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細々と彫りつける

Concering poetry,radioactivity,disability,and so on(詩、放射能汚染、障害などについて)

燃え移った火

詩作品

人間が人間を殺すのである。
人間が人間を人間と火によって殺すのである。
プロメテウスの火がこぼれ落ちて
千数百の日があった。火はジルコニウムを溶かす増殖する火になった。

火によって私たちは盲目となり
火によって私たちの日々は焼かれた
葉が焼かれ
日光の当たる夏のみどりは微粒子の日に焼かれ
原子の灼熱が人々に与えられた。
人々は笑顔のまま不安をため火に焼かれ引き裂かれ引き裂かれ
火をつけて火をつけた。

すべて燃えるならばとこの国を焼き法を焼き科学を焼き良心を焼き罪を焼き恥を焼いた

焼くもののない火は
やがて私の体に燃え移った
燃え移った火に私の涙と顔が写った

火はいうのだった

私を殺さないで。
私は殺された。
あなたを殺したくない。
彼らは殺された。
法典は殺され焼かれた。

火は歴史を証言した。
その証言を人は狂いごとであると無視した。
歴史を忘れた民は原子の小さな火が燃え移り
電気の遊びに身を震わせながら
破壊された夏を演じていた。


俺は死ぬんだろうか。
いつか死ぬかもな。死ぬことをいつも見せつけられる。
生きているから死が含まれているのだ。

なのになぜ悔しい。
殺されること殺すことのなんと苦しい。

苦しみを焼くのも火か。
皮下の悲歌。

ここで叫ばなければ
焼かれながら叫ばなければ