細々と彫りつける

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原発の低レベル放射性廃棄物事件簿―原燃輸送と中国電力

原燃輸送、容器のボルト折れる 国に4カ月報告せず
科学・環境 2015/06/28 00:19【共同通信


 原燃輸送(東京)は27日、低レベル放射性廃棄物を海上輸送する際に使う金属製容器のふたを固定するボルト計5本が折れているのが見つかったと発表した。同社は輸送中に折れたケースはないと説明し「環境への影響はなかった」としている。
 国土交通省は27日、原燃輸送に対し、安全が確認されるまで低レベル放射性廃棄物を輸送しないよう命じた。同社が輸送を独占しているため、全国の原発から当面、運び出せなくなる。
 国交省によると、原燃輸送は2月にボルトが折れていたことに気付いたが「特異な事例」と判断して4カ月以上、同省に報告していなかった。 http://www.47news.jp/smp/CN/201506/CN2015062701001954.html


以下毎日新聞

放射性廃棄物:コンテナボルト折損 原燃輸送「影響ない」

原燃輸送(東京都港区)は27日、「低レベル放射性廃棄物」(LLW)を海上輸送する専用のコンテナ5個で、ふたを固定するボルト計5本が折損しているのが見つかったと発表した。原燃輸送は「折損は輸送中ではなく保管中に発生し、環境への影響はない」と説明。国土交通省は同社に対し、原因究明と再発防止策をまとめるまではLLWの輸送を控えるよう指示した。
 原燃輸送は、各地の原子力発電所で生じたLLWの輸送を一手に担っており、当面は全国の原発から運び出せなくなる。コンテナは約3300個あり全てを検査するまで一定の時間がかかる見通し。

 原燃輸送によると、青森県六ケ所村の管理センターで今年2月16日、ボルト1本が折れているのを発見。6月22日には関西電力美浜原発福井県美浜町)でLLWを積み込む際、ボルト1本が折れているのが見つかった。25日にも六ケ所村の管理センターでコンテナを点検中にボルト1本の欠損を発見。他に、2個のコンテナで見つけた。国交省に報告したのは25日で、最初の折損の発見から4カ月以上たっていた。LLWは原発で使用した作業着や機器類など放射性濃度が低い廃棄物。セメントなどで固めた上でドラム缶に入れて密閉する。【坂口雄亮】

2015年06月28日
http://sp.mainichi.jp/select/news/20150628k0000e040153000c.html

原燃輸送が原発の低レベル放射性廃棄物を海上運搬する際に使用されるコンテナのボルトが折れたまま、4ヶ月も報告していませんでした。それぞれ六ヶ所村で、関電美浜原発で、発見されました。

この事件は低レベルのみならず高レベル核廃棄物でも起きてはいけません。
また海上輸送といえば、事故の放射能により汚染された震災瓦礫や高島汚染チップは海路で運ばれたはず。
陸路でも海路でも今回の原燃輸送よりはるかに安全性の緩いやり方をやってきたのですが、それで良かったか?
なぜなら今回は国交省が厳格に規制し安全性の確認ができるまで運搬を止めさせています。

このようなことが膨大な運搬を行わねばならない各県の指定廃棄物処分場の運搬では起きないかどうか。

また、低レベル放射性廃棄物にしても、事故で汚染された廃棄物も、なるべく動かさず汚染された地域で厳密に管理せねばならないのではないかという意味で、原発については原発サイト現地での塩漬け管理、事故汚染廃棄物については、汚染地域での集中的な管理が必要ではないかと私は感じます。


そして実は原燃輸送は放射性廃棄物の輸送を独占して輸送しているのですが、この事件で原燃輸送は国土交通省は輸送を中止するよう指示を受けました。

放射性廃棄物:容器ボルト折損 原燃輸送、搬出を当面停止
毎日新聞 2015年06月28日 中部朝刊

 原燃輸送(東京都港区)は27日、「低レベル放射性廃棄物」(LLW)を海上輸送する専用のコンテナ5個で、ふたを固定するボルト計5本が折損しているのが見つかったと発表した。原燃輸送は「折損は輸送中ではなく保管中に発生し、環境への影響はない」と説明。国土交通省は同社に対し、原因究明と再発防止策をまとめるまではLLWの輸送を控えるよう指示した。

