細々と彫りつける

Concerning poetry,radioactivity,disability,and so on(詩、放射能汚染、障害などについて)

【詩作品】寝床の賛美歌

疲れてねむっている

風邪って疲労のかたまりみたい

あの夢もかなわない

光と闇のまだらの模様

筒の外から雨が聞こえる

 

大人になってもさみしいんだよと

子どもの僕に教えてあげたい気分だ

布団の中がイマイチあたたまらず

暴れ出したい気分

 

君が隣にいてくれたら

隣にいなくても同じ運命の川を

滑り落ちているなら

たとえさみしくても

耐えられる

そんなことを

他人に求めてはいけない

 

明日の朝にはやむだろうか

雨が

雨がやんでも

やまなくても

ずっとさみしいままかな

さみしいってなんでしょ

この体から

溢れ出す匂い

 

一つ一つを

深くつっこみすぎない

と先生は言いました

なるほど

そうかもしれない

 

天に向かっていく

死者達の群れ

乾ききらない草のつゆ

滅びる明日にも

生きものの賛美歌が

聞こえるような気がして