がれき焼却灰埋立をするらしい北港処分地はどんな状況でしょうか
11月に震災がれきを試験焼却してしまった場合、本焼却してしまった場合焼却灰が埋め立てられてしまうのは此花区の北港処分地(夢洲ゆめしま1区)です。
一般財団法人 環境事業協会
さて実はこの北港処分地の撮影をした動画があります。
護岸堤防のあいだから土が見えます。つまり北港は波に浸食されているわけです。土は出入りしてしまうのです。ゼオライトでどうにかなる話ではありません。放射能汚染されたがれき焼却灰を埋めてはいけません。
皆さんどうお感じになりましたか。
「行政犯罪」という言葉が浮かびます。
私は耐震性も疑問です。ですが環境省は津波の想定はしましたが地震の想定はしていません!!驚きです・・・
ずさんというレベルじゃないです。
で、ここからはおまけですが
一応がれき受け入れの経緯を説明しておきましょう。
大阪府の松井一郎知事と大阪市の橋下徹市長は3日、岩手県の達増拓也知事と府庁で会談し、東日本大震災で発生した同県の震災がれき約3万6000トンを、2013年度までに受け入れる基本合意書に調印した。岩手県にとって、調印は大阪府で10都府県目。
合意書では、岩手県が県内の港まで運んだ震災がれきを、大阪府が船とトラックで大阪市のごみ焼却場(此花区)まで運搬。市が焼却して灰にした後、焼却灰処分施設「北港処分地」(同、73ヘクタール)に埋め立てる。試験焼却は今秋に始まり、来年2月から本格的に受け入れる予定。関連経費は国が負担する。
http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20120804-OYO1T00387.htm?from=main3
簡単におさらいしておきましょう。
これ3万六千トンって書いていますが
今年初め、大阪府はがれき受け入れに意欲を出しましたが
放射線量は府担当者の測定値で選別前も後も毎時0・04〜0・06マイクロシーベルト。府内の廃棄物測定値の同0・08マイクロシーベルトを下回ったという。松井府知事は「全く心配のない数値ということが目の前で測ってはっきりした」と強調した。
受け入れ時期こそ言及を避けたが、「阪神大震災の時は日本中に助けてもらった。被災地の皆さんが目に見えて復興を感じられるよう協力したい」と語り、受け入れ準備を加速させる意向を示した。
県資源循環推進課によると、本県沿岸のがれきは計435万トンで県内の一般廃棄物の10年分以上に相当。処理能力を超えており、約57万トンを県外で広域処理する必要がある。
岩手日報・東日本大震災ニュース
これ2月ですね。
全部の広域処理要請量は57万トン。
大阪府は18万トンほしいといったんですね。
この時点で北港を選定して個別評価を環境省に打診しています。
しかし結局4月末には
府下の市町村は大阪市しか受入宣言しませんでした。
大阪府が近畿でいち早く受け入れを表明したにもかかわらず、焼却を担う43市町村のうち、大阪市しか同調していない。安全性などへの懸念が理由とみられる。府は政府から18万トンの受け入れを要請されているが、実現しない可能性もある。
はてなブックマーク - 東日本大震災:がれき同意、大阪市のみ 18万トン受け入れ表明の大阪府、42市町村動かず- 毎日jp(毎日新聞)
■震災がれき、埋め立て処分する方針…橋下市長
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120509-00000682-yom-pol
読売新聞 5月9日(水)14時35分配信大阪府・市が受け入れを表明している東日本大震災で発生した岩手県内のがれきの処分を巡り、橋下徹・大阪市長は9日、大阪湾岸の夢洲(ゆめしま)(此花区)にある市の焼却灰処分施設「北港処分地」(73ヘクタール)で埋め立て処分する方針を明らかにした。
今後、環境省との協議を経て受け入れを正式決定する。
北港処分地は市有では唯一の最終処分場で、市は1985年からごみ焼却灰などで埋め立てを続けている。橋下市長は市役所で読売新聞などの取材に対し、「安全確認して、(がれきを)受け入れる。住民にはしっかり説明していきたい」と語った。
がれき処分を巡っては、大阪府の松井一郎知事が今年2月、北港処分地での受け入れ検討を表明。これまで、府市と環境省が焼却灰の処理について、▽処分地への直接埋め立て▽放射性セシウムを吸着させる鉱物「ゼオライト」を利用して埋め立て――の2案について意見交換してきた。 .最終更新:5月9日(水)14時35分
http://i-tourism-japan-paconet.blogspot.jp/2012/05/blog-post_7671.html
府市統合本部とやらが勝手に北港でやろうということにしたんですね。
でも2月に個別評価を打診しているので
実はもう3か月たっていてゼオライトを使う算段はつけたんですね。
で、個別評価は難しいかと思われていたのですが
すごくトンデモな個別評価書を出してきました。
6月5日ですね。
ここから急展開しまして。
大阪市 環境局 【報道発表資料】北港処分地(夢洲1区)における災害廃棄物の埋立処分にかかる個別評価を受領しました
7月には此花区で住民説明会をしました。
●会場敷地内では、本市職員の指示に従ってください。
●未就学児の方は、保護者1名につき、1名まで入場いただけます。ただし、座席はございませんので、保護者のひざの上で抱いていただく等ご配慮いただきますようお願いいたします。
●駐車場はありません。自動車・バイクでの来場はご遠慮ください。
