細々と彫りつける

Concerning poetry,radioactivity,disability,and so on(詩、放射能汚染、障害などについて)

きのう

今日はソフトボール大会である。少し寒いが晴れている。


最近は安部公房の「壁」と

シベリア抑留とは何だったのか―詩人・石原吉郎のみちのり (岩波ジュニア新書)

シベリア抑留とは何だったのか―詩人・石原吉郎のみちのり (岩波ジュニア新書)

を読んでいる。id:kaikajiさんのブログに紹介されていたので即入手。舞鶴についた頃から、投稿時代(初投稿で入選を飛び越え特選。選んだのは、鮎川信夫谷川俊太郎)、そして同人誌ロシナンテ時代からロシナンテが終わるあたりまでを読んだ。クラリモンドなど美しい詩だと思う。しゃれていて、やわらかい。彼自身ロシナンテ時代、ひょうひょうとした人物でそれほどくらい影はみえなかったようで20代の同人の中で40代の石原は「おっさん」と呼ばれていたようだ。しかし戦争体験は多くの人が経験していた中で、ラーゲリの経験はそれほど重く見られておらず逆に逆コースの中でソ連に抑留されたものは「アカ」ではないかと差別されたという。まだまだ読み進めたい。が何重もの分かち合えなさで彼がみずからの苦しみを共有しがたいまま詩へと進んだ過程がよくわかった。
惜しむらくはこのような作業は詩人ができなかったのかなとも思うが、この本の著者は信濃長野新聞の記者なので丁寧な取材による記述が可能だったのかもしれないなと思う。


関係ないが昨日はバカボンの動画をまた見ていた。赤塚も安部も大陸出身(中国だが)、抑留者も大陸から帰ってきている。抑留の場所がロシアのほぼ全土(中央アジア北朝鮮、モンゴルなども)に及んでいたことに驚く。