細々と彫りつける

Concerning poetry,radioactivity,disability,and so on(詩、放射能汚染、障害などについて)

【詩作品】記憶と回想

自由に飛び回れたらとか

いくつの願望なんだろう

 

すでに僕は自由だと言ってみる

すでにあなたも自由だろうと口ずさんでみる

 

自由には決まった形がない

空に果てがないように

 

だから頼りなく

だから不安で

しがみついて離さないでと

頼ろうとするものも

すべて頼りない

 

壁があるから向こうが見えないなんて

ありえない

壁にはいくつもの

穴があいていて

全てが漏れ出している

 

いつか伝わるの

なんて

もはや全ては

暴露されている

 

僕の頭は石のように固い

あまりにも固く

何も受け入れられないようにみえる

しかし

たくさんの言葉に傷つき

疲れてきたんだ

あなたのように

あなたの向こうのあの人のように

あなたの向こう側のさらに

向こう側のあの人のように

 

たくさんの言葉に傷つき

疲れていたとしても

私たちはまだ

夢を見るのだろう

 

夢は浅く

眠りは深い

眠りの奥に

笑顔が沈んでいる

苛立ちが抑えられないなら

笑顔を思い出してみると良い