細々と彫りつける

Concerning poetry,radioactivity,disability,and so on(詩、放射能汚染、障害などについて)

がれき焼却埋立予定の舞洲清掃工場及び北港処分地のある此花区の風向きと海流

さて
今回は11月に岩手県瓦礫を焼く大阪湾沿岸の風向きと海流の情報です。

舞洲清掃工場の位置です。


大きな地図で見る

清掃工場の基本スペックはこちらをご覧ください。
http://www.city.osaka.lg.jp/kankyo/cmsfiles/contents/0000009/9792/maishima01.pdf
http://www.city.osaka.lg.jp/kankyo/cmsfiles/contents/0000009/9792/maishima02.PDF

http://www.city.osaka.lg.jp/kankyo/page/0000019104.html

焼却能力 
 900トン/日 (450トン/炉×2炉) 
破砕能力 
 170トン/日 (鉄とアルミをリサイクル) 
排ガス処理 
 バグフィルタ、湿式洗浄装置、触媒脱硝装置など 
ダイオキシン対策 
 コンピュータによる安定した高温運転+バグフィルタの採用+触媒脱硝装置で排ガス中濃度を0.1ナノグラム以下とする。飛灰のダイオキシンは加熱脱塩素化装置で分解。 
煙突 
 120m高 
工事期間 
 1997年(平成9年)年3月着工、2001年(平成13年)年4月末竣工 
総工費 
 約609億円 
節水 
 屋上に降る雨水を集めて利用。排水処理水の再利用。
 (1日約400トンの節水)

排ガス処理は
1.温度を下げてバグフィルターで煙の中の飛灰を除去
※このとき取り出した飛灰のダイオキシンは加熱脱塩素化装置で分解。 

2.湿式洗浄装置で排ガスを洗い塩化水素、いおう酸化物を除去

3.ガスを再び過熱して触媒脱硝装置で排ガス中の窒素酸化物濃度を0.1ナノグラム以下とする。 

さてこの舞洲清掃工場のある此花区区役所の風向きです。
此花区役所は、舞洲清掃工場から此花区役所までは直線で東北東3キロ弱の地点にあります。

これは大阪市環境局にお願いして出してもらった資料*1です。
この丸は方位です。

例えば平成22年度の風向きを見ていただくと
横の図表を見ていただくと一目瞭然なのですが
WSW(西南西)から吹く風が11.7%W(西)から吹く風が23・4%です。

西や西南西から東あるいは東北東に向かって風が吹きます。

此花区役所の西南西4.5キロに清掃工場がありますので
この位置は清掃工場の煙が来る場所です。

下の画像は舞洲清掃工場の環境アセス時の煤塵の粒子の最大降下地点です。◎でしめされています。東北東約3キロです


西は大阪湾ですから大阪湾から陸地=東に向かって吹く風が圧倒的に多いのです。舞洲清掃工場から東へ10キロには大阪府庁大阪城などがあります。東北東の方向6.6キロに福島区役所、9キロほどのところにJR大阪駅があります。
吹田市役所は14.5キロ
守口市役所16.5キロ
東大阪市役所は17.9キロ地点にあります。

これら大阪市以外の市町村も北東や東方向にあり風向き的には懸念があり得ます。けして恐怖をあおっているのではありません。実際の話です。
舞洲清掃工場から真東8.7キロには難波駅があるのです。


此花から3割以上の風は大阪市内中枢あるいは難波を直撃する可能性があります。

さらに大阪市内の谷町4丁目にある大阪管区気象台の風向きは
「風況のうち、風向は大阪市では、北〜北東および南西〜西の風が多く」
とあります。
海側の風はさらに東あるいは南の方向に運ばれるでしょう。

http://kouwan.pa.kkr.mlit.go.jp/kankyo-db/data/b1_06fuuhaizu.html



もう一つ此花区で多いのは北からの風です。
北から南へ吹き抜ける風です。


Nが13.9パーセント
NNEとNEが両方10、6パーセントです。

此花区舞洲清掃工場から南にある自治体は
港区(区役所は焼却炉から4.9キロで此花区役所と距離的にはほぼ変わりません)
大正区大正区役所6.2キロ)
住之江区住之江区役所9.4キロ)
堺市(南海堺駅10.9キロ 市役所12.4キロ)
高石市高石市役所16.5キロ)
泉大津市泉大津市役所18キロ)
和泉市和泉市役所20.4キロ)
岸和田市岸和田市役所23.1キロ)
貝塚市貝塚市役所25.8キロ)
などです。

これらの地域でも住民説明会が望まれます。
なぜなら北港からの海流が流れる自治体ですから
漁業被害の懸念があります。


さらに距離から言えば
兵庫県のあちこちの場所が舞洲清掃工場から直線距離で
10キロ以内の近いところにあります。

例えば

西宮高須団地4.9キロ
鳴尾浜臨海公園5.2キロ
尼崎市立図書館5.7キロ
武庫川女子大付属高校6.4キロ
甲子園球場7.3キロ
尼崎市役所7.5キロ
西宮市役所9.9キロ
芦屋市立美術博物館 10.8キロ
神戸大学海事科学部 12.3キロ
神戸市役所 19.5キロ

尼崎市役所は
難波駅の8.7キロよりも
大阪市役所の9.3キロよりも近い位置にあります。
皆さんの大好きな甲子園もそうです。





つぎに海流です。

北港から泉大津に向けて潮が流れています。
もし漏れ出した場合
大阪湾の南部の漁業被害が心配されます。

また
大阪湾はどちらかといえば閉鎖系なので汚染がたまっていかないか心配です。
大阪湾ではこういう魚介類が取れます。
http://kouwan.pa.kkr.mlit.go.jp/kankyo-db/amuse/tatste_top.html

これは大量の福島の汚染水がどういう海洋汚染・生物濃縮を引き起こすかの概念図です。
汚染物質の量が少ないので、少しちがうでしょうが基本はこうです。

生物濃縮については面白い記事があります。
専門家が捉える濃縮の評価と一般の消費者には感覚に隔たりがあります。
これもいわゆる純粋な科学的評価と生活者の評価には
異なる評価尺度があり互いが疎通できていないのではないかと思われます。
雑誌は「魚で進む『放射能濃縮』」、研究者は「生物濃縮はかなり低い」 | 科学技術のアネクドート

大阪府の漁獲高と漁獲金額です。

http://www.epcc.pref.osaka.jp/osakana/gyogyou/seisan/toukei.html

おおよそ漁獲量は2万トンほどで
漁獲金額は40〜50億です。

風評や実損害がどの規模になるかにもよりますが
大気の汚染による状況や海洋汚染の状況によっては
その影響がすぐに見えてあらわれるかは別としまして
ないとはいえないのではないかと私は感じています。
少なくとも行政は影響がないとして進めるべきではないと
私は思います。
なぜなら自治体やその環境は府民や市民が10年多い時で一生享受するものなのですから。以前の橋下市長の発言の時にも書いたようにその場しのぎのロジックでごまかしていい問題だとは私には思えません。市長は真摯にこの問題を再検討しさらに突っ込んで考えるべきだと思います。

*1:出してもらった資料の中に此花区の大気汚染の測定結果もあります。SPMや光化学オキシダントで成績が×です。黄砂の影響があったからだと閑居局は説明していましたがさらにPM2・5の測定結果も城東区の聖賢小学校、西淀川区出来島小学校、旭区の新森小路小学校で×で、黄砂の影響があるならなぜ別の日も図らなかったのだろうと疑問があります。