細々と彫りつける

Concerning poetry,radioactivity,disability,and so on(詩、放射能汚染、障害などについて)

滋賀県高島市汚染チップ問題。市民の緊急要請が二件、近日行われる模様

市民環境研究所の代表の石田紀郎さんの汚染チップの測定値を、滋賀県が撤回するよう圧力をかけてきたようです。
以下は石田紀郎さんのブログの文章です。
以下に滋賀県の測定の考え方がおかしいか具体的に指摘されています。

「「ありのまま」とはいつの状態を言うのであろうか。この 不法な投棄事件が発生したときの木材チップはどのようなものであったのだろうか。遠方からこんなに水分を多く含 んだチップを運んできたのだろうか。「ありのまま」とは、この主任研究員は、「長期間放置し、水分が十分に含 まれるようになり、放射能が低い値になる状態」まで待っ ていることをと言っているのである。まさに不法投棄者の 助っ人のような発言である。
また、「木材の含水率70%は一般的に取り得る値であり、 特に高すぎる値でないと理解しましたので、含水率にかか るコメントは差し控えるべきであったと考えています」と述べている。木材はいろんな含水率を呈するのは誰でも 知っている。100%を優に越えることもあろう。ここでは そんな材一般のことが問題ではなく、製材過程を経て排出 された木材チップのことである。研究者ならではの誤魔化し表現である。
その文書を滋賀県が事あるごとに市民に配っており、いくつものマスコミが鵜呑みにしている。滋賀県は我々の発表した12400Bq/kgという測定値を撤回しないのかと電話し てきた。もちろん相手にしなかった。日本の環境行政の質の悪さである。」
分析は何のために、何を測るかが大事 - 市民環境研究所ブログ
http://shiminken.blog50.fc2.com/blog-entry-5.html

石田紀郎さんは、農薬問題をはじめ世界中の環境破壊の現場を飛び回ってきた方です。
京都大学で、環境について長らく教えられ、教授になり、数年前に退官された、いわば関西の環境問題の大家の先生です。

石田紀郎さん。1940年生まれ。63年に京都大学農学部 卒業。同学部助手、助教授を経て、京都大大学院アジア・ア フリカ地域研究科教授に。03年に退官した後、NPO法人「 市民環境研究所」を設立し、代表理事に就任。その後、京都学園大学バイオ環境学部教授を兼任し、同職を10年4月ま で務めた。現在は人間環境大学特任教授。40年来、公害や 環境・農業問題を中心に、市民運動など幅広い分野で活躍中 。90年からアラル海問題に強い関心を抱いており、カザフ スタンには毎年渡航している。

http://www.rtnproject.com/2010/12/vol78_1.html

市民や専門家からの信頼も篤い方で、毎日新聞の記事でも当初福島大学や国立環境研究所の研究者の方々も、今回は石田先生の自然乾燥をさせた測定が常道であり、滋賀県の大量に含水したままの測定を批判していました。

これに危機感を感じた滋賀県は、国立環境研究所の山本研究員に圧力をかけて、山本研究員の見解を撤回させてしまいます。
そして石田先生にも測定結果を撤回させようとしました。
そして上のように石田先生がお怒りなのです。

瓦礫問題でも市民に測らせない、あるいは市民がデータを持ち寄っても、無視する行政がありました。

行政は市民と対立せず、協同して問題を解決すべきではないでしょうか。
もちろん、裏に複雑な事情を含んでいたとしても琵琶湖を抱え、隣県に原発立地自治体を抱える滋賀県は環境と市民の安全を優先すべきと思われます。

市民もこの悪化した事態を改善すべく、滋賀県に要請や質問を行うようです。

以下呼び掛けを転載します。

今年4月に滋賀県高島市に不法投棄された木材 チップの処置について、滋賀県は撤去と原状回 復の手順を説明するばかりで、この放射能汚染 チップの出所、搬入者や搬出先などの詳細を全 く公表していません。

この木材チップは、県の測定で最大3900 Bq/kg(Cs・含水率66%)、NPO市民環境研究所 の測定で最大12000 Bq/kg(Cs・風乾)で、全 量は約400m3あります。

高島の事例は氷山の一角で、全国的に起こって いることかも知れません。

そこで、チップの搬出先はどこか、最終処分は どうするのかなど、事態の全体を把握するた め、滋賀県に下記の要請書を提出します。

提出に賛同いただける方(個人・団体どちらで も)は、ご連絡をお願いします。

http://d.hatena.ne.jp/aresan/20131222/1387717562

�チップの出所から不法投棄、そしてチップ がどこから来た のかをはじめ処理方法等全体像 を明らかにさせること。
�至急、現地を現状回 復優先させることを大前提に、一時的に滋賀県 等で責任をもって一時保管し、早急に現在の隠 ぺいされた処理方法等を明らかにすることと合 わせ早急に適正な措置・対策を講ずるべきであ る。
�当然ながら県として不法投棄を「犯人不 詳」でも告発すること。
�現状撤去作業をはじ め住民に対する放射線防御をきちんとすべきで ある。 放射能で汚染されたものの処置は環境に与え る影響が大きく、この点で、県は充分に慎重な対応が求められています。
原状回復を早急に実 現するとともに、全国でこのような事態が再発しないためにも戦記の�から�の項目に至急に お答えいただくように要望するとともに、緊 急・滋賀県庁前要請行動と集会を開催します。 みなさまのご協力をお願いします。

日時 21013年12月26日(木) 午後2時から一時 間程度 現地現状報告 要請行動 場所 滋賀県庁前 呼びかけ 高島の放射能汚染チップ問題を考え る市民の会 賛同団体の受付
http://blog.livedoor.jp/nabarimirai/archives/34987714.html