●自転車でお越しの場合は、学校内に駐輪できますが、敷地内は必ず自転車から降りて、押して移動いただきますようお願いいたします。
●会場内では、言論に対する拍手その他の方法による賛否の表明、司会者の指名を受けていない方の発言など、説明会進行上問題となる行為はご遠慮ください。ご理解いただけない場合は、即時に敷地外に退出いただきます。
●危険物・プラカード・横断幕等の持ち込みは禁止です。会場入口・会場内で発見した場合は、即時に敷地外へ退出いただきます。
●中学校敷地内は禁煙です。
大阪市 環境局 【報道発表資料】災害廃棄物の広域処理に関する地元住民説明会を開催します
しかし実は手荷物検査あり、大阪府警大挙して押しかけ
さらに遅刻したら区民ですら入れないというトンデモなものでした。
さらにこの強引な説明会の後に7月27日に維新公明多数で予算を通してしまいます。
とはいえいくつか附帯決議がつきました。
これには拘束力はありません。市民が監視する必要があります。
災害廃棄物の広域処理に関する予算執行にあたっては、
①市民・事業者への納得のいく充分な説明をすること
②舞洲周辺の海域に関連する魚業従事者への説明をすること
③安全性を確認するための検証を重ね、結果を公表すること
④細野環境大臣から指摘のあった有害物質(ヒ素・六価クロム・アスベスト・水銀等)を含む災害廃棄物については、事前に検査し、産業廃棄物として適切に処理すること以上の項目について履行するとともに、安全性が確認できるまでは、試験焼却及び本格受け入れを行わないこと
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・この附帯決議には維新の会と公明党と共産党が賛成し、可決しました。
しかし、この附帯決議というものには、法的な拘束力はありません。
橋下市長が無視しようと思えば無視できるものです。
議会が、議会の決定を軽視をしないように市長を監視し、圧力をかけ続けることで、はじめて意味が出てくるものです。
7/27 大阪市議会・本会議 補正予算採決 - 子どもたちを放射能から守る・八尾の会
さらに「自民党提案、公明党、みらい共同提案、共産党賛成」の意見書が可決しました。
放射性物質など有害物質を含んだ可燃性災害廃棄物処理に対する意見書―可決7/27
平成24年7月27日可決
東北地方を襲った大震災・津波による大災害、またその後発生した東京電力福島第一原子力発電所における事故は、未曽有の被害をわが国にもたらした。
原発事故からしばらくして公表されたSPEEDIなどの放射性物質の拡散状況を見れば、東北地方のみならず首都圏までも広く大気・土壌・建造物の上にふりそそいでおり、また、この度の調査委員会の報告においては「人災である」と結論づけられるほどの大事故である。
政府は早期に、大量に発生した災害廃棄物を処理するために全国自治体への要請を行う「広域処理」の方針を決定したが、去る6月29日、広域処理分の総量縮減などもあり、細野環境大臣より広域処理終息宣言が出された。しかし、放射性物質や、人体に有害な物質が混在する災害廃棄物の受け入れをめぐって、実施主体である全国の市町村において住民の反対などにより難航している。
すでに受け入れを実施している東京二十三区清掃一部事務組合において、飛灰から放射性セシウムが大量に検出されていることが公表されている。その他、千歳清掃工場において水銀を焼却したために焼却炉が停止せざるをえなかったこと、また、静岡県島田市において試験焼却の段階でバグフィルター処理後セシウムの約4割が行方不明になったことなどを踏まえ、災害廃棄物は可燃物であっても、現地処理・広域処理にかかわらず焼却による危険性を鑑み、宮城県議会などで提唱されている防災林、防潮堤などに焼却することなく埋立て利用することも検討されたい。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
がれき受け入れの予算が可決したけれど
反対する会派共同で意見書もとおりました。公明はどっちにも名を連ねています。
謎です。
ともあれこの意見書は、政府の対応の修正を迫っているユニークな内容のもので
あまり注目されてはいないのですが
重要な動きです。政府はがれき予算は通ったが国に広域処理反対を意見するという
複雑な大阪市会の対応をどう受け取るのでしょうか。
今度8月30日中央公会堂で大阪市民向けの説明会がございます。
昨日岩手県と基本合意書が交わされました。
しかしこれは大変奇怪な内容です。
http://www.city.osaka.lg.jp/kankyo/cmsfiles/contents/0000163/163892/kihonngoui.pdf
事情を知らない人が岩手県が費用を出すと聞いてまず驚くことと思います。
これはしかし国から後でお金が振り込まれるんですね。
でびっくりするのは岩手県○○町とか○○市のがれきとか
その含有成分についてはほとんど何の情報もないことなんです。
これは誰に話しても驚かれます。
さらに18万トンはいつの間にか3万6千トンになっており
さらにいうなら大阪市が受け入れ前後に松阪市などが岩手のがれきを受け入れようとして
「ない」ということになりました。
ちょっとずつ分担すればいいわけなのですが
そういうこともしません。
大阪市はいったいどこの瓦礫を受け入れるつもりなのか
それはいったいなんなのか
説明会は一回だけか
しかも予算とおっているじゃないかということを
質問なり抗議なりされる権利を
大阪市民だけでなく近隣の市町村の方々は持ち合わせているのだろうと
わたしなんかは思います。