細々と彫りつける

Concerning poetry,radioactivity,disability,and so on(詩、放射能汚染、障害などについて)

内村鑑三についてメモ

何かがつながってきている気もしたのでメモ。

そういえば田中小実昌が「ポロポロ」で、名前は出していないが、内村鑑三を批判していたのだった。いわくサムライでキリスト者というと誉めているようだが、どっちつかずであったのではないかと。
田中小実昌の父、田中遵聖は内村に連なる「無教会」の立場を取る。田中遵聖も反戦の立場だった。右翼に乱暴され目をステッキで突かれたといわれる。

しかし田中小実昌がしめすとおり、遵聖がやっていたことは非常にラディカルで形容しがたい祈りであった。

それから、鶴見俊輔の「戦時期日本の精神史」で兵役拒否で入獄したキリスト者明石順三を内村鑑三が批判していたということも思い出した。

明石も灯台社という無教会主義に属ししかも非戦論者である。



キリスト教というと何か縁遠いものと私たちは考えている。もちろん神と私の絶対的な関係というならそれは恐そうにも思える。

しかし吉本隆明が聖書を読む中で「マチウ書試論」を書いた事実も忘れ得ない。(吉本が批判した花田清輝もライター時代、右翼に乱暴されている。そこを吉本はどう考えていたのか)

つまり何か軸になるものがないと困難な生を相渡るのが難しいということもあるのでは。

関係・関わりということのタイトな場面。どこかでそういう側面を「絶対」という風に呼ぶことがあるかもしれないとは思う。

またきっちりした文章で展開してみたい。これはあくまで覚書だ。

ポロポロ (河出文庫)

ポロポロ (河出文庫)

戦時期日本の精神史―1931‐1945年 (岩波現代文庫)

戦時期日本の精神史―1931‐1945年 (岩波現代文庫)

※無教会主義
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%84%A1%E6%95%99%E4%BC%9A%E4%B8%BB%E7%BE%A9

内村鑑三につらなる人たちには、南原繁矢内原忠雄がいる。こちらは東京大学の教授になった。南原繁丸山真男の師匠筋に当たる。