細々と彫りつける

Concerning poetry,radioactivity,disability,and so on(詩、放射能汚染、障害などについて)

はにゃバーニャの大冒険

僕が生まれた町は僕が死んでいた町です

死んだ人を守る死んだ兵士のぬけがら

そう僕ははにゃバーニャです

ゆるキャラと言われていますが

古い王族を守ってきたはにゃバーニャは

もはや現代のシヤクショに転勤し

出向して独身男性のおうちに来ました

 

新たな主となったこの男は

毎日を不毛な不平や不満の呪いで埋め尽くし、中年男性らしい瑣末な欲望のトリコになっています

 

男はオトモダチのうちに鍋を食べに行きました

鍋ははにゃバーニャと同じ土を焼き固めた土器でした

はにゃバーニャはシヤクショに転勤し

小売店を通して転生したので

フェルトで出来ています

 

すると向こうからフェルトで出来たナシの

フナバシナシオがやってきて

はにゃバーニャを攻撃するのでした

フナバシナシオは

ほうきを持っており

はにゃバーニャを掃き出そうとします

僕の主中年男性は、タラタラ鍋をつつき

酒を飲み

友人たちと訳のわからない話をしています

 

はにゃバーニャは

フナバシナシオを突っついてみました

変な声の

フナバシナシオは

案外目をつぶらに輝かせています

フナバシナシオは

はにゃを拉致して

人質にするといいますが

はにゃバーニャは

古代のハニワとして

ここで倒れるわけには行かず

フナバシナシオのホウキの

魔の手から逃れ

主人の中年男性の

酒くさいふところに入りました

 

フナバシナシオは

急に落ち着いた澄んだ目になり

僕らを見守っています

フナバシナシオも

はにゃバーニャも

故郷から離れ

長旅をしてきました

中年男性は、僕は宇宙人ですと

悲しそうに呟いています

中年男性は

アスペルガー障害であり

はにゃバーニャのシヤクショの

福祉的な対象者です

 

冬の寒い夜に

はにゃバーニャは

フナバシナシオと不思議な戦をしました

故郷から離れ

長旅をしてきた

私たちは

放射能が降ろうが

うだつが上がらなかろうが

人間の瑣末な欲望と希望に

随伴し

キラキラとした星空の目と

石炭袋のような空洞の目を

光らせなければならないのです