【詩作品】ふらつきながら
もういいんです
剥がれた石を
乗り越えていく朝日
どうしても悲しい
ある日のことが
流れていく
僕たちの記憶は
こんなにも光り
ただ
争うことが
目の前を走り続ける
優しい腕に抱かれ
倒れながら
調和について思う
調和に
みにくいと感じることが
雨の中で
様々なものを冷え固まらせ
僕たちはともかくは
生きているのだと思おう
たとえ
生きているように
思えないのだとしても
くたびれた駅を通り過ぎ
線路脇を歩き続け
ふらつきながら
いつしかたどり着くこともある