分け隔てない目
お世話になっていた出身大学の先生が亡くなり、ぼんやりしてます。
最近はよく外を歩き、読書もしています。
けっこうライトな本を読んでます。読了本。
- 作者: 橘玲
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2010/09/28
- メディア: 単行本
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- 作者: 名越康文
- 出版社/メーカー: 角川SSコミュニケーションズ
- 発売日: 2010/05/10
- メディア: 新書
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今面白いと思っている本は
- 作者: ライプニッツ,Gottfried Wilhelm Leibniz,清水富雄,飯塚勝久,竹田篤司
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2005/01
- メディア: 新書
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日本人にはキリスト教や神学は関係ないと平気でうそぶく人もいるし、知によって世界を覆うのは傲慢だという説もありますが、こういう本を読むと宇宙や自然の秩序や法則性をつかもうとする動きは、様々な学問とそれから何らかの衝動、宗教感情と連動しており、それに洋の東西南北はあるのだろうかという気持ちになります。モナドロジーは読みました。「表象」の使い方が気になっています。
私はさみしがり屋でありながらどこか孤独を自由と感じる感性ももっています。孤独と共存のバランスは私はうまくとれていません。しかしライプニッツの本を読んでいると、そういう自分がいるが、その自分もライプニッツによれば「宇宙の鏡」宇宙の性質を反映したものだという思いがして安心し、戦慄します。
ライプニッツは詩人的です。
ライプニッツと後はヒュームも気になるところです。
これらを読んでからみるとあの無味乾燥にみえるカントも
ある広がりと肉づけを感じることができるのかもしれません。
ライプニッツには、個々のバラバラな動きと世界は実は非常に子細に検討するならばある調和をつくっているという見通しというか希望があったようです。
これは覚えていていいことのように思います。
世界を軽く見ずに済むからです。
モナドロジーの中に動物や機械を例に出すところがあって、デカルトへの反駁を含んでのことでしょうけれども、ライプニッツは無理にフレームをあてはめず、すべての存在にきちんと必要な理由があることを見ようとしていたのではないかと思います。
これは現在、社会や人間について思索する、ほとんどの知的な人に欠けているものだと思います。
当時の貴族だったライプニッツは貴族であるにかかわらず、現在の私たちより分け隔てない目をもっていたのではないか。