細々と彫りつける

Concerning poetry,radioactivity,disability,and so on(詩、放射能汚染、障害などについて)

大阪市の災害件数を調べてみた。

ふと調べたくなった。
大阪市市民の方へ 今年の災害件数

対前年比で119番通報が1641件増えている。虚報・誤報の類は大して変わらない。救急出動が1459件増加している。
やや増えている。傷病や疾患などがわかれば
何が起きているかわかるのだけど。

でそれ以前の年の救急出動をみてみました。

昨年です。

救急車で搬送した傷病者は165,189人で、前年より3,938人増加しました。

救急出場件数と搬送人員を1日あたりに換算すると、562回(2.6分に1回)救急出場し、453人を救急車で搬送したことになります。

これを市民の利用率に換算すると、1年間で市民13人に一人が救急車を呼び、16人に一人が搬送されたことになります
http://www.city.osaka.lg.jp/shobo/page/0000141559.html

年換算で3938人平成21年より増えたと書いてあります。

年でこれくらいの変動なんですね。

ということは今年の伸び率はかなりです。
月あたりで500件の増加です。
何月から増えたのでしょうか。
単純に12か月を書けますと、6000件増大するペースです。

平成14年〜15年で9000近く増大していますが
最近の年の中ではけっこう増えているように思います。

色々な原因があるとは思いますが
心配な数字ではあります。
みなさん体調などしっかり注意し、気を付けてください。

<3月23日追記>

ツイッターでこういう情報をいただきました。
以前から消防統計を見ていた方でしょうか?
「3月1日の対前年増減が856件でした。22日が1489件なので、それからでも633件増えています。」ということは3月はさらにハイペースです。

思いつく要因は寒暖の差、気温の変化と、あとは大気汚染です。
寒暖の差は、高齢者や脳や心血管系の障害を抱えている方にはすごくこたえます。
風呂場やトイレで冬場は倒れるということは多いです。

大気汚染で救急搬送が増えるなんてとお思いの方もいらっしゃいましょう。
しかし冬は空気が低く垂れこめます。暖房による燃料消費も上がります。
そこで、地表あたりの汚染物質濃度が上がります。


札幌市の大気環境について

特に空気の対流を妨げ、汚染物質の拡散を抑制す る「 逆転層」が発生すると大気中の汚染物質が拡 散しづらくなることから、このような場合には一 時的に大気の汚染状況がひどくなる場合もあります。

http://www.city.sapporo.jp/kankyo/taiki_osen/gaikyo/taikikankyo.html


大気汚染物質は、NOxやSOx、硫酸塩やら、化学物質、放射性物質などで構成されています。
花粉や黄砂にもこれらが付着して二次生成物を作ります。
花粉症の悪化にはこういう要因もあるでしょう。

さらに春になると花粉や黄砂、今話題になっているPM2・5などの汚染物質が
よく飛ぶようになります。体力を低下させるファクターは増えます。
大阪市では一日百トンペースで瓦礫も焼かれていたりします。
というのは公衆衛生学の泰斗宮田秀明氏も指摘するように焼却炉で基準通りに動かしていても
こういうケースがあるそうです。

例えば、ある産廃焼却炉が合法的に稼働していても住民から臭いがする、胸が痛むなどの苦情がきた時は、まず行政者が現場に行って確認し、本当ならば法的規準がなくても予防衛生的に対処していくことがどうしても必要だと思う。 それがない時に、いろいろ問題が起きるわけですね。その点が残念ながら日本は一部の地方行政を除いてとても遅れているんです。それで摩擦が起きてしまうんです。早めに動いて、キチンと科学的根拠を示さないと、いつまでたっても同じことを繰返してばかりになります。
http://www.southwave.co.jp/swave/6_env/miyata/miyata02.htm

実はちゃんと科学的にも救急搬送と大気汚染の相関性は調査されています。

例えば、黄砂では
《研究課題名(日本語)》黄砂エアロゾルが救急外来受診に 及ぼす影響の疫学的検討 http://www.nies.go.jp/rsdb/research_vdetail.php?id=20840&fy=2010

都市の大気汚染では

Conclusion Emergency admissions for cerebrovascular diseases among adults were positively associated with increasing urban air pollution levels of O3 lagged 0 day and CO lagged 2 days in Taipei.
(大人の脳血管疾患による緊急入院が、台北市において、O3増加では即日で、一酸化炭素濃度増加では2日遅れで正の相関をするということがわかりました)

【医学・健康】都市部における大気汚染と脳血管疾患での救急患者の関係。台大病院(National Taiwan University Hospital)での調査(無料アクセス)
http://oxford.ly/Zxe7wJ

で北京では
北京市環境保護局によると、汚染の深刻な地域では市民に注意を呼びかける(略)小中学校では今後3日間は屋外での体育の授業は中止されることとなった。救急センターによると、大気汚染の影響で呼吸器や循環器の疾患で病院に搬送される患者が急増 」http://marukumaoh16.seesaa.net/s/article/313350663.html

北京だけではなく日本のデータでも
これは光化学スモッグですが
29ページに光化学スモッグで救急搬送される場合があるという記述あり。http://www.google.co.jp/url?sa=t&source=web&cd=11&ved=0CCQQFjAAOAo&url=http%3A%2F%2Fwww.city.yachiyo.chiba.jp%2Fmaterial%2Fkankyou%2F02.pdf&ei=dRdNUb7DCIa0kAX214C4Cg&usg=AFQjCNHkZuHdf6Z6yZ7GnQnznXF5-hTLKw

さらにPM2・5

研究を行ったのは、米ヒューストンにあるライス大学の研究者、キャサリン・アンソールとローレン・ローン。2人はともに、統計学の専門家である。

研究ではヒューストンの空気におけるオゾン濃度、PM2.5の量とヒューストンの救急サービスにより記録された8年分の心停止事例1万1000件超を比較、オゾン、PM2.5との接触と
比較した。

その結果2日にわたって1日当たり6マイクログラムのPM2.5に接触することで、最大4.6%も心停止事例が増加することが判明。オゾンでは20PPBの濃度に1〜3時間被ばくするだけで、4.4%心停止のリスクが高まることがわかった。

http://www.tax-hoken.com/news_axFabO5KHq.html

で、PM2・5などの中国からの飛来は例年通りという九州大学の先生の証言もありますので汚染源と大気や気象条件はどうなんだろうなあと私は思っているんです。
別に全部瓦礫のせいかはわからないけど。
瓦礫組成がよくわからないのです。
なので気になるんです。外部要因がほかに、とくに見当たらない。
杞憂だったらいいのだけど。

ともかく大気を汚すのはダメだってことです。