細々と彫りつける

Concerning poetry,radioactivity,disability,and so on(詩、放射能汚染、障害などについて)

【詩作品】ひとつになることもあるから

普通の言葉で しゃべろうとしたんだけど 舌がうまく回らないから 口笛を吹いて どこまでも風みたいに 流れて行きたかったんだ

橋の上に車が無数に流れて この文明の余りはどこに行くか 考えてたけど 僕の行き先がわからなかったんだ

現実逃避と言われ 確かに戦えたかどうか ひとり立ちしたか わからない けれど命は ただぼんやり流れていくものかも しれないね

流れていくなら 選べないことがあるさ 生まれた場所も時間も 選べないから この肉体も産んだ人も 選ぶとか選ばないとかじゃなくて だけど 生きている一瞬が 真剣に楽しかったり どうでもよかったりしたら

モノの不条理さえ 感じられる

僕は痛がりで 怖がり 僕は痛がりで 怖がり

みてもらえばわかるさ よく見て欲しいんだけど 注意深い人は この世界にあまりいない 忙しいと言いながら 自分自身のもやもやや欲望や どうでもいいことから 離れていくばかりで

僕も真面目すぎたり 他人に引きずられたりして あまりにも 自分が空っぽで

でも 集中して夜の風を聴くと なんだか 宇宙から降り注ぐつぶが 僕らとひとつになることもあるから

ひとつになることもあるから たぶんあるから もしかしたらあるから なくたって そのうち どうにかなるもんさ