細々と彫りつける

Concerning poetry,radioactivity,disability,and so on(詩、放射能汚染、障害などについて)

【詩作品】無限の彼方の冗語

花見に行って

酒を飲んでいた

空は曇っていた

花びらを鳥がついばみ

どんどん落ちてきた

 

自由落下

雨がやがて降ってきて

知り合いの家で

みんなで話したり

酒を飲んだり

していた

 

窓の向こうには

道路があり家があり

暗闇があり

空があり

月があり

とはいかない

なぜなら

家がいきなりあるからだ

 

家を透視して

無限の彼方をイメージする

無限の彼方のその先も

無限の彼方である

この隣も

この人も

無限の彼方だなあと

思うと

ふっと静かになり

ビールの栓を抜いて

また飲み始める

 

こんな作業の果てに

合意や

法の執行や

散歩や

痴話喧嘩や

まつろわぬ人びとや

日本会議

チバガイギーや

セシウム137や

mSvや

マスメディアや

観光旅行があり

 

人の失言や暴言で

無限の彼方に

投げ落とす涙がある