浪江町で起きた大規模山林火災について、今後の山火事対策と付近の安全のために、安易に放射能拡散はないと即断せず調査と対策が必要
まず、浪江町や東北の山林火災に被災された方にお見舞い申し上げます。
周辺住民の方々の安全が守られますように政府や自治体は全力で対策と調査を願います。
また消火に当たった皆様のご尽力に感謝し、皆様の安全を祈念します。
さて。
山林火災による放射能拡散はデマであるという
普通に考えれば浪江町は福島第一原発事故で放射能雲の直撃を受けた20キロ圏内で未除染の山林が燃えて、周辺に全く放射性物質が再拡散しないとは言えないだろうとおもう。
行政の測定法や頻度など検証されるべきだろう。
火災の煙による大気汚染なんだから大気浮遊塵とか降下物のベクレルで測定するのがベターなはず。
空間線量の変動はどの部分の大気をいつ測るか、気象条件や火災の風向き、煙の広がり方などによってうまく結果が出ないし、わずかな上昇でも見られるなら、その変動をきちんと分析しなきゃいけない。
さて福島県の公式資料の以下の数字を見るとベクレル数には変動がみられる
「福島県|浪江町井手地区の林野火災について(第9報) http://www.pref.fukushima.lg.jp/site/portal/ps-kukan-monitoring.html
石熊公民館のダストのCs137濃度が 7.63 mBq/m3 にまで上昇している。5月1日から昨日までの最大値は 1.97 mBq/m3 だった。」
https://twitter.com/miakiza20100906/status/861909670293774339
「十万山近傍での大気浮遊じん(ダスト)のセシウム137の測定結果は、1.35~7.63 mBq/m3の範囲であり…現時点で判断することはできませんが…落葉の堆積層への火の浸透に加え…周辺の土ぼこりや焼却灰の舞い上がりの影響も」
http://www.pref.fukushima.lg.jp/site/portal/ps-kukan-monitoring.html
空間線量の変動はうまくつかまえてはいないようだが、ベクレル数の変動の理由を検証し、火災や気象条件による放射能の二次的拡散を防ぐ対策に役立てる必要はある。
分析と対策が必要な案件を騒ぐなとだけ言うのは議論を封じる恐れあり。
ちなみにジャーナリストのまさのあつこ氏が空間線量の変動をグラフ化すると変動がみられるという指摘がある。空間線量の変動についても精査する必要があるだろう。
消火活動続行中:帰宅困難区域の山火事を教訓に国が行うべきこと(まさのあつこ) - Y!ニュース https://news.yahoo.co.jp/byline/masanoatsuko/20170503-00070575/
チェルノブイリ事故地域周辺でも、汚染された山林などの火災による放射能の二次的拡散は問題になっている。当局は心配ないというのだが、日本もチェルノブイリも事故当時からの情報隠ぺいが強く、市民団体などが監視を強めているようだ。
「チェルノブイリで第2の放射能汚染の危険 森林火災で大気中に拡散し…
ロシア万華鏡2015.10.12 17:00
旧ソ連のウクライナのチェルノブイリ原発周辺で、事故発生から29年が過ぎた今年、新たな放射能汚染の脅威が浮上している。原発周辺の森林や野原で大規模火災が相次ぎ、一部で大気中に基準値を超える放射性物質が検出されたためだ。周辺地域の除染が徹底されておらず、土壌や草木に残る放射性物質が火災の際の強風にあおられ、大気中に拡散したものとみられる。
ロシアの専門家は独自の調査データから「危険性はそれほど高くない」と分析しているが、環境保護団体は「ガンの発生率があがる恐れがある」と主張。ウクライナ政府に対して徹底した情報公開と対策を要請している。住民の間には事故発生時に真実が発表されなかった国に対する不信感が今も根強く残り、今後の生活に大きな不安を呼び起こしている。」
http://www.sankei.com/smp/world/news/151012/wor1510120004-s.html
放射性物質による大気汚染事例として、周辺住民や地域への注意喚起や山火事の防止対策は必要だろう。