【詩作品】夏に近づく山で確かめていた
みどりの葉が繊細に
光と連なりあって
夏に近づく空を
涼しくかざっている
苔むした岩に不思議な小さな葉が
びっしり寄り集まっている
川が深くえぐれ
この地表の長い歴史を
語りかけている
こんなに大きな岩が川を下っている
何万年あとに海に至るのか
行き止まりに天から降るきらめきが
人びとの命をぬらしている
僕は口を開けて
きらめきを受ける
こんなところに
来て
どうしてきたの
と思うけれど
確かめにきた
光とみどりと
意志を確かめにきた