マスメディアの大阪市がれき説明会報道と橋下市長の責任を考える
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がれき説明会騒然…壇上の橋下市長に駆け寄る
東日本大震災で発生した岩手県のがれきの焼却灰を大阪湾の人工島・夢洲の「北港処分地」(大阪市此花区、73ヘクタール)で埋め立てる計画について、大阪市は30日、市中央公会堂で全市民向けの説明会を開いた。橋下徹市長と松井一郎大阪府知事が出席し、市側は「安全性に問題はない」と受け入れに理解を求めたが、反対派の市民から批判が相次ぎ、会場は騒然とした雰囲気に包まれた。
約440人が参加。会場周辺で受け入れ反対の住民団体が抗議活動を繰り広げる中、多数の警察官が警備にあたり、会場に入場する市民には手荷物検査も行われた。質疑では「がれき全量の放射線量を検査すべきだ」「放射能を全て除去することはできない」などの意見が続出。この間、男性の1人が舞台上の橋下市長に駆け寄ろうとして市職員に制止され、「ウソをつくな」「橋下辞めろ」などのヤジも飛び交ったが、「市の説明が聞きたい。静かにして」と訴える市民もいた。
反対派の意見に対し、橋下市長は「ルールに基づき、安全と判断されれば安全だ」「会場を一歩外に出れば、『東北を支えたい』という思いの人が多い」などと応じていた。
計画では、2年間に約3万6000トンを受け入れ、11月にも試験焼却を実施。来年2月にも本格受け入れが始まる見通し。
(2012年8月31日 読売新聞)
http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20120831-OYO1T00366.htm?from=main2
どの会社の記事にも感じることなのですが、これまでの議論の経緯、橋下市長がなぜそんなに怒られているのかという分析がないわけです。他の市政や再稼働容認と連動して、橋下市長はパブコメも読まないし市民の生活や健康に直結するサービスを削減する傾向があります。橋下関連の記事ではそこがふれられていないことが多いです。
だから反対している人がバカみたいに見えるわけですが、もちろんこの説明会で怒号が飛び交ったのは事実ですし、激しいやり取りはありましたが、私も出席したのでわかりますが特に異常な質問はありませんでした。
むしろ市の用意した資料より新しい情報や解析を加えて、市や環境省のいつも通りの説明への質疑が活発に行われていたという印象すらあります。
ゆえに「市側は「安全性に問題はない」と受け入れに理解を求めたが」それがあまりに科学的にもデータ的にもいびつに感じられたのでそこを質問していました。
放射能防護のしきい値なし仮説や遺伝子を断ち切る放射能の力は科学的な見解です。だから安全性に問題があるとしてそれを受け入れさせられるかどうかが議論になっているのです。
廃棄物焼却で311以前に100ベクレル以下でも放射能が一般焼却施設で燃やされなかったことは事実だし、これは私が直接お会いした環境省の役人も認めています。それが急に変更されたのはなぜか、全国化されたのはなぜかという質問がありました。
バグフィルターを通過する煤塵もあることは当然です。ろ布でとらない粒径のホコリは存在しないわけではありません。また舞洲の場合その後段に湿式洗浄器があるのですがその汚水がどうなるのかこれもまだ説明を受けていません。
PM2・5という微粒子について健康影響を調べた環境省のデータで喘息の子供の息を吐く力が微粒子の増加に応じて弱ることや血管障害の可能性が指摘されているのは事実で、欧米ついで日本でも測定されています。日本は原発と同じで焼却に依存した国です。世界の七割の焼却炉があります。他の国は埋め立てをやっているのですが、石油化学製品を多用しない、過剰包装をしないということで製造の場面から、注意しています。昔の日本にもある種のリサイクルやでぃぽじっとの文化がありました。消費社会に過剰適応した日本の在り方が原発とともに問われています。
