のデモに参加した日は、警察が早く歩けとうるさく、大変苦痛だったが、体調は悪くならなかった。

しかし、SNSやテレビをチラ見する度に、天皇制の問題を理解しない様々な言葉が目に入り、怒りと悲しみでたまらなかった。 母親にその気持ちを話し、気分転換をはかった。 それから昨夜は頭痛がしてきて、夜も気持ちが落ち着かなかった。 頭痛薬を飲んで寝たが、寝不足だった。 今朝未明に雨が降り始め、天皇即位騒動の影響と、激しい長雨で、頭痛が起きたことがわかった。 二度寝した今朝、夢を見た。

人殺しの怪物のような人間が私や私の仲間を追い詰めてくる。 隠れ家の窓やドアを閉めて潜むがここは危ない。 それから、巨大なスーパーに逃げる。 ゲームセンターに、その殺人者がいる。

殺人者は無邪気にゲームをし、一緒にゲームをしようと近くの女性に呼びかける。

何人かの人が殺人者の姿に気づき騒ぎになる。

騒ぎが大きくなる前に、私は光が差しこむスーパーの広い廊下を走る。

しばらく走って野外に出てさらに走ると、破壊されたトイレがある。私はそのトイレで死んだふりをして隠れようと思い立ち、息を潜めて隠れている。

どうしても天皇制を批判的に話題にしたらまずいという自粛の心理があるみたいですが、そんなに言いにくい仕組みってのがまず私たちから言論の自由を奪ってんじゃないかと考えてみて。

天皇制がなぜ批判されるかわからないという方は、この記事を手始めに読まれてみると良いでしょう。 私たちは問題がある仕組みの問題を見ないようにしているだけだと思います。

「基調講演した篠崎美生子教授は、昭和天皇の死で自粛の空気に染まった平成への代替わりと比較し、「生前退位により死を介在させなかったため違和感が生まれにくく、考える機会が奪われた」と指摘。国民以外を疎外し、世襲で成り立つ天皇制は前近代的とした上で「この制度を社会がなぜ保持しているのか考える必要がある」と投げ掛けた。

 参加者による自由討議では「学生たちにも神聖な存在と受け止められ、批判が許されない空気がある」「税金が投じられている皇室の在り方を議論できないのはおかしい」といった意見が出た。「大学を休みにするか否かもしっかり議論し、問題点をあぶり出す必要があった」との声も上がった。

 法学部2年の女子学生(20)も休日扱いに違和感を抱いた一人。「天皇家の行事でなぜ大学が休みになるのか。多くの人は自分の生活に影響がないからと天皇制に疑問を持たずにいるが、そんなことはないと実感した」

 大学で勉強するまで「平成の天皇しか知らず、過去の戦争責任が問われる存在だとは思いもよらなかった」という。「アジア侵略の加害を生んだ歴史があり、女性が平等に扱われないなど天皇制への疑問は多々ある。広く受け入れられているといわれるが、問題点に気づいていないだけではないか」と話した。」 ‪「議論ないのおかしい」 明治学院大で天皇制考える催し 神奈川新聞https://www.kanaloco.jp/article/entry-203732.html