細々と彫りつける

Concerning poetry,radioactivity,disability,and so on(詩、放射能汚染、障害などについて)

【詩作品】自嘲/人間ためらいリローデッド

‪〈自嘲‬〉

‪おまえを問えというに‬ ‪おのれを問えというに‬ ‪せず‬ ‪詰問と罵倒と仲間うちと仲間ぼめの電磁的空間で‬ ‪大声あげ闊歩し‬ ‪小声で人を殺める‬ ‪生活の無難な投稿‬ ‪日々の感慨で誠実ぶり‬ ‪気を衒う警句‬ ‪明るく空回り‬ ‪動物や食事‬ ‪かわいいといい‬ ‪うまいと笑う‬ ‪悲喜の波間に‬ ‪血塗られた国旗‬

〈人間ためらいリローデッド〉

生きているから なんだかわからない なぐさめとはいえ 星は形骸 強くなる雨に 打ち捨てられる暮らし 切なくても愛し合い 何か大切にし 大切な顔の中に 無常な微笑みが浮かぶ

ありがとう こんなに僕は疲れていた こんなに僕はうまいうまいと 星の川を食べた あらがえない 危ない世の中で あの人もこの人も 優しさを探している

優しさの部屋は秘密の鍵があるが 僕の優しさは野ざらしだ 優しさは雨や風にさらされ それだけ素朴になる 秘密の部屋に入れない人々にも たぶん 強い愛と優しさがある 誰かを幸せにしようと ずぶぬれの人が泣いている

誰もが野ざらしだ 幸せであり 死に瀕している

何千年も世界を辱しめ 何千年も人間は恥さらす この後にも先にも 僕は笑うだけだ 乾いてひとのぬくもりに抱かれて 笑うだけだ