細々と彫りつける

Concerning poetry,radioactivity,disability,and so on(詩、放射能汚染、障害などについて)

JESCO法と福島県中間貯蔵施設について。がれき問題を踏まえ国の「分断」や安易な「絆」に乗せられるな。

本日から臨時国会が開催されJESCO)法改正によるJESCO(日本環境安全事業会社)による中間貯蔵施設管理と30年以内の県外搬出が審議される予定です。

国が、100パーセント出資で進めたにもかかわらず、PCB処理実績も不確かな特別会社JESCOにどのような指示監督権限強化をするのか、新たな利権の受け皿にならないか。
法案自体非常に重大な疑問があります。

また、中間貯蔵施設の建設に辺り、政府と福島県で土地かいとり額が示されますが、事故前の八割の額しか出ないとのこと、また、本日から12回に渡り、地元地権者説明会がひらかれますが 非公開です。

政府の拙速と強引な買い取りとJESCO法改正は許されざることです。
民主的な手続きが欠如しています。
福島県内の中間貯蔵施設管理と県外搬出という
本当にできるかも疑問な法改正をパブコメや全国民、自治体の声も聞くこともなく進めようとすることも論外です。

また中間貯蔵施設が強引に決められたりすると、法改正と会わせ県外搬出が現実化してきますから、福島県民のみならずこの動きを注視しましょう。
また民主的な手続きをとらせることが大事です。
東北関東も含め、東京電力の汚染責任を明確化し、被曝からの救済を制度化しながらでないと、汚染廃棄物処分場を決めてはいけないと私は思います。
たとえ福島県に汚染廃棄物処分場をつくるとしてもです。

これは福島や岩手の焼却炉も同じで国は責任を曖昧にし、民主的な手続きが欠如し、安全をないがしろにしています。

特に東電の責任が全く問われないのは言語道断で
東電の責任も問うよう放射能汚染特措法や関係各法令の改正が必要と思います。
国や東電が全額賄いきれない被害であるとしても
かれらに社会的な汚染者としての責任があるのは明確です。
しかも以下のように土地買い取り額を値切るなど言語道断です。

汚染木くず事件では不法投棄の容疑者に東電から資金が渡っている可能性があります。
だとするならこれは東電も絡んでいるわけです。

東京電力福島第一原発事故に伴う除染廃棄物を保管する中間貯蔵施設をめぐり、政府は大熊、双葉両町の建設予定地の買い取り額を事故前価格の五割程度とする方向で調整していることが、28日までに分かった。県独自に拠出する金額を合わせても八割程度にとどまる見通しとなっている。

施設の建設予定地は原発事故による帰還困難区域内にある。政府は事故発生から5〜10年後に避難指示が解除され、土地の使用が再開されると仮定し、専門家の意見を基に買い取り額を試算した。この結果、土地の価値は事故前に比べほぼ半減するとの結果になったという。

一方、県は事故前価格と国の示す買い取り額の差額を補填(ほてん)するため150億円を拠出する。しかし、国の買い取り額が事故前の五割程度となった場合、全額を穴埋めするのは難しい状況だ。

政府は、29日から計12回開く両町の地権者向け説明会で買い取り額などについて説明し、理解を得たいとしている。

http://www.minpo.jp/news/detail/2014092918348
汚染廃棄物処分場について、東北や関東、そして福島でも政府のやり方に怒りの声が上がり、東京電力の責任を問う声が上がっているのを、わたくし大阪ですが、知りました。

汚染木くずや広域瓦礫で、大阪や滋賀など西日本でも、放射能汚染は他人事ではなくなりつつあります。
私自身は危機感を募らせています。

沖縄基地問題と同じで自分と離れた地域で政府が民主的手続きなしに無責任に辺野古に押し付けていると、それは本土にオスプレイやレーダー基地が押し付けられることと連動してきます。

汚染廃棄物も同様だと感じています。
全国への拡散に反対だからこそ、福島県放射能汚染をこうむった地域でどのように国や東電が誠意ある民主的な政策を行うか、そしてそこから汚染をみだりにあちこちに広げないためにどのような管理の在り方があるべきか。
これを慎重にコンセンサスを得ながら議論を進めていくべきなのです。


JESCO法案は地元同意もなく全国的な慎重な議論もない政府や東京電力の民主主義を無視した話だと思います。
汚染廃棄物を一ヶ所で集中管理するとしても民主的な手続きと責任論は避けてとおれません。
国が自分たちの手のうちで国民的議論をしないまま
日本環境安全事業会社という国の力でいかようにもコントロールできる企業に
委託してしまうことは極めて問題です。

国が自分たちのうちわでこんなに重大なことを決めてしまうことには反対です。

また政府の分断や反対に絆的な論調に乗せられないようにしたいです。
誰が責任を負うべきか
誰が今後の管理を考えるのか
管理は可能なのかを丁寧に考えていかなければ
ならないと思います。
そうでなければ汚染物質の適切なゾーンニングと希釈拡散を防ぐことは
不可能です。科学的議論と同時に
倫理的な、あるいは厳しい規制を求める議論が連動しなければならないのです。


以下のような政治的な談合による決着はまったく
秘密保護法や集団的自衛権と変わらない茶番です。

中間貯蔵法案、公明に提示=10月3日にも閣議決定

 政府は26日、東京電力福島第1原発事故の除染で出た汚染土などを保管する中間貯蔵施設の整備に向け、国の責務を定めた関連法案を公明党の環境部会などの合同会議に提示、了承された。自民党も週明けに了承する見通しで、政府は10月3日にも法案を閣議決定する。
 法案では国の責務として、「(汚染土などの)中間貯蔵開始後30年以内に、福島県外で最終処分を完了するために必要な措置を講じる」ことなどを明記した。(2014/09/26-15:01)
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201409%2F2014092600578&g=soc