細々と彫りつける

Concerning poetry,radioactivity,disability,and so on(詩、放射能汚染、障害などについて)

(最高の)ポップなやつ

きのう模試で疲れたので今日は鍼灸院にいって先生とお話して揉んでもらった。たまたま他に客がいなかったのでしっぽり揉んでいただいた。こういうときは幸運だなあと思う。

 昨日通信教育で一緒だったおっちゃんたちと話したら、現場がそうとう大変だとまざまざと実感した。職場の第一線で働いている人はすごく大変そうだ。俺は罪悪感を感じたがいかんせん身体は大事にせんと力がでんから今日はゆっくりした。昼寝もしたぜ。

 最近スガシカオの最新アルバム「FUNKAHOLiC」がヘビロテのひとつ。そこのPOP MUSICという曲にこんな歌詞がある。


どうしても いつか誰かが使い古した ありきたりな言葉しか思いつかない
どうしたら ぼくのパンパンにふくれ上がった心をメロディーにできる?
それが(本当の)POP MUSIC
(作詞スガシカオ

 俺の書くのはポップなのかどうかわからないが、こういう気持ちが最近薄くなったのかなあと思う。またこうある。


たった一つだけ 渡さなかったものは 君がくれたあの言葉だけ
たった一つだった 守りとおせたものって
それがいつかメロディーになれば(最高の)POP MUSIC

 そうだよ、そう!って思う。だってやっぱり誰が何と言おうが、形になりにくいけど自分を生かしているものがあるよ。くさいようで、実は基本的な気がする。最後に「コノユビトマレ」の歌詞。



知らない人ばかりで 街ができてるとしたら
この世界は孤独のカタマリだ

誰かといても寂しいって言う人 ぼくのこの指とまれ
ムリヤリもう 笑わなくていい
いつかの悲しみが消えない人 ぼくとにらめっこしようよ
笑いかた思い出すまで

帰り駅からの長い坂道 いつもよりスピード出して
ハンドル 手放すな

自分のことあまり好きじゃない人 ぼくのこの指とまれ
ムリヤリ もう変わらなくていい
誰かのために何かできる人 明日まで競争しようよ
君の方がずっと早いよ

(引用終わり)


すごく前向きな応援ソングのようなのだが、実はその底には非常にリアルで厳しい彼の感覚があるように思う。彼だって「なんであんたそんななの?」って腹が立ったり、嫌になったりしている。しかし、それで切れてばっかりでもなんだかなあみたいな。

昔ある作家が「タフでなければ優しくなれない 優しくなければタフになれない」だったけ?みたいなこといっていたけど、タフっていうのは単純に勝ち負けとか力や権力があることではないのだろうなあ。じっさい誰かを大切にする、お前はダメだあるいは自分はダメだって思う。やりぬくって生き抜くってのは大変なことだ。でも特別に資格がいるわけではない。しかしすぐぼくらはくさってしまう。それくらい人間は弱いっていうのを知ってこそが強さだみたいな。

スガシカオのポップミュージックにはそういう意味があると思う。

スガシカオ「コノユビトマレ」


※引用しました歌詞はすべてスガシカオ氏作詞で、「FUNKAHOLiC」に入ってます。

*追記
「タフでなければ…」の部分について

あ〜間違って覚えておりました。「強くなければ優しくなれない。優しくなければ生きていく資格がない」というのが定訳のようです。ううん。この訳も微妙な感じ。
英語では'If I wasn't hard, I wouldn't be alive. If I couldn't ever be gentle, I wouldn't deserve to be alive'というようですね。原書じゃなくネットで確認したのですが…