今回は普通に焼却炉(や車や工場の)排ガスから出る化合物の微粒子に、これまでリスクがあるとされた放射性核種やアスベスト繊維、重金属類が含まれて、合体して出てくる可能性があります。燃焼や冷却の過程で、化学合成したり、浮遊中に大気中の成分とくっついたりして、有害な作用を持つ恐れがあります。花粉症なども花粉と窒素酸化物などが合体して作用を増強するのではないかといわれています。放射性物質が化合した微粒子が、肺の奥に沈着したり血管から血液中に流れ出すと内部被曝という現象が起きます。この影響は不可測です。
またアスベストは特に神戸の震災でのがれき撤去などで被害が出始めていますから京阪神の人間が敏感になるのは当たり前です。そして世田谷や練馬の震災がれきを焼き始めた工場でアスベストが検出されたのです。それは清掃工場の排ガスを測って以来初めてのことらしくがれきの寄与の可能性が高いのです。
大きな粒子は気道で止まり咳などで排出できますがさらに小さな化合物の粒子はより肺の奥に到達し肺の細胞を傷めまた肺の血管に浸透し血液成分に溶け込みます。肺から心臓へ到達し全身に行きます。ゆえに血管障害の原因物質の可能性があるのです。化合物は多様な形態、成分で出来ています。今回は放射性微粒子を含みます。だからさらに有害度もその症状の出方も有無も様々だろうと考えられます。化学物質過敏症のように予め化学物質の粒子に対する感受性が高い方もいます。これは放射能も似ています。放射線感受性というのがあります。個々の体質によって影響はものすごく違うのです。
私は花粉症にはなっていませんが疲れやすくすぐ頭痛がしたりします。しかし私の知り合いで全く頭痛になったことがなく頭痛というものがわからないけど花粉症を持っている人がいます。個体差があり環境のちがいがあります。そういう中で様々なバランスを取りながらホメオスタシスを維持したり崩されたりしながら生きています。
少し話がそれましたが有害物質の議論に平均的個体を持ってくるのはなかなかおかしなことになりがちで、産業があるから我慢させられているけどもその影響で苦しんでいる人もいます。それは放射性物質でも同じです。その人の年齢、体質などによってリスクが何倍も差が出ます。ICRPでもそれと真逆のヤブロコフのような学者でも個体差、曝露状況の差に注意せよといっています。人間が何ミリシーベルトを受けたら死ぬ、でもこれだけなら大丈夫という話がシンプルな形ではできるケースばかりではないので、国際的にLNT仮説が採用されていると私は理解しています。これは科学的な推論です。橋下さんや多くの安全論の議論にはそういう慎重さがまったくありません。それが怖いところです。
アスベスト繊維の場合、鉱物繊維で長さは長くても数センチ、径は0.1μmだったりします。これがうまい具合にとれずに飛び出しては困るので、特別管理廃棄物としてその埋立が許可された処分場か、千数百度で溶かす溶融炉に入れてどろどろにしなければならないのです。なぜなら万一飛散して肺の内部に突き刺されば、そこに過剰に鉄や重金属や放射性元素を集積させ発がんや肺疾患の原因になると言われているのです。
これは恐怖情報ではありません。海外では1960年代より危険性が指摘されており、日本はずっと遅れて気づいた頃にはアスベスト繊維の被害を受ける工員やその家族が大阪や兵庫、全国にたくさんいます。東日本大震災の瓦礫分別でも、作業員は厳重なマスクとつるつるの服や手袋で防護しています。そうしないとリスクがあるものなのです。
これは事実です。絆というならばそこまで考え、広域処理でいいのか、現地処理でももっと安全性を担保できないかいろんな人が考えていますし被災地でもその取り組みが続けられています。そういう努力をないがしろにするのが橋下市長や北九州市長のような言動です。なんでも燃やしたらなくなるかの印象で彼らははなすわけですが、30年前よりはフィルター性能が向上したとはいえまだまだ問題があるわけで、微粒子は小さくなるほど体内で予測不能な反応を起こす恐れがあり危惧されています。
そういうことはバグフィルターのJIS規格を検査する工業団体の資料にも出てきます。
また花粉の粒子はそういう微粒子よりずっと大きいですが、数十キロ飛びます。ではそれより小さい粒子が遠くへ運ばれ、風で遠くへ運ばれ雨が降ったらどうなるでしょう。