 原燃輸送は、各地の原子力発電所で生じたLLWの輸送を一手に担っており、当面は全国の原発から運び出せなくなる。コンテナは約3300個あり全てを検査するまで一定の時間がかかる見通し。
http://mainichi.jp/area/news/20150628ddq041040003000c.html

次に島根原発でも低レベル廃棄物の事件が。


中国電力:島根原発放射性廃棄物 点検書類を偽造 - 毎日新聞 http://mainichi.jp/select/news/20150701k0000m040059000c.html

低レベル放射性廃棄物をセメントで固めてドラム缶に詰める際に使う水やモルタルの流量計の点検を2013年11月以降怠るミスがあったと発表した。
担当社員は点検したと装うため、書類を偽造していた。缶外への放射能漏れなど外部への影響はないというが、中国電は廃棄物を詰めたドラム缶1240本の日本原燃低レベル放射性廃棄物埋設センター(青森県)への搬出を取りやめた。

国電によると、点検を怠っていたのは水やモルタルの量を測る3台で、水を測る機器は半年ごと、モルタルの流量計は1年ごとの点検(校正)が必要だった。

 廃棄物を受け取る側の日本原燃の監査でミスが発覚。国電では30代の社員が1人で担当しており、「委託業者に点検を依頼するのを忘れた」と話しているという。国電が昨年10月、この社員に点検記録の提出を求めた際には、過去の点検記録のコピーで書類を偽装したり、検査日を改ざんしたりしていた。決裁のための上司の印影を偽造した形跡もあった。

 島根原発を巡っては10年3月に機器の点検・交換漏れが発覚している。中国電苅田知英社長は島根県庁で記者会見し、「失った信頼を取り戻すために取り組んできた。このような事案が起き、重く受け止めている」と謝罪した。島根県松江市は30日夕、中国電と結んでいる安全協定に基づき、島根原発を立ち入り調査した。【曽根田和久】

セメント固化でモルタルや水を流し込む作業につかう流量計での点検ミスというかこれは書類の偽造や改ざんです。
とんでもないことです。
これはなんと原燃の監査で発覚しているんですね。さっきのボルトが折れているのを隠してた原燃です。

しかも島根原発は過去にも点検交換漏れがあり、地元自治体は立ち入り調査しているのですね。

前の原燃の記事も隠ぺいですしこちらの中電は書類の改ざんです。

原燃のホームページより。

安全に輸送と書いていますがボルト折れていたら意味ないですよね。
次にモルタル流量計の件。
ここに原子力規制員会に原燃廃棄物埋設センターが出した書類があります。
http://www.nsr.go.jp/data/000103492.pdf

関西電力及び原燃の資料がございます。

http://www.kepco.co.jp/corporate/pr/2015/__icsFiles/afieldfile/2015/06/09/0609_1j_03.pdf
キャプチャしたもの。

モルタルに詰めるわけですが流量計できちんと測れていないとモルタルと水の濃度や量に問題が残り薄すぎたり濃すぎたりするときちんと固化して強度を保つことができなくなるんではないでしょうか?
中電による謝罪文。


原燃による謝罪文

どちらも危険はないからいいだろう的な何かを感じるのですが・・・
これでいいのだろうか。

2010年の中電・島根原発の点検漏れ。
506件の点検漏れって(゚Д゚;)

島根原発 点検漏れ506件

中国電力 1665件「点検に問題」

 中国電力は30日、島根原発1、2号機(松江市)の点検漏れの数が506件にのぼっているとする中間報告書を経済産業省原子力安全・保安院に提出しました。

 この問題は、メーカーが昨年6月、原子炉格納容器内の圧力調整弁を動かす電動機の点検期間が大幅に超過していると連絡したことが発端。今年1月に社内の会議でこの問題が取り上げられ、調査したところ123件の点検漏れが見つかったというものです。3月30日に同社が、この事実を公表し、保安院が4月30日までに調査結果を報告するよう指示していました。

 506件はこれまでにわかっていた123件を含んでおり、その内訳は、1号機が347件、2号機が159件。このうち「最高度の信頼性を確保する必要がある機器」がそれぞれ28件と24件、「高度の信頼性を確保する必要がある機器」がそれぞれ7件ずつあったといいます。

 このほかに、点検時期を超えていないものの、点検計画と実績に食い違いがある機器も1159件あるとしており、点検に問題のある機器の件数は合わせて1665件となりました。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik10/2010-05-01/2010050115_01_1.html