細々と彫りつける

Concerning poetry,radioactivity,disability,and so on(詩、放射能汚染、障害などについて)

【詩作品】スカートも蝶も

何かあったのかな

何かなかったのかな

 

スカートも蝶もない

予定もない

約束もない 顔を作ることもない

作る顔がない 涙の溢れた岩

 

大地 ただ大地

 

激しい感情 看板

大地 

スカートも蝶もない

飾る歌もない

読ませる言葉もない

 

託された使命も

人生ですべきことも

ない

 

気持ちはある 底なしに 

それは洗っておらず

ただ溢れてくる

誰かを迎え入れる

入れ物がない

 

迎え撃つべき敵も

読み解くべき歴史書も

罪に満ちあふれた世界に対する

道義とか正義もない

 

片隅でひっそり落ち着く

日陰なりの人生も

焼き尽くすような青春もない

 

ないものを数える不毛さしかない

故に手に入れる勇気がない

勇気を高める練習も

愛されるための技も

不器用ながら信用されそうな

そんな人徳も無い

 

穴を掘って光を入れる

大好きなものが

降り注ぐかもしれない

布を広げて

風を抱きしめれば

スカートか蝶が

大空の彼方から

来るかもしれない

 

燃え尽きて

明るい光は

燃え尽きる温度なので