例えば此花から40キロほど東に行くと奈良県です。南に行くと阪南町、北に行くと亀岡があります。10キロの中に大阪市内のなんばや尼崎市も入ってしまっています。今までにない微粒子が飛ぶ恐れがあり、急場でつくられた環境省の施策が疑問視されているのも事実です。
初期の災害対応が終われば、細かい論証をしながらより適切な処理の仕組みは作れたはずなので、これは環境省もいま検討をしているところでしょう。しかし巨大組織ですからなかなか方針がすべては転換されていません。特措法については改悪の動きすらあります。
大メディアはこういう事実を押さえているのでしょうか。
私は震災以降放射性物質や有害物質の健康影響を考えてきたのですが、メディアはそういうことに言及することが少ないです。橋下のお尻をおっかけてばかりではなく社会の公器として果たすべき役割があるのではないでしょうか。
「反対派の市民から批判が相次ぎ、会場は騒然とした雰囲気に包まれた」
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ですから反対派というより原発事故を期に、焼却炉に見学に行ったり、環境を研究する学者や本にアクセスした多くの市民がいます。
知識にばらつきがあったとしても、丁寧な説明と情報公開と代替案の真摯な検討なしに、施策を進める橋下市長に多くの人が怒るのは自然なことです。彼は福祉・環境・医療という分野を軽視しています。
此花区民で橋下氏ががんセンターを建設する公約を掲げたので、娘のがんの治療のためにと橋下氏に投票した人が「がんセンターの話も進んでいない。維新を応援してきたが、瓦礫も焼かれるし裏切られた思いだ」といっているのをお話ししてくださったことがあります。
そんなたった一人の人間がと大きな新聞は言うのかもしれないのですが、がれき焼却を懸念する人々にも様々な人がいるということを新聞は報じていただきたいです。
細野大臣は、これまでの広域処理の情報公開・説明に問題があったことを認めており、特設ページで謝罪しています。この日も環境省の役人が、いくつかの点で反論しながらも議事録の全公開が遅れたことを率直に詫びていました。問題は特措法が昨年8月に組まれる前に国会議員は読まれたかということなのですが、とにかく環境省は謝りはするわけです。
しかし橋下市長は居直ってとにかく安全だを繰り返すわけです。これでは説明会になっていません。厳しいようですが橋下市長が厳しい叱責に合うのは当然です。またこれは環境省にもダメージがあります。環境省は橋下市長の説明の姿勢を問題視すべきであります。なぜなら市民との絆を踏み破っているのに自分は何も悪くないといいはってしまう市長が、被災地との絆を守れるようには感じられないのです。
「放射能を全て除去することはできない」この文言は一体なんでしょうかそんなことは誰も言っていません。フィルターがでしょうか。それにしても記事の正確さに欠けます。
この記事でもそうですが市民は感情的で市長側は冷静という構図で描かれています。市長ははがきや身分証明による住所確認を行っておきながら「ここにいるのは大阪の人間でしょうかね」といいました。これは目の前の大阪市民、そして大阪市民以外のがれき焼却を危惧している他の自治体の人間への挑戦であり冒涜です。
尼崎市長のように市民との対話会をやることもできるのになぜしないで、わざわざ煽ってるのかわざわざ溝を深くしているのは市長のように思えます。考え方がちがうのですからすり合わせをすべきです。それが民主的過程です。大阪府下のある自治体では震災がれきの大阪市受入を問題視する声も出始めているようです。市長や府知事は広域に影響のある行政決定について責任ある対応をすべきです。大阪は農業が南部で盛んなのですが南部は風が向かう方向です。
次は毎日です。スピードアップします。
橋下市長:震災がれき受け入れで説明会 緊迫の場面も
毎日新聞 2012年08月31日 00時49分(最終更新 08月31日 01時15分)
橋下徹市長(壇上左から4人目)に詰め寄ろうとする市民を制止する警察官ら=大阪市北区の市中央公会堂で2012年8月30日午後8時44分、茶谷亮撮影大阪市は30日、東日本大震災で発生した災害廃棄物(がれき)の受け入れに関して、市中央公会堂(同市北区)で市民向けの説明会を開いた。反対する市民らの怒号で会場が騒然とする中、橋下徹市長が安全性を強調し、受け入れへの理解を求めた。
