読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

細々と彫りつける

Concering poetry,radioactivity,disability,and so on(詩、放射能汚染、障害などについて)

JESCO法改正あっさり衆院環境委で可決。天下り会社だという指摘アリ。

福島県の10万㏃を超える汚染廃棄物を中間貯蔵する施設をPCB処理会社に管理させ、30年以内に県外搬出するという謎の法律があっさり衆院で可決しました。
これ廃棄物の大先生を呼んでちょろちょろっと審議をやっただけです。
トラック協会の人は難しいといってました。
委員会で審議は二回のみ。各会派がとりあえず形だけ議論したという感じ。
なにか懸案が解決されたとは思えないのですが。
国会議員もほぼスルーということでしょうか。

この31日の審議では栃木の指定廃棄物最終処分場問題で紛糾していました。
あと望月環境大臣は自分の疑惑でも追及を受けています。
開会日 : 2014年10月31日 (金)
会議名 : 環境委員会 (3時間16分)
http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=44272&media_type=

県内の除染で出た汚染土壌などを保管する国の中間貯蔵施設をめぐり、衆院環境委員会は31日、施設使用開始後30年以内に国が汚染土壌などについて県外最終処分することを明記した「日本環境安全事業株式会社法(JESCO法)」改正案を全会一致で可決した。併せて、時期を含めて県外最終処分を実現する具体的な取り組みを示す工程表の作成を政府に求める付帯決議を採択。国会としても県外最終処分に一定の責任を果たす姿勢を明確に示した。
 工程表の作成については付帯決議で、中間貯蔵施設の使用開始後30年以内の県外最終処分を「政府に課せられた法的責務」と位置付けた上で求めた。
 工程の内容としては最終処分地の選定や汚染土壌の体積を減らす減容化技術の開発などを示した。加えて年度ごとに進捗(しんちょく)状況の国会報告を政府に課し、取り組みが遅れる場合には、原因と対策案を示すことも要求した。
http://www.minyu-net.com/news/news/1101/news1.html

でまあ古賀茂明さんがけっこうユニークな指摘をしています。
たぶんこういうことじゃないかという感じがします。
古賀さんは元官僚なので説得力があります。

官々愕々 中間貯蔵施設で官僚焼け太り http://bit.ly/1wRbN22

しかし、この法案には大きな問題がある。それは、汚染土壌の最終処分を「30年以内に福島県外」ですると決めたことだ。もちろん、福島県外のどこで最終処分するのかということについては何も書いてない。一般的な感覚では、他県に最終処分場を作りたいと言っても、それを受け入れるところがあるとは考えられない。福島に作る以上に難しいと考える方が常識的だ。

ごもっとも。

もう一つ思い出したのは、青森県六ヶ所村の使用済み核燃料の再処理施設だ。原発で生じた使用済み核燃料を預かって、再処理してそれをまた原発に戻して再利用するという建て前(約束)になっている。しかし、仮に再処理を止めると言うと、それなら、今六ヶ所村にある使用済み核燃料をすぐに全部引き取れということになる。もちろん、各原発の使用済み燃料プールは満杯に近く、それは不可能だ。だから、破綻しているとわかっているのに核燃料サイクルのプロジェクトは止めることができない。これから、数十兆円をつぎ込もうというとんでもない話になって行くのである。
今回の法律で、何の当てもなく、「県外」最終処分を約束するのはとても誠実とは言えない。これまでの自民党の前科を考えれば、30年間はあっという間に過ぎる。その後、毎年福島県に多額の資金を「迷惑料」として払い続ける。「嘘」をついたのだから「慰謝料」込みとならざるを得ない。今の沖縄のような不幸な状態を生み出す可能性が高いのである。

こういう引き伸ばしになるかもしれません。
もし県外搬出(というか県内での移動も難しいのですが)になれば事故の危険性はものすごく高い。

この法律の罪深さは、他にもある。「日本環境安全事業」という会社は、発がん性のある有害物質PCB(ポリ塩化ビフェニール)廃棄物を全国で処理する事業を行う特殊会社だが、この事業が終われば、この会社は廃止できる。しかし、それだと困る人がいる。この会社には環境省関係者ら3人が天下りしている。3つの天下りポストが一度になくなるのは官僚にとってはあってはならないことだ

もともとこの事業は、平成28年に終わることになっていたのだが、それをどんどん遅らせて、今年の6月には、平成34年以降にまで延ばすことに成功していた。そこに降って湧いた中間貯蔵問題。これを官僚が見逃すはずがない。PCBとは何の関係もないが、この事業を行えば、寿命は一気に30年後まで延びる。さらに、今回の法改正で、技術開発など、かなり広範囲に事業を拡大できる条文まで追加した。

政治家は30年後のことなどおかまいなし。官僚は30年後の自分たちの生活のことまで考える。
何という皮肉だろう。

結局、何があっても官僚だけはしっかり焼け太りして行く。原発事故も官僚にかかれば利権拡大の絶好の機会なのだ。

天下りのポストを確保するために30年の年限をきって延命させた。これは面白い読みでありそうな話です。

ただ私はこれだけではないと思います。
廃炉における放射性廃棄物や使用済み核燃料の問題が出てきたときに
県内外の高濃度汚染廃棄物の法的根拠に使われやしないか
ともあれ長期的なウオッチが必要かと思います。