細々と彫りつける

Concerning poetry,radioactivity,disability,and so on(詩、放射能汚染、障害などについて)

ついに無謀は極まった「除染土、農地造成に再利用 環境省方針」ー政府の無責任が根底にあるのではないか?

汚染土の再利用に突き進む環境省はついに、せっかく除染した土を農地の造成に使うと、、 花を植えるそうです、、 中間貯蔵や最終処分が困難なので、なるべくばら撒いてしまおうということなんでしょうか。 これも安倍政権下の大問題だと思います。

除染土、農地造成に再利用 環境省方針、食用作物除く:科学・環境:福島民友新聞社 みんゆうNet http://www.minyu-net.com/newspack/KD2018060101002593.php 「 環境省は1日、東京電力福島第1原発事故に伴う除染で生じた土を、園芸作物などを植える農地の造成にも再利用する方針を決めた。除染土の再利用に関する基本方針に、新たな用途先として追加した。食用作物の農地は想定していない。

 工事中の作業員や周辺住民の被ばく線量が年間1ミリシーベルト以下になるよう、除染土1キログラムに含まれる放射性セシウム濃度を制限。くぼ地をならす作業に1年間継続して関わる場合は除染土1キログラム当たり5千ベクレル以下、1年のうち半年なら8千ベクレル以下とした。除染土は、最終的に厚さ50センチ以上の別の土で覆い、そこに花などを植える。」

それにしても、以前から主張しているのですが、除染というのはなんだったんでしょうか? 汚染があるから取り除いたわけです。 しかし取り除いたものの、保管したり捨てたりは、反対にあいます。 中間貯蔵施設は、なかなか土地の買取が進みません。 国の姿勢が故郷を奪われた人々の反感を買っているのです。 国は反対にあうことがわからなかったのでしょうか? 原発を推進して、汚染が出ても処理を考えていなかった。事故後急場しのぎで作った汚染対処特措法で、8000ベクレルまで基準を緩め、燃やそうとしたがあちこちで反対が起きる。

中間貯蔵施設は、30年後に県外に出すと、福島県と約束した。そうしないと作れないから。PCB処理が難航した時に作ったJESCOにまたもや、まかせる法律を作った。 しかし汚染廃棄物は青森県六ケ所村と同じく県外に引き受ける自治体はないと思われる。

では、と国は「処分量を減らすために公共事業に使う」と言い出した。 除染したものを、道路の地下に、堤防の中に、さらに花を植える農地に使うと。

政府の、放射能汚染対策は、除染の段階から無理が指摘され、避難や被ばく対策を進めよという批判があった。 除染は作業員の被ばくを伴う。 しかし莫大な税金を使って、除染を行い、杜撰で、労基法違反の頻発する事業に成り果てた。

しかし政府は、放射能汚染をなんとかするために、事業をしたのではないようにみえる。 とりあえずやったという既成事実を作るためではないのか? なぜ私がそう考えるかというと、結局国が除染した廃棄物を再利用すると言い出したからだ。 とにかく取り除けと言われたから取り除いただけで、本当に本気でどう処理するか考えてはいなかった。

除染したものを再び、一般環境に放り出す。想像を絶する暴挙だ。

放射能汚染廃棄物を無害化する技術はないから、開き直った国は再び土に還しますと。 廃棄物ではなかったのか? 本当に「放射能循環型社会」が構築されようとしている懸念は強まった。

とにかく復興と言わないと、東電に払う公費は際限なく積み重なり、放射能汚染が絶望的だとわかると、怒りが爆発して原発を推進できなくなるので、とりあえずやったふりをし続け、被害自治体に対して体面を保とうとしただけではないか。私はそう慨嘆せざるをえない。

よく汚染廃棄物の受け入れを断るとNIMBYだと言われる。 しかし、実は、被害地元に向き合って、国や東電が真摯に償いをしながら、汚染を管理する施設を作ろうとしたわけではない。 東電は賠償を切ろうとしている。 国は訴訟で事故を防げなかった責任を認めない。 そのような姿勢の国や東電が、住民や市民と話し合いができるはずがない。

事故の廃棄物だけでなく、使用済み核燃料最終処分のNUMOも、報酬を出してサクラを動員した説明会が発覚した。 国会では政府が総理の疑惑を回避するために文書を改ざんし、忘れたふりをし続ける。

この社会は責任を取らず何でも進めることが問題だ。 ドイツはナチスの暴挙を謝罪し償い、忘れないようにしている。 チェルノブイリ被災国では、住民を被ばくから守るチェルノブイリ法が作られ、今でも存在している。

日本政府は、責任を感じなければ、この社会を壊してしまうだろう。