市は6〜7月、がれきを埋め立てる此花区で区民限定の説明会を3回開いたが、全市民対象は初めて。約420人が出席した。
市の担当者らが「日常で浴びる放射線量より低い」と強調したが、会場の内外で反対派の市民らが「放射能はいらない」「橋下やめろ」などと叫び、緊迫した雰囲気に包まれた。橋下市長はいらだちを隠せない様子で「皆さんの意見で市の方針を決めるのではない」「あなたたちの何倍もの市民が賛成している」などと述べた。数人の男性が壇上に詰め寄り、警察官らに制止される場面もあった。
同市中央区の主婦(59)は「納得できる説明はなかった。結論ありきで、なぜ説明会を開いたか分からない」と興奮気味に話した。
市は11月に試験焼却し、来年2月に岩手県から受け入れを始める計画。今年度は約6100トン、来年度は約3万トンを処理する予定。【茶谷亮、原田啓之】http://mainichi.jp/select/news/20120831k0000m040102000c.html
この毎日の記事は先ほどの読売で行ったのと同じ欠点を持っていますがユニークな点があります。
「橋下市長はいらだちを隠せない様子で「皆さんの意見で市の方針を決めるのではない」「あなたたちの何倍もの市民が賛成している」などと述べた。」
これらは予算が下りた今事実なのですが「いらだちを隠せない」という記述がいいです。本当に彼は感情的なのです。感情豊かというより露骨に顔に出てしまう不幸なタイプです。感情が出るのはいいのですが「市民をコントロールしたいができない」という苦しさがにじみ出ていたのは事実です。
ただふと女性の質問者には優しい気遣いを見せた場面もありました。
抗議行動が過激すぎたという意見も出るでしょうが、橋下市長や鈍感な環境省に、橋下市長のように影響力のでかいメディア発言ができない市民は怒ったり、抗議することでしか行政の巨大な力のいびつさを訴えることができないのが事実です。
これは福祉や社会運動研究の分野ではソーシャルアクションと呼ばれています。妨害と示威行動は紙一重ですが行政の決定の不当性を強く訴えたい場合、とにかく形で示すしかありません。ではなぜそこまで追い込まれたのでしょう。
産経新聞や神戸新聞は報じていますが、此花区民の署名もこの説明会の出席数よりたくさん集まりましたし、科学者と市民が被災者の支援を願いつつ、市長あてに意見書を提出したりという場面があって様々な合法的な手続きで意見をしその意見に科学的客観性を与えようと努力していました。市長はそれらに一回でも目を通し真摯に検討したのでしょうか。数が少なければこんなことをあまりいいたくないのですが陳情書が一回の議会についてこのがれきの案件で600寄せられました。これは年間の陳情総数と同じくらいで恐らく大阪市会始まって以来の未曽有の事態です。
そうして議員や議会に陳情や要望をだしましたが、予算可決はされました。しかし有害物質の丁寧な確認、丁寧な説明と広報活動などを定めた附帯決議や、国に広域処理に代わる防潮林の瓦礫再生利用の意見書も出ています。汚染やそこに暮らす人への適切な対応を環境省に求めている議員もいるのです。
また私の面接した維新の議員でも反対や懸念を言う議員はいます。維新内でのその議論がいかに調整されているか見えないのです。
ですから大阪市や大阪府や市長府知事の安全一本やりの説明で乗り切るのは公共政策の民主的決定において限界があるのだと私は思います。早く見直すべきです。
次は産経です。これは山本太郎に触れています。それ以外特に変わりません。
橋下!辞めろ」怒号、場外では山本太郎さんシュプレヒコール…震災がれき受け入れ説明会
2012.8.30 21:29 (1/2ページ)[地震・防災]参加者からの質問を受ける大阪市の橋下徹市長(中央)と大阪府の松井一郎知事(右)=30日、大阪市北区
東日本大震災で発生した岩手県の可燃がれきの受け入れを決めた大阪市の橋下徹市長は30日、市中央公会堂(同市北区)で、市民向け説明会を開催した。市と協力してがれき処理にあたる大阪府の松井一郎知事も出席。2人は、住民が不安視する放射性セシウムの影響について安全性を強調して理解を求めたが、「安心できるわけがない」と声を荒らげる参加者もいた。
