細々と彫りつける

Concerning poetry,radioactivity,disability,and so on(詩、放射能汚染、障害などについて)

【詩作品】にせもの天気予報で龍が青い血を浴びて空に

春の空に龍が眠る

居心地が良く粉まみれに気だるい

駅の改札口で転ぶ

 

かすむ雲に釘を打ち付け

涙から涙憎しみから軽蔑へ

龍が泳ぐ鳥がさえずる

ソーシャルネットワークサービシィズ

総理がパントマイムで

手旗信号

わしただのどうけし

じんるいただのひまつぶし

だれかのせいこういへのがんぼう

虚無への供物

 

シンドラーのリスト

あなたを助けたい

助からない

くじ引きを引け

悪人カンダタ

蜘蛛の糸を垂らし

あなたを助けたい

 

神様がもう住まない大空に

あなたは青い衣を着て

立ちあがる

その時伝説は与太話となり

汚染を含んだ菌糸や胞子が

大空から降り注ぐ

龍が泳ぎながら

大地いっぱいに生えたキノコに

青い血潮をぶちまけ

飛行石を抱えたカンダタ

赤い糸を垂らし

青い衣をつりあげる

 

龍が歓喜の踊りで

中華街を跳ねまわり

私はしきりにスマホで撮影しながら

姫がくるくる回るのをみている

 

福島原発から降り注いだ放射能

今も新しい

夥しい水が

茶番のお茶を立てる

何もかもが

冗談と崩壊を示し

私たちは

燃え尽きていくでしょう

 

次は明日の天気です