細々と彫りつける

Concerning poetry,radioactivity,disability,and so on(詩、放射能汚染、障害などについて)

【詩作品】重力場

もう少し明るい顔で笑いなさい

超新星爆発のように白く

明るくなろうとして、失われるスタミナ

似合わないことしなくていいんじゃない

いや笑いたいのかもしれない 僕は

僕はね

 

からだの肌を確かめる

この肌の生命の兆候は何だ

胸から腹から尻から、僕はまだ生きようとしているではないか

困ったものだ 生き物としては

本能が狂っている

毎日、僕はどなたか訪ねてこないか

願っている 優しい顔で

訪ねてこないか 本当にそれは

それが来たとして

僕はきっと困惑で破裂するだけではないか

 

発する重力が

他の人より大きいのかもしれない

僕一人がと途方に暮れた幼かったころ

今だって途方に暮れているさ

この重力のせいで

いつまでたっても抜けだせないよ

抜け出さなくてもいいんじゃないかとも

思うんだけど

 

だけど

この生命の兆候さえ

すべて死の石ころに

カチカチの石ころに代わってしまう日までは

もう少しあたたかくありたい

ふわふわしていたい

この重力場

僕の舌をうちへうちへ引っ込ませるとしても

涙がすごい速さで

地面に突き刺さるとしても