細々と彫りつける

Concerning poetry,radioactivity,disability,and so on(詩、放射能汚染、障害などについて)

立憲民主党枝野氏、「直ちに影響がない」発言、国会事故調で反省を表明していた。但しその文言についてはもう少し本人も含め議論と丁寧な評価が必要

政局報道から若干離れ、少し違う角度から脱原発原発事故検証について考えてみたい。

そのことが今後の政治もよくすることに役立つかもしれないと思う。

脱原発」は希望民進党騒動の中で、小泉氏が指南し小池都知事が乗る形になったが、小池都知事は規制委員会が許可した原発は再稼働するともしており、実は原発ゼロとはいいがたい。それどころかこの方針は、安倍政権の再稼働方針と同じである。

 

さて。

立憲民主党を立ち上げた枝野氏。

枝野氏といえば福島第一原発事故当時、官房長官として被ばくによる健康影響を「直ちに影響がない」と表したことで、批判を浴びたが、国会事故調で「直ちに影響ない」の表現について反省の意をあらわしていたらしい。

 

しんちゃんさんの指摘で知りました!

https://twitter.com/shinchann2008/status/915531886776037376

 

反省はしているものの、田中龍作氏の報告を見る限り、曖昧な部分があり、もっとしっかり話していただきたい。

例えば、私が事故調の議事録で感じたことを書いてみる。

医療被曝を用いて、選択できない事故の被曝を評価することはできないと崎山委員から指摘され、枝野氏は医療被曝の例は適切ではなかったと認めながらも、なにかは例示しなければわかりにくいと思ったと弁明している。

次に、崎山委員から急性被ばくして影響が出ることは「直ちにはない」ということかと問われ、枝野氏は三つの例を出し、食品を少し食べることや、当該地域に短時間立ち寄ること、線量の低い地点などによっては、中長期にわたっても影響が出ないのではないかという意味で言っているようだ。

しかし、初期被ばくについて政府は計測を十分にしていないのであり、その時点で、「直ちに影響がない」といっても、十分な資料がなかったはずで、かなり軽率な表現だったとは言えるのではないか。また低線量被ばくであっても、中長期に影響がないとは言えない。

ゆえに事故が再び起きるのは望ましくないが、万一放射能漏れがあった場合、「影響がない」というフレーズは使わないようにしてほしい。被ばくを避けるための具体的な対策を政府は指示し、初期被ばくの計測や住民避難に十分な対策をするとともに、被ばくを起こす確率を減らすため、原発の再稼働を行わず、厳重な防護措置の元廃炉にし、廃棄物の処理や食品の摂取について、厳格な方針をとるべきだと思います。

しかしこれは枝野氏だけに課せられるわけではなく、特に再稼働を推進する政府与党に強く課せられるものなのだ。

 

また、枝野氏は被ばくについて危険性を最大予防的に考えるよう学習を進めていただくと同時に、福島第一原発事故の検証、被害者の救済、裁判での証言などに尽力していただきたい。彼自身厳しい追及を受ける機会があるかもしれないが、特に原発被害者からの率直な意見を聞いてもらいたい。それがせめてもの償いといえるのではないでしょうか。

 

政党としては、憲法改正に慎重であり、社民共産と連携する可能性もあり、自民や希望、維新よりは悪質ではないが結党間もないため今後注意深く活躍をみていくべきというのが私自身個人的な評価です。

 

 

2012年5月のこと

「枝野氏は昨年5月にあった国会原発事故調査委員会参考人招致で、「直ちに」の趣旨として、(1)基準値を超える食品を何度か口に入れたとき(2)屋内退避区域で荷物の積み下ろしで外に出たとき(3)放射線の数値が初期段階に高くその後下がった地区、と3種類あったと説明。急性被曝や長期的被曝の可能性について、「より細かく詳しく一個一個分類をして申し上げるべきだった。情報を政府として十分に集約できなかった」と反省を表明した。」

WEBRONZA

深刻に受け止められた「直ちに影響はない」

川本裕  朝日新聞社会部記者  

2013年03月08日 

http://webronza.asahi.com/national/articles/2013030500008.html?returl=http://webronza.asahi.com/national/articles/2013030500008.html&code=101WRA

 

 

福島県代表の蜂須賀禮子委員(大熊町商工会会長)は、政府の安全デマに翻弄された無念さを包み隠すことなく枝野氏を質した――

「私たちは何の情報もなかった。枝野さんの口から出ることはすべて正しいと思いながら避難していた。大臣(枝野氏)の言う言葉通り右に行き、左に行き“安全だ”“安心だ”と思いながら来た」。

原発(事故)のリスクを我々に言って頂いていれば、こんなにも長い時間、荷物も持たないまま家を離れることはなかった。“ただち”にはないけど将来的にはあるのだと思うのが住民。“念のために”という言葉も使っていた。今後、こういうことはあってはならない。こういう言葉を私たち避難者に対して政府は発出すべきではない」。

枝野氏は意外にも率直に非を認め、次のように謝罪した。「被害に遭われた皆さんには大変なご迷惑をおかけしている。皆さんに対して役に立つ情報の発信がもっとできたのではないだろうか。それに資する説明ができなかったのは本当に申し訳なく思っている」。


崎山比早子委員(元放射線医学総合研究所主任研究官)は、住民の健康面から考えると「ただちに」という言葉の使い方が間違っていたのではないか、とする趣旨の質問をした―

「枝野さんは、(事故による放射線量は)胸のレントゲンやCTスキャンと同じだと繰り返した(※)。医療は選択の権利があるが、原発事故はそれがない。」

 

比較したことについてどう思うか?」

ここから枝野氏は三百代言の本領を発揮する。
マイクロシーベルトが全くわからないまま説明してもいけないと思ったから、例えばということで言った。他に参考になる数字がなかった」。

崎山委員が「年間の被曝量と比べれば良かったのではないか」と畳み掛けると、枝野氏は詭弁も鮮やかに切り返した。「公衆被曝年間1ミリというのは人間が決めた数字。自然界、医療で用いられている客観的な数字を使う必要があった」。

崎山委員はなおも「ただちに」を追及した。「急性障害の意味で使ったのか?」

枝野氏は、それを否定したうえで「3種類の使い方をした」として一つ一つ例を挙げた―
1、基準値を超えたものを口に入れた場合を含めて、ただちに影響が出るものではない。
2、屋外退避地域に外から商品を運んで来てくれないため、外に行って荷物を運ぶことで健康を害するわけではない。
3、少なくとも急性被曝にはならない地点、低線量についてもすぐには影響が出ない、という意味で使った。

枝野氏は健康被害がすぐには出ない低線量被曝のみをあげつらった。見事なまでのいい逃れではある。晩発性障害を恐れ不安でたまらない親が聞いたら激怒するだろう。」
【国会事故調】 詭弁弄する枝野前官房長官 「ただちに」追及され   #BLOGOS http://blogos.com/outline/39915/

 

 

 

ちなみに当時の事故調査委員会の会議録は以下でダウンロードできます。

国立国会図書館デジタルコレクション - 国会事故調東京電力福島原子力発電所事故調査委員会調査報告書. 会議録


スクリーンショットは以下。

f:id:ishikawa-kz:20171004211826j:plain

f:id:ishikawa-kz:20171004211845j:plain

f:id:ishikawa-kz:20171004211906j:plain

f:id:ishikawa-kz:20171004211922j:plain