市は最終処分場がある此花区でこれまでに住民向け説明会を3回開いたが、全市民を対象にした説明会は初めて。府市は8月、岩手県宮古地区のがれき最大3万6千トンを受け入れることで同県と合意している。
説明会には約440人が参加。妨害行動に備え、会場内外に警察官らが配置され、入場前に手荷物検査も実施。しかし、説明内容に不満を示して橋下市長に走り寄った男性が制止されたほか、辞職を求めて「辞めろ」という掛け声が始まるなど会場は騒然とした。
府市の職員は受け入れるがれきのセシウム濃度を、健康への影響が無視できる1キロあたり100ベクレル以下と定めたことなどを説明。橋下市長も「被災地をサポートしたい。専門家を交えて安全基準を作成したので信頼していただきたい」と理解を求めた。一方、会場周辺では俳優の山本太郎さんら数十人が横断幕を広げ「放射線から子供を守れ」「汚染を広げるな」などと抗議したが、大きな混乱はなかった。
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/120830/waf12083021340022-n1.htm
「府市の職員は受け入れるがれきのセシウム濃度を、健康への影響が無視できる1キロあたり100ベクレル以下と定めたことなどを説明。」
「健康への影響が無視できる」というのは無視するとみなそうという法律(原子炉等規制法)があるだけで、その運用についても色々議論があるのは事実です。国際放射線防護委員会だろうが、IRSNだろうがドイツ放射線防護庁だろうがECRRであろうが、おそらくその評価の大小はあれ、健康への影響がゼロとみなせるしきい値はないと考え諸勧告を出し作業員の健康管理をしています。ですからこの記述の意味を記者がどう考えているかがまず謎です。*1
しかし問題はさらにそこだけではありません。ある質問者は100ベクレルの測定について全量検査を求めました。橋下市長は「全量検査は物理的に無理です。だからサンプルです」といいました。ここまでは一理あります。次にこういいました。「皆さんいちいち食事の前に食べるごはんのベクレルをすべて測らないでしょう」といってしまったのです。
食料の放射性濃度について様々な議論があり、さらなる食の安全性を求める市民はたくさんいます。無論国家や行政がその望みをすべてかなえられるわけでもありません。しかし「お前ら市民も図らないものが俺たちにできるわけがない」という正当化をこういうたとえで行ってしまうのは大変不適切です。ご飯の安全性を担保してくださいという陳情は議会に出ており大阪市も中央卸売市場にも測定機が設置しています。その努力には敬意を払います。ただ大阪市は物流量が多く、産地偽装をする業者も現れているので特別な注意が必要だと思います。食品についてもそういう問題があるということを、可能な限り努力するということを橋下市長はぜひ認識し将来の関西や日本を支える子供たちを守っていただきたいのです。
それは瓦礫についても同じです。
行政は可能な限り努力します。できない点についてはこういう事情がありますといわないと、いけないのです。総量検査が不可能なことはわかっています。しかしある一定の誤差はあるとしても極力がれきの濃度について総量で正確に把握しやすい体制をつくっていくことは被災地でのがれきやごみ処理の安全性の担保にもつながるはずです。
そういう議論を足蹴にしてしまうような乱雑な説明で事態を収拾させることなどできるはずがありません。
悪いですが橋下市長は市民の叱責を浴びる理由があります。
700キロも莫大な国費を使って持ってくる人間が愛国者改革者だというのです。
このままでは橋下市長にしっかり環境政策をまかせることができません。
(以下20120901 16時ごろ追記)
朝日新聞は取っているので紙面の画像を載せます。
この記事は写真は衝撃的で
やはり背景説明がなく、理解を求める橋下市長というトーンではありますが
市民の声が多く拾われていました。
他もネット版では読めない部分があるのかもしれません。