細々と彫りつける

Concerning poetry,radioactivity,disability,and so on(詩、放射能汚染、障害などについて)

【詩作品】小休止

こんなにさみしいのに 誰も来てくれない

空想のカプセル

春がすみ 体がだるい 前が見えない

商店街はアーケードがかぶさって 蛇腹の体内のようで 不規則に歩いてる 不良や 老人や 私や かなしみや 死や 行進している

私は伽藍堂に ひとときでも なりたいがために 詩を書いているのかもしれない

私は容れ物や場所にすぎなくて 不連続な自意識の 赤ランプや黄色ランプに 悩まされないから

でも生きている間に 山や駅になるのは 不遜だよ 話したいのは そのことだけではない しかし うまく伝えられないから 無表情と 動揺を繰り返す 顔をしてみる

私の気持ちは 不連続になり

私自身や君や彼やみんなに 届かなくなる

届かないけど しばらく座って 空を眺めてみるよ

そんなふうに景色と 私の間に 不思議な波紋ができ 私は さっきの気詰まりな気持ちから 少し解放される

解放される前は 本当に 苦しくて情けなくてね 生きているってやだなぁ って思ったの いつまた戻るかわからない けれど 少し話してください